朝、のんが「朝ご飯食べない」と言い出した。 体調が悪いわけではない(と思う)。 ただ、眠いのだ。
のん、寝起きはそれほど良くない。 2歳代までは、昼寝から起きると1時間近く泣くことも珍しくなかった。 今はさすがに泣くことはないが、ぶーっとして、だらだらして、 まるで「ワタシィ、低血圧なんでぇ」とでも言う生意気な高校生くらいの感じ。
…許せん。
私は台所のカウンターに入って、お弁当を作り続けながら話をする。 「朝ご飯食べないと、幼稚園行けないんじゃない?」
「………いい。」
「?幼稚園行かなくていいの?」
「………うん。」
「バスにも乗れないし、遊べないよ?Tくんとも会えないし。」
「……いい。」
あらあらあら。 これは初めてだ。うーん、どうするかなぁ。と、弁当を引き続き詰めながら、
「うん、わかった、じゃあお休みする?」
「…うん」
自分としては、この展開、非常に反省。 こんな安易に「休む」という言葉を持ち出しては、いけないなぁ。 最後の最後にしなければ。 「簡単に休める」という感じを持たれては、いけない。
時間的にはまだまだ余裕がある。 かなりゆっくり用意しても大丈夫なように朝起こしてあるので、 この会話をしてから30分後にのんが用意し始めても、充分間に合う時刻だった。 ちょっとした賭。
お弁当の準備完了して、今度は私の朝ご飯。 カウンターの上は見えないので、のんはお弁当が準備されているのはわからない。
・・・。 しばらく、時間が経過。10分もなかっただろう、その間、のんも私も無言。 のんが口を開く。 「ご飯食べて、幼稚園行く。」
ヤッター。ココロの中で小さくガッツポーズ。でもちょっと反省。
朝ご飯を食べながら、それとなく、何か「イヤになる要因」となる、 変化が幼稚園にあったのかと話を向けてみる。 が、特に何もナシ。 ただただ、単に、眠くてゴロゴロしていたかっただけらしい。 (本当にそうだといいけれど) そして、幼稚園は病気でも何でもない時に、休めないんだよ、と話をする。
食べている最中、むつが目を覚ます。 ガバリ!と体を起こし、のんが持っているパンを見て、 「あーーーー!!!!」と、口を大きく開けて、 「私!!私の分は!?ありますか?とりあえず口に入れてください!」 とばかりに走ってくる。
…こちらは、寝起きが良すぎ。
さて。 今日は、院長先生が亡くなって、初めてのプールだった。
どうなっているか心配して向かったが、 普段と全く同じように、病院自体が動いていて、 (病院とは別棟にある)プールのカギも開いていて、普通に泳ぐことができた。
とりあえず、しばらくはプールも続けられるらしい。 ありがたい。 Aちゃんママ、Tちゃんママといろんな話もして。 これから病院がどうなるんだろう、なんて世間話までして、帰宅。
ただ、完全な「密葬」ということで、お花のひとつもあげられないのが寂しい。 いつの日か、のん&むつと一緒に手を合わせられればいいのに。
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