朝から、気分が落ち着かない。 昨夜の訃報のショックが後を引く。 朝の支度の間も、のんのお見送りに行っても、 自分でもわかるくらいに、言葉が出てこない。
結局、いろんな事情により、密葬という形をとられるらしい。 その為に、本当の近親者、知っている人以外には、 全部済ませてから知らせる方針らしい。 …と、昨夜遅くまでメールをやりとりしていたAちゃんママから聞かされる。
私の気持ち、宙ぶらりんのまま。 お通夜、告別式というのは、残された人間の気持ちを整理する為に、 必要なものなのだなぁと感じてみたりする。
…このまま家で悶々としているのも気持ちが悪く、 また、明日のプールがあるかないかもとても気になったので…と理由をつけて、 午前中、「むつの散歩」と、病院の方まで行ってみる。
・・・。 「小児科休診」と張り紙がしてある以外、普通に診療している。 内科にかかる患者さんが、結構たくさん。 車もたくさん止まっている。 隣の先生のご自宅の方まで、ぐるりと回る。 何も張っていない。 ・・・。
何事もなかったかのように、時が動いている。 昨夜のショックが、まるで1ヶ月も前の話だったかのような、軽い錯覚。
…。 ゆっくり歩きながら、のんとむつの出産に関して、 院長先生との関わりに関してを、自分なりに思い起こしながら帰宅する。 そうすることで少しだけ、気持ちが落ち着いて。
のんが帰ってきた時には、すっかり元気になりました。
今日はのん、大荷物。 七夕の笹を持って帰ってきた。 お飾りをたくさん作って、それもカバンにいっぱい詰めて。 「飾るの!!」と大はりきり。
年少クラスなので、ほとんど先生が作ったらしいフシが見られるお飾りだが、 「ここと、ここはのんちゃんが書いたのよ」と胸を張る。 ノリをつけたりもしたと言う。 「織姫と、彦星は7月7日の日に会えるんだって」などと、ミニ知識まで。
お願い事の短冊も書いてあった。 ひとりひとりに聞いて、先生が書いてくれたそうで。 のんのお願い事は…。
「あんぱんまんのぬいぐるみがほしい」 ・・・。
あんた、そんなこと言ってたことないじゃん。とココロの中でツッコミ。 オマケに、 「これ飾っておいて、サンタさんに見てもらったら、 クリスマスにもらえるかな?」
それは、違うぞ、のん。
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