あたろーの日記
DiaryINDEX|past|will
旧暦3月1日。 旧暦ではやっと3月になった。なるほど、旧暦を使っていた時代は、2月の終わりから3月にかけてが桜の時季だったのかあ、と、文庫の『江戸名所花暦』などをめくってみた。 近所の大学に、春学期の受講手続きに行く。履修届を教務課に出す直前になって、書き間違いに気づき慌てる。受講科目ごとに割り当てられている申し込み番号欄に、教室番号を書いてしまっていた。お陰で訂正印だらけになってしまった。あと、履歴書や学籍簿書くのも一苦労。年々忘れていく自分の学歴と入学卒業年度。えー、昭和天皇が亡くなった年に自分は浪人が決まったから・・・えーと、となるとあれは何年?と、いちいち紙に書いて計算しないと分からない。私の出す履歴書は、もしかしたら出すたびに年度が違っていたりするかも(笑)
その後神保町に行き、岩浪ブックセンター、書肆アクセス、東京堂書店を回り、東京堂書店で『アイヌの世界観・・・「ことば」から読む自然と宇宙』(山田孝子/講談社選書メチエ)を買う。アイヌ関係の書籍は、わりと揃っていると思うのが、池袋のジュンク堂書店と、神保町の書肆アクセス。三省堂はまだ見てないけど、他の書店では「意識的に」アイヌ関連の本を集めて置いてある、という感じではなく、探してみると、申し訳程度にちょこっと棚に入っている、という感じがする。失われていく少数派の文化にこそ、書店はもっと眼を向けて欲しいのに。英語学習本や、欧米文化に関する本は多いけれど、日本にあって消えて行こうとするこの魅力的なアイヌ文化に関する本は重要視されないのは、おかしいのではないか、とまで思ってしまう。と言っている私自身も、これまでアイヌ文化の魅力にあまり気づかなかったのですが。
それから江戸深川資料館へ。「さん喬を聴く会vol87」。資料館へはこれで3回目なのに、道に迷ってしまう。というのも、最初は大江戸線の清澄白河駅、2回目は門前仲町駅、そして今日は半蔵門線の清澄白河駅で降りた。それぞれ利用した駅が違うので、当然道順も前回来た時と異なり、結果迷う羽目に。いえいえ、普通の人なら迷わないんです。私って相当方向音痴なんだな、と、改めて思い知った。これでよく自転車乗ってるなあ。いやしかし、自転車ならあんまり迷わない(と思う)。なぜなら、自転車なら迷わないようにと予め大きな道沿いに走ってきて、目的地の近場で路地に入るパターンが多いから。それに、自転車だと、自宅を出たときから私の頭の中に道がずっと繋がっているイメージがあって、自分の位置が分かりやすい(のつもりなんですけど)。その点、路地が多い場所にぽんと放り出されるような電車の駅だと、悲惨な結果になる。とにかく、駅を降りて、手元の地図帳で確かめて歩き出したのに、実は資料館を通り過ぎてしまい(あらぬ方向を見て歩いていた)、とんでもなく遠くまで離れてそれでもすたすた歩き続け、ふと立ち止まり、住所表示を見て呆然とする。半ばパニックになり、キョロキョロして、突然妙に確信的な気持ちになり、明後日の方向に歩き出してしまい・・途中2人の人に道を聞き、駅から徒歩4〜5分と思われる資料館まで、25分もかけてたどり着いた。すでに開場していて、ほとんど満席。が、運良く前のほうの端っこがあいていて、なんとか座ることが出来、ほっとした。 「聴く会」は前回1月に友達と行ったのが初めてで、今回は2回目。2時間もさん喬師匠を聴けるなんて、なんて贅沢なんだろう。宝箱のような会です。 さて、開演の午後7時少し前に前座さんが登場して、7時に喬之助「芋俵」それから、いよいよさん喬師匠が登場し、「茶金」お仲入りを挟んで「魂の入替」、ゲストの鏡味仙花・翁家小花の太神楽、最後に再びさん喬師匠の「笠碁」。今日聴いたのは私にとってどれも初めての噺でした。「茶金」は、清水寺の境内の茶屋で使われていたなんでもないフツーの湯飲み茶碗が、ひょんなことから始まってどんどん価値が上がってしまう、という噺。茶碗がとうとう天皇の元まで届けられ、天皇が茶碗をしげしげと眺める場面で、師匠が昭和天皇の口調を真似すると、開場大ウケだった。よく特徴を掴んでいるなあ。。「魂の入替」は、さん喬師匠の師匠である亡き小さん師匠の十八番だったそうで、「短くて馬鹿馬鹿しい噺」とはまさにそうですが、それはそれで大笑いできた。とそれから、小さん師匠の思い出話も楽しかった。ゲストの太神楽、まだ若い女性2人、この春から各寄席に上がるそうですが、初々しくも、芸は達者で、見る方もハラハラドキドキでしたが、傘の上でのボール回し、アゴにいろいろ乗せて上手にバランスとっての曲芸などなど、あんなこと出来るんかいな、みたいなのを沢山やってくれて楽しかったです。で、最後の「笠碁」。幼なじみの碁仲間2人がふとしたことで意地の張り合いから大げんかになり、絶交状態になるも、しばらく立つとお互いが気になって仕方がない、碁もやりたいが相手がいない。と、片方が片方の家の前を覗うようにウロウロすれば、もう片方も待ってましたとばかり相手の興味を引くように碁盤を持ち出して・・・。さん喬師匠が、強情だけど憎めない幼なじみ同士の心理状態をようく掴んで、高座で巧く演じ分けていた。何度も笑わせて、ああ分かる分かるその気持ち、と思わせてくれて、最後はジーンとさせてくれて。 今特に面白いなあ、出来る限り噺を聴きたいなあ、と思う噺家さんは、柳家さん喬、それからさん喬師匠の兄弟弟子の柳家権太楼、と、さん喬師匠の弟子である柳家喬太郎、このお三方です。さん喬・権太楼師匠は言わずもがなですが、喬太郎も滅茶苦茶楽しいです。お二人の師匠のほうは古典落語をじっくり聴かせてくれる、これがとてもいいのですが、喬太郎師は独創的な創作落語がこれまた巧くて、爆笑させてホロッとさせてくれます。喬太郎師の高座はまだ直接見たことがなく、ネット上で落語を聴かせてくれるサイトで見まくっているのですが、独演会があったらぜひ行きたいです!! あと、2月に行った末広亭で、大いに場内を沸かせてくれた三遊亭歌之助師匠の高座ももっと見たいです。 でも、落語にはまってまだ日が浅いので、もっといろんな噺家さんを聴いて幅を広げていきたいです。 最後に、深川で綺麗な夜桜をみつけました。携帯電話のカメラ、機種変更してからどうもよくないんですが。深川資料館の隣、霊巌寺の前にある出世不動尊の桜です。この写真だとぼけてて写りが悪いのですが、ここ、とても妖艶な感じのする桜でした。夜中1人で通ったら、絶対取り憑かれて気が触れてしまいそうな感じの桜。
|