あたろーの日記
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2005年04月10日(日) 銭湯と落語

 旧暦3月2日。
 早めに銭湯に行って、帰り際に銭湯だけで入手できる月刊冊子『1010』をもらってきた。そうしたら今月号のインタビューに『東京かわら版』の編集長である佐藤友美さんが出ていた。意外にも寄席情報誌の編集長は若い女性だったというのにも驚いたけど、毎日銭湯に通うという銭湯派だと知ってさらに驚いた、というか、嬉しかった。そうなんです。銭湯と落語には巧く表現できないけど、共通項がいくつもある。銭湯好き=落語好き、というのは自分で大いに実感するところ。たまらないのだ、銭湯の雰囲気も、寄席の雰囲気も。
 で、『東京かわら版』をめくっていて、今月新潟で柳家権太楼師匠が独演会をやるのを知り、電話をかけて前売りチケット2枚の予約をして、実家に電話した。実は父がこの3月で40年近く勤めた仕事を定年退職して、今母と2人、暇をもてあましているらしい。私が寄席に行ったりしているのを以前母に話したら、ゲラゲラ大笑いして、「あんたもまたヘンなものにはまったわねえ」と言いながらも、ちょっと羨ましそうだった母に、ぜひとも今をときめく権太楼師匠の高座を見てもらいたくて、半ば強制的に(どうせ暇なんだし)行かせることにしたのだ。ウチの両親は、テレビやラジオ以外、生の落語を聴いたことがないはず。だいたい落語が毎日どこかで聴けるなんてのは東京か大阪くらいのもんです、たぶん。これを機に両親も落語ファンに仕立てちまおうと娘は考えた。
 チケット代は私が払うし、今最高に巧くて勢いのある噺家さんで、こんな人を新潟で聴けるなんて滅多にない機会だと、電話口で説明する。母は勿論乗り気で(だいたい父と行くならどこにだって乗り気な母なので)、「なんて名前の人?」「柳家・・・ゴン?ゴンタ?え?」と、電話の向こうで一生懸命師匠の名前をメモしている。「知らない名前ねえ」そりゃ、あーた、バラエティ番組や笑点やお茶漬けのCMに出てくる人だけが落語家だなんて思ってもらっちゃ困るのよ、と、ゴン様がどれだけ凄い噺家さんだか説明してあげる。で、永谷園のCMに昔出ていた小さん師匠の一門だと知ると、母は「ああ〜」と納得がいった様子。
 まあ、いいのです、それで。最初はそれでいい。私だってまだまだ走り出したばかりの落語ファンだし、あんまり大きなことは言えません。とにかく、田舎の両親に、ゴン様の高座を堪能してもらい、落語ってこんなに面白いんだ、と感激してもらいたいのです。
 あと、自分が寄席に行ってて、いいなあと思うのは、年配のご夫婦が揃って来ていて、一緒に笑って清々しい顔で帰って行かれるのを見ること。いいなあ、自分もいつかそういう風になれたら、と思うし、自分の両親にも、落語を通してそういう楽しいひとときを持ってもらいたいのです。
 ほんとは私が新潟に聴きに行きたいんだけど。


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