あたろーの日記
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| 2004年05月09日(日) |
イノセンス・都市の情景展 |
旧暦3月21日。 日曜だけど出社。お金より時間が欲しい。でも生活するためには働かなきゃならない。だけど自分がほんとうにしたい仕事で食べていくためにはもっと勉強しないと。だけどだけど働くと勉強する時間が減る。体力も気力も減る。だけどだけどだけど仕事も勉強も全部自分のためなんだから、愚痴も文句も泣き言もほどほどにしとこう。
仕事終えてから六本木ヒルズへ。「イノセンス・都市の情景展」が今日までだったので、やっぱり行っておこうと。夜は10時までやっているというのが嬉しい。会社を出て青山墓地を突っ切って、ひたすらまっすぐ歩いて六本木ヒルズ。初めてだったので、まずビルの入り口が分からない。雨の夜なのでなおさら。事故のあった回転扉、みんな普通の両開きの自動ドアになっていた。中へ入ってさらに迷う。おしゃれな服やアクセサリーのお店があちこちにテナントで入っている。広い通路、高い天井。エスカレーター。分からん。目指す森都市未来研究所がどこにあるのか。通路あっちこっち行ったり来たり。うろうろ。あのね、もっと親切な案内板作ってよ。私だけじゃない、みんな迷ってた。うろうろ。で、ようやく美術館のエントランスにて、森美術館、森都市未来研究所、展望台のチケット共通販売窓口で並んでチケットを買う。テロ警戒とのことで、警備員さんの荷物チェック受ける。台に鞄乗せて、チャックを開けて中を見せてくださいと言われ、バーッと開けるも、マフィン、ポーチ、文庫本、携帯ラジオ(ダサイデショ)、ザウルス、そ、それから銭湯道具といつも大荷物の私。今日は自転車じゃないからリュックでなくてよかった。たいてい着替えまで入っている私の背中の荷物。 その後、エレベーターで3階から一気に52階へ。そこからまたエスカレーターで50階まで下がる。ようやく、ようやく森都市未来研究所に到着。ここに来るまで、ビルの中で5人の館員に道を聞きました。しかも、ビルの入り口からかかった時間は20分以上。私がよほどにぶいのか。 あ、肝心の、「都市の情景展」のほうですが、ちょっと期待外れというか・・・想像していた通りの内容の域を出ていなかった、と言うべきか、こんなもんかな、という感じでした。へとへとになってようやっとたどり着いた後だったから尚更そう思ったのかもしれませんが。上海と東京の精巧な都市模型は凄いな、力作だな、と思いました。「都市」を俯瞰する視点からこの二つの都市のディオラマを展示のメインに据えた他、あとは映画でのオープニングのヘリで都市を俯瞰する場面と、択捉経済特区をやはりヘリで回る場面、それから択捉経済特区の街中の祭礼の様子、これらの場面、映画で使われた映像を再編集して繰り返し流したり、映像のメイキング、押井監督、種田陽平、樋上晴彦各氏へのインタビューなど、どれも悪くない、それなりに面白かったし、得るものもあったのですが・・・。正直言って、少し物足りなかったです。 映画「イノセンス」でヘリとともに都市を俯瞰した映像に心臓がバクバクいうほど感じた衝撃はなんだったのか、択捉経済特区という架空の都市に強く惹かれたのは何故か、それを解く鍵があると期待して足を運んだので、映画で表現されている域を出ていない展示内容には、まあ、こんなものなのかな、という気が。 ただ、分かったことは、択捉経済特区というあの架空の都市は、あの「イノセンス」という映画の中でこそ活きて、観る者に何かを感じさせてくれるのだということです。それがバトー或いはトグサというキャラクターの視点を通した観客の眼か、それとも観客自身の裸の眼自身が感じるのか、それは人それぞれですが、映画を観て、択捉経済特区あるいはオープニングの夜の都市が、観る者それぞれの眼で切り取られ、それぞれの脳裏に植え付けられる、だから、映画で使われた映像を中心とした展示構成からでは、映画を観た時以上のインパクトは生まれない、ということになるのでしょうか。。。 それでも、矛盾するようですが、満足だったことは、映画に出てきた都市のイメージが、この展覧会によって壊されることはなかった、という点です。いたずらに「イノセンス」から逸脱した都市論を展開されるという悲惨なことはなかったので、「イノセンス」の世界にもう一度浸りたい、という意味ではとても良かったと思います。 ・・・なんて、偉そうにぶつくさ書いてしまいました、すみません。 とはいえ、押井監督の、都市、建築に関する言葉に、ピンと来ること、触発されること、沢山あります。今回の展示のスチールに書かれた言葉の中にも。映画の中で自分にインパクトを与えてくれた映像について、そのインパクトの根源に近づいてみたいと思ったら、それを探るのは結局は自分自身の役目なんだな、と感じました。人の眼は人の眼、自分自身の眼ではない、のですよね。 写真は六本木ヒルズから地下鉄に向かうエスカレーターで見た光景です。
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