あたろーの日記
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2003年12月01日(月) 『日本人と浄土』

 イラクはまだまだ戦争状態だと思う。
 亡くなった二人の日本人外交官の死を無駄にしないためには、自衛隊派遣を取りやめ、アメリカ主導でない平和的な手段でイラク復興を目指すしかないのじゃないかと思う。。。
 小泉さん、どうしても自衛隊を送りたいのなら、まず自分で現地に行って様子を確かめたらどうでしょう?

 『日本人と浄土』(山折哲雄/講談社学術文庫・1995年)を読んだ。
 いくつかの雑誌や講演から集められた原稿を編んだもの。なので著者の考える「日本人の浄土観」についてのエッセンスが繰り返し各章で述べられている。
 「常世の国」の世界観を持っていた人々の住む古代の日本に、インドで生まれ中国を経て、仏教が伝えられた。広大な大陸で生まれ、大陸を渡ってきた仏教が、海に囲まれた山深き島国に浸透していった時、人々の浄土観はどのように変化していったのか。筆者は、道長や、鴨長明、親鸞を通して、また山岳信仰の視点からも、アプローチを試みる。
 
 とても興味深く、面白かった。日本人と仏教を考える際に、どうしても、日本人の意識の奥深くにある「常世の国」思想を切り離すことはできないのだと思った。山を神聖視し、海を畏怖の念を込めて見つめてきた日本の人々の心の中で、インドで生まれた浄土の思想が、大陸的な視点から当然のごとく変化して独自の世界観を形作った。

 特に面白かったのは、出羽三山の山岳信仰についてと、鴨長明の生き方、それから親鸞聖人の海と山の体験について。
 仏教を、日本という島国の、海と山に視点を移して空間的な観点から捉えることは、私達の心の奥底を探っていく時に、とても大切なんじゃないかとふと思った。


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