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2003年01月29日(水) 選抜出場校が決定―そして毎年つきまとうその曖昧さ不透明さ(4)

そういや、昨年の今頃は太田の市長さんが公開質問状まで用意してその不透明な出場校選出の有り様を広く世に問うていたっけ。そうそう、一昨年は茨城から3校が選出されて、昨年は地域性が云々という理由で群馬からは1校だけが選ばれてました。で、今年は関東地区からは神奈川と埼玉から2校ずつの出場っと。大阪と福岡の出場なしも当たり前の様に回避。いやー、流石は天下のセンバツ高校野球、目の付け所が違います。これだけ毎年の様に噴飯ものの選出をやっても「春はセンバツから」と涼しい顔をしている主催者さんはある意味尊敬出来ます。

当たり前の様にテレビで全国放送されて(まあ近畿ローカルで細切れ中継やってたMBSは高校ラグビーに続いて高校野球の方も準決勝・決勝を除いて地上波から撤退する訳ですが)、元々朝日・毎日両新聞社の部数拡大&阪神・阪急両電鉄の乗客増加を目的として始められたイベント故に興行的な色彩が強いけども、甲子園野球とて高校生の部活動の全国大会に違いはないのであって、「話題性があるから」とか「観客動員が見込めるから」とか「マンモス校で卒業生も多く新聞が売れるから」といった要素を加味して出場校を選ぶ、選んでいる様にみえる、というのはやっぱりどう考えても変だと思いますな。選抜大会の主導権が毎日新聞にあるのか高野連にあるのか知らないけれど、いい加減に是正しないと両者の評判と同大会の価値を今以上に加速度的にどんどん落としていくと思いますよん。ただでさえ、高野連の会長が20歳も若返って70歳の新会長体制になりましたっ!て発表でみんなを呆然とさせているのに...。

だいたい、それがウリだから、と言われればそれまでだけど、どうしてこういう選考過程で大会を実施してるんでしょーか?他の高校スポーツにも選抜大会は存在するけど、どの種目もみんな出場するのは地区大会の上位校と決まっています。センバツ甲子園も普通に秋季地区大会で3・5・7位決定戦までやってその上でこの地区からは上位何校、と決めてやってけば、どこからも不平不満は出ないのに、何故にやらないんでしょう。簡単な話じゃあないですか。このままだと、近大付なんかは選手・監督・在校生・卒業生はじめ学校関係者には大変気の毒ながら(出場する側にも戸惑いがあるだろうし素直に喜べないだろうけど)、この春の甲子園では昨年の福岡工大城東なみにヒール扱いされる事でしょう。南部・育英を押しのけて出場する(させられる)んだから、当然それに見合う様に上位進出する事が絶対条件とされるし、もし1回戦でボロ負けしようもんなら徹底的に叩かれるでしょう。下手したら週刊誌なんかで「金で掴んだ甲子園の疑い」ってな中傷記事まで書かれるかもしれない。そういう事まで考えて選考をやらないと、意味もなく被害者が出るだけだと私は考えます。例えば、昨年の選抜高校ラグビーでは近畿の出場枠3に対して秋季地区大会の上位3つを大工大高・啓光学園・東海大仰星の大阪勢が独占し、伏見工や天理や報徳学園は全国大会に進めませんでした。いつも国士舘と世田谷学園の決勝戦となる高校柔道では前年優勝枠・準優勝枠として東京の出場校枠が増枠されています。これらに誰かがいちゃもんつけているのを私は聞いた事がありません。早い話が実力・実績を示せば文句なんてでる訳がない。夏との差別化?んなもん別に入りません。

極論を言えば、私はもう現在の形態の高校野球なんて要らないとすら思います。現実に「甲子園」に憧れる少年が星の数ほどいる以上、夏の選手権大会は過密日程の問題を何とかしつつ現行のままやるとして、後は全部ぶち壊すべきでしょう。一定の役割を果たしているとはいえあまりにも前時代的な高野連は自主的に解体して頂いて、高体連の野球専門部が主体となって大会を運営していく、っと。インターハイ=夏の選手権として扱えば全く問題ないっしょ(冬の花園ラグビーだってインターハイなんだし)。選抜大会は今のまま甲子園でやるもどっかで分散開催やるも各県持ち回りでやるもよし。クラブチームとの交流試合や大学・社会人と対戦してレベルを底上げし、ゆくゆくは世界で・・・って国際的にベースボールなんて普及してないか、五輪からも除外されそうになる始末やし...。プロ野球大好きおやじは贔屓チームが6球団のリーグ戦で優勝すればそれで満足やし、プロ野球界での世界=MLBやし...。


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