日記ふう雑感 ひとりごと
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2002年11月02日(土) 受験シーズン

常に何かの音楽が流れているというのが我が家の日常で、
生の音も例外ではないのだが、
さすがに受験生にとって追い込みの時期ともなってくると、
本人からの訴えを聞かないわけにはいかない。

「機械から流れてくる音楽は何とか聞き流せるとして、生の音だけは止めてほしい」そうだ。
なまじっか音楽好き受験生の最大の敵は生の楽器の音である。
最近、ケーナを筆頭に民族楽器に凝っている親達が、
その外出時を狙って音を出しているのを彼女は知っているらしい。
テレビやCDの音もおしゃべりの声も勉強中は極力ボリュームを下げるようにしている(つもりである)というのも、
何とか納得してくれている気配だ。
我々のできる協力といえばそんな慎ましいことくらいである。

土曜日は郵便局も銀行も休みである。
最近は学校も休みになった。
すっかり冬めいて来た(本格的な受験シーズンに入ったという言い方をする人もいる)土曜日のお昼時、
自分がご飯を食べに部屋を出て来た途端にCDの音を大きくし、楽器を鳴らし、
堰を切ったようにああだこうだと声高にしゃべり始めた親達を見て、
受験生は改めて両親の偉大さを思ったらしい。

「そんなにケーナが吹きたいのか・・・。」

わたし達はまっとうな受験生の親である。
(この”まっとうな”は”親”にかかる形容詞である)
だから休日であるにもかかわらず、
普通では考えられないくらいひっそりと息を殺して静か-な時間をすごしているわけなのだ。
彼女は十分それを理解していて、時々感謝の言葉もつぶやく。

「新しい楽器に手をつけるのはいいよ、でも、選りによってなんで今この時期なのさ・・」

いやー、そんなに誉められてもなぁ。
心配でご飯もろくに喉を通らない親の身にはじーんと染み入る言葉である。
「後は頼んだ、受験生。お前の人生だ。逆境の中でも強く生きて行けるよう育ててきたつもりだからね。」

親の腹の内を見抜いて、いや親の背中を見て育っているせいで、
彼女はしっかりした大人になるだろう。

一人目がいい例である。
こちらは親も一目を置くほどのダイナマイトねいさんに成長した。
心根も外見に違わず繊細でやさしい。家族の中で一番の気遣い屋でもある。
そのためかどうなのか、今は一人暮らしを満喫している。


Hiroko |MAILHomePage