遺書

2004年10月19日(火) 宇宙旅行メカニズム

星の海に流されて辿り着いたのは言葉のない星だった
愛すことに制限はなく、まさに自由だった。
僕らが愛に対する時間がどれだけ無駄なのか、
また、僕らの愛にどれだけ邪魔なものが多いか、
それを知る。

星の彼方では、僕の星が輝いていた。
僕の星はアレだよ、と説明した。
無駄だった、文字もなかった。

邪魔な物を振り落とす際に、
彼らは判断するのを面倒がり、
全てを失った、のだろうか。

翻訳機なんて意味もなく、
僕はこの星に住むことはできなかった。
言葉がなかったからだ。

言葉に依存するしかない、
と言うか生きていく上に当然の事である。
それがないから、僕は住むことができなかった。

住もうと思っていた、
しかし、本当は住もうと思わなかったんじゃないだろうか。

言葉も何もない彼らの愛し方は素晴らしい、
しかし、僕らの生活にはそれは素晴らしくなかった。

そうして、僕は自分の星へ帰った。


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