世界はもう駄目だと思った。幸せは自分で歩き出して去っていった。僕は捕まえられなかった。それからしばらくして。幸せそうなあの人。ショートヘア。ハイヒール。シャネル。人生を借りた。…幸せじゃなかった。誰が言ったか、世界一幸福な男。それも借りた。やっぱり幸せじゃなかった。テレビで幸せだと答える人の幸せは僕の幸せじゃなく。誰の物でもない。ただ、其処ら辺に転がっているだけの、名前のない幸せ。それを捕まえて、合うかどうかのお話。幸せの国 ⇒ 幸せの詩(うた)