First Day New Index Mail



揺りかご

みりあ

My追加

2002年03月10日(日)
プロローグ。


初めまして。みりあです。
一応20歳の大学生だったりします。

私にはずっと一緒にいたいと思っている彼氏「翔」がいます。
そしてきっと将来もずっと一緒にいるということを疑いもしてませんでした。

いや、その将来はきっとその通りになるはずだと思うけれど。
ある男性「真」の出現でその将来に少なからず迷いが生まれた。


ここに書くのは

暖かい揺りかごの中で守られていた私の心が激しく揺さぶられる様。





文字が変わります。これからもよろしく♪


My追加




2002年03月11日(月)
CATV。


事のはじまりは、実に訳のわからないものだったりします。

今日、解約したケーブルテレビの機械の撤去作業があったのです。
「午前中」という約束だったにもかかわらず昼になっても作業員は来ない。
そうして待った後に午後1時半。
遅いわい〜と思うところを押し隠して作業員を家に入れた。

ごそごそ。

こういう時ってやっぱり暇。
何となく話は始まる。

「学生さんですよね?普段遊んだりするんですか?」

「いえ、寝てたりネットしてたり。。。不健康ですねぇ(笑)」

「彼氏とかと遊んだりしないんですか?」

どうやらこの人は写真立てにある私と彼氏の写真を見たらしい。

「ん〜〜彼氏は仕事で忙しくてあんまり会えないんですよ〜。」

「おお、それじゃ俺と一緒だっ!!」

そこで、何故か二人ガッチリ握手(笑)。
この後二人で延々互いの恋人とあまり会えなくてつまらんという現状について愚痴りあった。。。苦笑

そうして。

「・・・だったら俺と割り切ったお付き合いしません?」

「は?」

この時点で何も考えてなかった私はほぼ社交辞令で「いいですねぇ〜♪」とか答えていた。
まさか向こうも本気でそんなこと言ってるようには思えなかったし。
実に軽い気持ちだった。
それ以上に私が告白(これを告白というならば。。。苦笑)されたのが初めてで、ただ舞い上がっていただけなのかもしれない。
しかもその作業員は見たところ20代後半のような。
私は20歳。あんまり年上なのも嫌だし。
オヤジ受けはいいのかと苦笑いするしかなかった。

向こうも「マジで?ほんと電話してくださいよ〜〜♪」なんていうもんだから。
あまりの軽さに私も苦笑しつつ「気が向いたら」などと返答していた。

今回の作業の関係で向こうは私の家(一人暮し)も、連絡先である私の携帯番号も知っていたのだ。
だからといって本当に電話があるとは思っていなかった。





文字が変わります。投票ありがとう♪


My追加



2002年03月12日(火)
電話。

昨日どうやら私の携帯にその作業員からの着信があった。
メモリに登録はしていなかったけれど、作業に来る前にかかってきた番号と同じだった。
電車に乗っていたときで私は気付いていなかったのだけれど。

私は正直うろたえていた。
絶対に冗談だと思っていたから。
いくら番号知っててもかけてくるだなんて予想もしていなかった。


私は今日実家に帰っていた。
実家にいる間もその着信が気になってしょうがなかった。

そして

私は、その番号に電話をかけていた。

本当に、好奇心からだった。

後でその行動で苦しむことになるとも知らずに。





文字が変わります。投票ありがとう♪


My追加
BBS設置しました。よかったらカキコしていってくださいね。



2002年03月13日(水)
本気。


「まだ言ってなかったよね。俺の名前は××です。」

「はぁ。そっちは私の名前知ってるんですよね。」

こんなよくわからない会話で始まった。

そう。
私は相手の名前すら知らなかったのだ(爆)。
これからはその作業員のことを「真」と呼ぶことにしますね。

「あのさ、俺のこと軽いと思ったよね?」

「うん、思った」

なんだかもう相手に思いっきり失礼な返答を連発していた。

「・・・・。やっぱりなぁ」

「あのさ、俺結構本気なんだよね」

「・・・・・へぇ。」

あんなちょっと会っただけで本気も何も無いような気がするんだけど。

その後気がついたらとりとめのないことをずっと話してた。
話をしている感じでは正直変な人という感じなんだけど。
でもその人との話を心地よく、楽しんでいる自分がいた。
相変わらず私の返答はいちいち失礼だったけど。

「私さ、今実家にいるんだよね〜」

「実家って何処?」

「××」

「あ、其処なら行ったことあるなぁ。明日暇なんだったら俺そっちまで会いに行くよ!」

・・・・強引。
っていうか普通そこまでするか?
私は呆気に取られるだけだった。

「あのさ、私の何がそんなにいいの?」

「・・・笑顔が忘れられへんかってん」

・・・・・・・

こんなこと言われてしまった私はどうすればいいんだか。
戸惑うばかり。
翔への罪悪感もとてつもなく膨らんでいった。

断ればいいのに。
切ってしまえばいいのに。
「私にその気はない」って言ってしまえばいいのに。

軽い言葉の中にある本気みたいなものを感じてしまった私には

どうしてもそれができなかった。





文字が変わります。投票ありがとう♪


My追加
BBS設置しました。よかったらカキコしていってくださいね。



2002年03月14日(木)
新たな選択肢。


数日分の日記をまとめてアップしている最中です(笑)。
興味があれば過去の分も読んでくれると嬉しいです。
-------------------------------------------------------------------

翔のことは好き。
ずっとずっと一緒にいたい。

でも以前から抱いていた小さな迷いのようなものはあった。

私も翔もお互いがはじめての恋人。
(恋愛経験がお互いに実にショボイ。。。)
キスをすることも、勿論抱かれる事だって初めて。
只、別にそれがダメな事だとは思っていない。
それでも互いに自分に自信がなかったけれど、お互いを認め合っている。
何をするにもわりと呼吸が合い、「気が合うね」と笑う。
当然考えの合わない所もあって何度も衝突した。
けれどその度にどうにかして乗り越えて来れたと思う。

けど。

周りが見えてないだけなんじゃないか

自分達だけの狭い世界の中に閉じ篭ってないか

そういった真の指摘を否定することはできない。
だけど、私はこれが幸せなんだから そう反論した。


「俺なら みりあちゃんを新しい道に連れ出すことができるよ」


私は真と一緒にいても幸せになれる気がしないんだよ
だけど
だけど

新たに示された道に惹かれる気持ちも押さえられない。

「みりあちゃんに会って、ずっと止まってた時間が動き出したような気がしたんだよ」

・・・殺し文句。
っていうか何気にもの凄いこと言われてるなぁ。
冷静にツッコミを入れている私の横で心を突き動かされている私がいる。

真は、会社クビになる覚悟で私を口説いたらしい。
そりゃそうだ。
客に手出したりなんかして私が会社に文句でも言おうもんなら一発でしょうね。
私は結構女慣れしてる感じもしたので誰にでも言ってるのかと思ってた。
そういう女慣れしてる感じの人って私はかなり苦手なので適当に流してた。
でも実は結構覚悟要ったんだなぁ〜と感心すら覚えた(爆)。

けど
やっぱり私は翔とずっと一緒にいたいんだ
そう言ったけど、「まだ結論を出さないで欲しい」と言われた。

だって君は俺のことをまだ何も知らないだろう
そんな状態で振られても俺は納得できない
だからもう少し時間をかけて俺の事を知って欲しいんだ


・・・絶対に真のほうに気持ちが傾くことはないよ

私は、そう言ったけれど。
真は怯まなかった。


そして私は、真に心が支配された夜を過ごす羽目になった。





投票ありがとう♪


My追加
BBS設置しました。よかったらカキコしていってくださいね。





2002年03月15日(金)
隙間。


どうして
どうして
こんなに心が揺れてしまうんだろう

翔の仕事はとにかく忙しいようで。
基本的に休みは日曜・祝日と隔週土曜日。
平日は殆ど会ったことがない。
以前翔がフリーターだったころは私も学校サボってよく遊びに行ってたなぁ(哀)
しかも翔は実家に住んでいるために泊りがけとかに結構親が敏感。
去年のクリスマスも結局計画はダメになった。
神戸に行ってルミナリエ見に行きたかったのに。
ついでに翔の家は私の家から電車で約1時間半(爆)。

私は一人暮しなぶん人との会話に飢えている。
いつか一緒に暮らしたいと言っても
「みりあが大学卒業してからだね」といつも諭される。

卒業?
あと2年もあるんだよ?
それまでずっと待てと?

私はサークルとか何も属していないし、付き合いが悪いために友達も多くはない。
大学に入りたてのころに翔との恋愛に必死だったから
私はそれ以外の何か大事なものを落としてしまっていたのかもしれない。

さらに、今は大学生のもっとも長い休みである春休み。
長くて長くて暇で暇で死にそう。
週に数回行っている家庭教師のバイトを除いて人間と会話をする機会は無い。
テレビに向かって乾いた笑いを発している自分に気付いて気が狂いそうになる。
確かにこれじゃ一人暮しの老人がボケるのもわかる(爆)。

遠い遠い週末だけを見て毎日虚ろに生きている私。
勿論その分週末は生き返ったように生き生きしているのですけど(笑)。

そんな私の心の隙間に、真は思いっきり侵入してきた。

みりあちゃんが会いたいと思ったら、俺は真夜中でも会いに行くよ
寂しいと思わせる時点でそれはひとつの欠点だろう


どうしよう
このままじゃ私は寂しさから逃げるために真を利用してしまいそうだ。
でも、仮に私のことを好きだといってくれる人にそんな酷いことをしちゃいけない

でも私は真をきっと隙間埋めにしかしないよ
私に都合のいいように利用されるだけだよ?

ここで関係を切ることが真のためだと思うよ・・・


それでもええねん・・・
みりあちゃんに彼氏がおっても、利用しかされへんでも行動しないと絶対後悔すると思ってる
だから、俺のことを気を使ってくれるんなら、切らんといて欲しい・・・
このままみりあちゃんとの関係が無くなってしまうのは絶対に嫌だ



どうしよう
翔のことが頭をよぎる。
真のせつなさが私に伝わる。

結局
私は切ることができなかった。
真の心に負けたのかもしれないし
ただ 私自身の寂しさに私が負けてしまっただけなのかもしれなかった。





投票ありがとう♪


My追加
BBS設置しました。よかったらカキコしていってくださいね。




2002年03月17日(日)
リターン。


今日私は実家から戻ってきた。
駅まで翔が迎えに来てくれる予定だったけど、
散髪に行っていたらしく来るのが遅れて私は駅でぼ〜っと待つ羽目になった。
まぁ大した時間じゃなかったからよかったんだけど。

1週間ぶりに会う翔の顔。

ちょっと不機嫌そう。

というのも私が真とちょくちょく連絡を取り合っていたのが翔にばれたのです(死
そりゃ怒りますわな。

でも諍いがあったのは最初だけ。
すぐにいつもの調子で打ち解けて、楽しい時間を過ごすことができた。

翔と一緒にいる時間はとても幸せ。
ふわふわとした幸せに包まれることができる。
この幸せは絶対に手放したくない。
私を抱きしめる翔の逞しい腕に身を任せると、もはや何も要らないとさえ感じる。

やっぱり私には翔しかいないよ。

帰っていく翔の後姿を見ながらそう思っていた。

なのに。
その数時間後、メールが入ってきた。

・・・真だ。

明日みりあちゃんのとこのマンションで工事があるねん。
んでちょっとみりあちゃんのところに寄ってもいいかな?


ちょっとだけだし、いいかな・・・?
そう思った私は別にかまわないと返事をした。

翔のいない時間がたまらなく寂しい私は軽はずみな選択をしていた。





投票ありがとう♪


My追加
BBS設置しました。よかったらカキコしていってくださいね。