外国為替証拠金取引
JIROの独断的日記
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2003年04月30日(水) そろそろ五月病になりかけている人がいるはずだ。

 所謂「五月病」の多くは環境の変化というストレスによって惹き起される抑うつ状態である。人はひとりひとり感受性やストレス耐性が違うので、同じような環境に置かれても何とも無い人もいる。

 しかし、自分は何とも無いからといって、元気の無い人を軽率に励ましてはいけない。 
 単なる日常的な気分の落ち込みであれば、悪くても数日で回復するだろうが、ストレスにより、脳内神経伝達物質であるセロトニンやノルアドレナリンが不足して、うつ病に発展している場合がある。うつ病になると、身体のエネルギーが極端に低下した状態になる。頑張ろうと思っても頑張れなくなる。そしてそういう自分を責める心理に傾いている。

 一番「頑張らなくてはいけない」と思っているのはうつ病患者本人である。そういう人に向かって頑張れ、しっかりしろ、と励ますのは、うつ病を悪化させる最も効果的な方法である。下手をすると自殺する。

 繰り返しになるが、うつ病の本質は脳内神経伝達物質のバランスが崩れている、ということである。膵臓からインスリンというホルモンが十分に分泌されなくなると糖尿病になる。同じような現象が、腹部で生じるか、頭部で生じるかの違いである。糖尿病になった人を「根性が無い」「気力が無い」と責める人はいないだろう。

 一つの目安として2週間、毎日、かなりの時間にわたって、憂鬱感、無気力、興味の喪失、不眠、頭痛などが続くようなら、専門家に診てもらった方が良い。周囲の人は当人をそっとしておいてあげることが肝心である。

 このようなことは、インターネットで調べればすぐにわかることだ。Googleで「うつ病 周囲 接し方」で検索すると約392件、「うつ病 五月病」では372件ヒットする。だから、私はいつもこう云っている。

 「うつ病患者は怠け者ではないが、うつ病患者を怠け者呼ばわりする者は本当の怠け者である」


2003年04月29日(火) 【中国】北京邦人に帰国勧める、SARSで政府・・・それでも駐在員を帰国させない企業は何を考えているのか。

◆記事
外務省は29日、北京市の在留邦人に対し、一時帰国を勧めるコメントを発表した。新型肺炎SARSのまん延に伴う措置。北京市の危険情報は22日に出した「渡航の是非を検討して下さい」のままだが、これに「一時的に北京市を離れることが可能な方は、帰国の可能性を含め検討されることをおすすめします」と在留邦人向けの注意を追加した。在北京日本大使館は「勧告とは言えないが実質的に帰国を勧めるもの」としている。外務省は同時に、危険地域の範囲を中国全土に拡大、全地域を「十分注意して下さい」に指定した。

◆所感:
 最近数十年で、これほど世界を震撼させた感染症はない。AIDSも恐ろしいけれども、あの病気は主として性行為で感染する。

 これに対して、SARSは空気感染、飛沫感染する。まるで現代のペストだ。ヒトゲノムの解読を完了した現代科学をもってしても、いまだに治療法が確立されない。人類が初めて出遭った病である。

 外務省の勧告も遅すぎるぐらいだが、私があきれるのは、商社などが、駐在員の家族は帰国させても、駐在員本人の帰国をさほど真剣に検討していないという事実である。もともと商社は危険を承知で、世界の果てまで物を売って歩く商人であり、その執念はすさまじいものがある。彼らのおかげで、made in Japan が世界に名をとどろかせたわけである。

 しかし、物事の軽重を見誤ってはいけない。生命は尊貴である。これほど危険な感染症が蔓延している国に自社の社員を置きっぱなしにしておくということは、その生命よりも金儲けの方が大切なものなのだ、と公言しているに等しい。

 どんなに、気を張り詰めていても、ウィルスが体内に侵入すれば、発病する確率は非常に高い。根性で何とかなると考えているのならば、「大和魂」さえあれば、アメリカとの戦争に勝てる、と考えていた、60年前の人々から進歩していないといってよい。

 物事を合理的に考える、という習慣を身につけないと、とんでもない事が起きる。


2003年04月28日(月) 「有名人」であることだけで候補者を当選させてしまう人々。

 いい加減、止めようではないか。役者や、タレントや、プロレスラーや、元野球選手や、力士が選挙に出馬すると、大抵当選してしまう、という現実を。市議会議員や県議会議員であっても、感心しないが、特に国会議員はもっと慎重に適性を判断するべきであると思う。

 「国会は国権の最高機関であり、国の唯一の立法機関である」(日本国憲法 第41条)。

 法律を作るのが、国会議員の仕事である。従って、法律の構造、現行法の条文、用語の意味などは、当然知っていなければならない。選挙に立候補した者に対しては、法律学の基礎知識に関する試験を課して、一定水準に達しない者は、候補者名簿から削除する、というぐらいの措置をとるべきである。特に、最高法規である憲法に関しては、その内容に賛成であるか、或いは異を唱えるかに関わらず、当然、全文暗誦できて、意味が把握できていなければならない。

 国会議員の責任の重さと、彼らが享受するさまざまな特権に照らせば、それぐらいの努力はしてもらわねばならない、と思う。

 何故、今までそういう制度ができなかったか?

「両議院の議員及びその選挙人の資格は、法律でこれを定める(以下、略)」(同第44条)。

 つまり、国会議員たる要件は法律で決まる。その法律を決めるのは、国会議員自身である、というのが現行制度であるからだ。国会議員自身が、自分達が再選されるために不利になるような法律を作るわけがない。

 これを改善するためには、国会議員たる要件は第三者である諮問機関等が原案を作り、これに対して、国民が直接投票するという方法が取られることが望ましい。

 私は、次の選挙で、敢えてそのような提案をする候補者が出るかどうか、可能性は極めて低いので、期待はしないが、注視するつもりである。


2003年04月26日(土) 「[’03統一選]14区長選/21区議選 後半戦あす投票 /東京」 選挙運動が終わってホッとした。

◆記事:
  統一地方選後半戦は27日、14区長選と21区議選が投票される。うち8区長選と12区議選が即日開票され、残りは28日の開票となる。焦点は無党派層の動向で、過去最多の226人が出馬した区議選の女性候補の結果にも注目が集まる。政治が迷走し、明確な争点が希薄となる一方、長引く景気の低迷で都民が区政に寄せる思いは切実だ。都民は今後4年間の区政を誰に託すのか。21世紀最初の統一地方選挙の審判が下る。


◆所感:
審判が下るのは結構なのだが、あの選挙運動というのはどうにかならないものか。私が物心ついたころから、数十年間変わっていない。とにかく名前を連呼して「よろしくお願いします!!」の一点張りである。

お願いされても困る。何を訴えたいのかさっぱり分からない。通勤時の駅前で演説しているが、そんなものをゆっくり聴いているヒマはない。

休みの日に選挙カーが入れ替わり立ち代り、自宅の前を通る。発狂しそうだ。

選管なり、所轄の機関が、各候補の経歴、施政方針を一冊のパンフレットにまとめて、各家庭に配るとか、Webサイトに掲示するとか、いくらなんでも、もう少し考えてもよいだろう。


2002年04月26日(金) 歌にまつわること

2003年04月25日(金) 「『清潔な日本を見習え』 シンガポール政府 」清潔なのは、多分・・・。

◆記事:
 シンガポールのコー・ブンワン上級国務相は25日の議会で、新型肺炎(SARS)感染が日本で確認されていないことに触れ「単に運がいいからとは思えない。中国、香港と密接な行き来がある日本で感染者が出ないのは清潔を重んじる長年の衛生習慣のたまものだ」と述べ、日本の衛生水準を見習う必要があると指摘した。

 同相は閣僚レベルでつくるSARS院内感染対策部会の委員長。国民に対し、路上につばを吐く、手で覆わないでくしゃみをする、など「無責任な行動」を慎むよう求めた。
 開会中の議会では、ゴー・チョクトン首相はじめ全閣僚、議員が耳で測る体温計で検温し、発熱していないことを確認して議場入りした。

◆所感:
 最近の日本が他国から褒められるのは極めて稀な事なので、コー・ブンワン氏の言葉は大変嬉しい。

 喜ばしいことではあるのだが、SARSが日本でいまだに一件も報告されないのは、不思議だ。と思ったら、韓国でも今のところ私の知る限りでは感染者がいない。

 日本人と韓国人だけが手洗いやうがいを特に履行しているのかはわからないが、共通しているのは、家の中で靴を履かないことである。これは、何か関係があるかもしれない。

 ロンドンに駐在していた頃、イギリス人の大家さんは概して日本人に家を貸すことを好むことを知った。現地の不動産やに話を訊いてみると、一つには家賃の支払が滞る事がまず絶対にない所為だが、もう一つの大きな理由は、カーペットが汚れない。家をきれいに使うからと、いうことだった。

 ヨーロッパにしても香港にしても路上はかなり汚い。道には犬の糞や、イギリスなら馬糞がそこらじゅうに散らばっている。あそこを歩いた靴を履いたまま、家の中を歩き回る。そして、カーペットの上に直に座ることもあるのだから、確かにかなり不潔だ。

 要するに、心がけというよりも習慣の違いによって日本人の清潔が保たれている部分が大きいのだ。だから、油断はしないほうが良い。

 手洗いは全ての清潔の基本だ。感染にはいろいろな経路があるが、飛沫感染が馬鹿にならない。既に感染した人が咳やくしゃみをする。そのときに唾などが机やドアのノブに付着する。それを別の人が触り、手にウィルスや細菌がくっつく。その手を良く洗わずに、口元に持ってきたり、手づかみでパンを食べたりすると、感染してしまう。

 SARSは新種のコロナウィルスということらしいが、それならば、70%のエタノール(アルコール)でほぼ完全に、殺せるそうだ。消毒用のアルコールはどこの薬局でも売っている。

 そのまま携帯したのでは不便なので、私は小さいスプレー式の詰め替えボトルにいれて、これにわずかに逆性せっけんとグリセリンを混ぜたものを鞄に入れている。よく病院のトイレや病室の入り口に置いてある、あれと同じものだ。これなら、水が無いところでも、手に吹き付けて、両手をこすり合わせれば、殺菌が出来る。

 逆性せっけん(塩化ベンザルコニウム)を混ぜるのは、効果を長持ちさせるため、グリセリンは手荒れを防ぐためだが、肌がそれ程敏感な人でなければ、エタノールだけでも十分だろう。

 清潔を心掛けるのは、山にひとりでとじこもっている人でもない限り、社会的マナーといっていい。感染症は自分だけでなくて、他人を巻き込むからである。


2003年04月24日(木) 「<ビタミン>55年ぶりに新種を発見 理研研究班」 そもそも、世界で初めてビタミンを発見したのは日本人なのだ。

◆記事:
 納豆などに含まれる有機化合物「ピロロキノリンキノン」(PQQ)が、生命活動に重要な新種のビタミンであることを、理化学研究所の笠原和起・特別研究員らのグループが突き止めた。新種のビタミン発見は1948年のB12以来55年ぶりで、世界的に認知されれば14種類目になるという。マウスの実験では、このビタミンが欠乏すると毛並みが悪くなったり、繁殖能力が低下するなどの影響が出る。成果は24日発行の英科学誌「ネイチャー」に掲載された。

 PQQは79年、米テキサス大のグループがその存在を報告し、欠乏した場合のマウスへの影響も知られていた。しかし体内でどんな酵素と結びつき、どんな働きをしているかが不明なため、ビタミンと認められていなかった。

 研究グループはそううつ病に関係する遺伝子を調べる過程で、体内で余ったアミノ酸の一種「リジン」の分解を担う酵素が、PQQとよく結合する構造であることを突き止めた。マウスを使った実験でも、PQQを与えなかったマウスはリジンをうまく分解できず、PQQがこの酵素の働きを補佐していることが分かった。毛並みの悪さなどは、この代謝の異常に起因している可能性があるという。

 人間の場合、PQQの欠乏がなにを引き起こすかは今後の研究課題になる。ただPQQは納豆のほか緑茶、パセリやピーマンなどさまざまな食品に含まれており、ビタミンに詳しい柘植治人・岐阜大農学部教授は「普通の食生活をしていればまず、問題はない」と話している。

◆所感
 最近はサプリメントブームで、一般人もだいぶビタミンやミネラルに関心を寄せているようだが、そもそも、世界ではじめて「ビタミン」という物質を発見したのが日本人である事実はあまり知られていない。

 世界最初の発見は1910年に鈴木梅太郎・東京帝国大学教授が見つけたB1である。当時の日本では脚気(かっけ)が猛威をふるい、毎年何万人もの人々がそのために死んでいた。鈴木教授はその原因がビタミンの不足にあることを突き止めた。

 鈴木博士は、ノーベル賞を受賞できなかった(受賞したのは1927年、オランダのエイクマンとイギリスのホプキンスだった。本来、当然、鈴木博士が受賞すべきだった)が、鈴木博士の発見のおかげで、その後、どれだけ多くの人が命を救われたか、見当もつかないほどである。我々は鈴木博士に感謝しなければならない。

 最初のビタミンB1の発見後、次々と新しいビタミンの存在が確認されている。今は、全部で13種類(コリンという物質を加えて14種類、という人もいる)といわれていた。このたび、再び日本人が新しいビタミンを発見した可能性が高い。

 素晴らしい発見だ。流石はビタミン学の発祥の国である。日本人の基礎科学研究のレベルの高さは昨年のノーベル賞ダブル受賞で改めて認識された。我々はそれを誇りに思ってよいだろう。


2003年04月23日(水) 米国で評価されている日本人は野球選手ばかりではない。「バッハ・コレギウム・ジャパン 米公演大絶賛を受ける。」

 「バッハ・コレギウム・ジャパン」と言っても、たいていの日本人は知らないだろう。要するに、オーケストラである。但し、バッハやその時代の音楽を、その音楽が書かれた当時の、古いスタイルの楽器(古楽器という)で演奏する事を専門にしている団体である。

 バッハコレギウムジャパン(以下、BCJと記す)を率いる鈴木雅明氏は、バッハ研究家であると同時に、オルガン奏者、指揮者、古楽研究家であり、日本では勿論、海外でも高い評価を受けている音楽家である。

 この、鈴木氏とBCJが4月4日から12日まで、ロサンゼルス、ボストン、ニューヨークなど米国の6都市で、バッハ音楽の最高峰「マタイ受難曲」「ヨハネ受難曲」を演奏して、絶賛された。どの演奏会でも、演奏終了後に長いスタンディングオベーションを受けた。

 ニューヨーク・タイムズやロサンゼルス・タイムズ、ワシントン・ポストなどの大新聞には専属の音楽評論家がいて、彼らは、指揮者や作曲家になるのと同じくらい、専門的な音楽の訓練を受けている。従って、通常、演奏会の評価は非常に厳しい。そして、はっきりいって、欧米人にはいまだに「東洋人に西洋音楽がわかるか」という思いが意識の奥底にあるので、日本人演奏家はハンディを負いがちである。

 ところが、今回のBCJの公演に関しては、全ての新聞が殆ど手放しの称賛を惜しまない。例えば、ロサンゼルスタイムズは次のように述べている。

 「今でも音楽を語るときには人種問題が避けて通れない。とりわけ演奏家が作品の中に彼ら自身の文化を通じたユニークな表情を見せてくれたときには。BCJの第一印象は、この日本人演奏家たちの生き生きとした表情から感じられる、桁外れの音楽への愛情と敬意。私はこれまで、これほど透明なトーン、確実な音程による古楽器演奏を聴いたことがない。」

 これほど評価される演奏は本当に少ないのだ。

 野球もいいけれども、こうした文化的な貢献と言うのは世界における日本人のイメージを変える上で、日本人が想像する以上の役割を果たしているということを、多くの日本人に知ってもらいたい。日本のマスコミは、もう少し教養を見せて欲しいものだ。


2003年04月22日(火) 地球温暖化とSARS

 地球温暖化とSARSが関係があるかどうかは勿論、現時点では不明だが、可能性はある。
 
 北極、南極、グリーンランドの氷はかつてない速さで溶けつづけている。北極の氷は40年前に比べて約40パーセント薄くなっている。何年か前に、シベリアのある町で、完全な形で保たれていた(凍っていた)2万3千年前のマンモスが地球温暖化の影響で、急にその姿を現した。

 マンモスならいいのだが、地球温暖化で北極などの氷が溶けると、現代の科学では知られていない、何百万年も氷の中に閉じ込められていた病原菌やウィルスが、世界中の海に散らばってしまうのである。

 グリーンランドで掘り出された氷からは14万年前のウィルスが発見されたが、そのウィルスはその時点で、まだ、植物に感染する能力を持っていたというから、恐ろしい。

 グリーンランドのウィルスを発見した米国の大学の合同チームだが、その他のウィルス学者たちも、何百万年も凍っていた、我々のしらない、どんなワクチンや抗生物質も効かない病原菌やウィルスが、世界中に広がる伝染病を惹き起す可能性を否定していないのだそうだ。

 地球温暖化を防止しなければならないのは、生態系の破壊とかいわれているが、一番怖いのは、このようなことなのである。温室効果をもたらすガスの最たるものはCO2(二酸化炭素)で、これを世界の国々が目標を定めて減らそう、という相談をしたのが、1997年の京都議定書だ。

 地球温暖化を防ぐ上では、最も多くのCO2を放出しているアメリカ(世界全体の24%。因みに日本は全体の5パーセント)が最も協力的でなければならない。しかし、周知のとおり、アホのブッシュが大統領になってから、勝手に京都議定書から脱退してしまった。

 アメリカはあらゆる面で、人類に迷惑をかけつつあると言ってもいいだろう。


2002年04月22日(月) 小泉首相

2003年04月21日(月) 警察庁は誘拐事件専門チームを組織すべきだと思う。

◆記事
会社役員を誘拐、殺害 愛知、山中で遺体発見

愛知県新城市で建設会社役員松井紀裕さん(39)=同市宮ノ後=が17日夕から行方が分からなくなり、自宅に18日午前、紀裕さんの携帯を使い身代金1億円を要求する電話があった。
 県警は身代金目的誘拐事件として500人態勢で捜査。20日午前6時半ごろ、同県額田町の山中で紀裕さんの遺体を発見した。脅迫電話をかけてきた男は逃走しており、事件は最悪の展開となった。
 紀裕さんの遺体は同町切山の山林斜面で、近くの住民(81)が発見した。外傷はなかったが、着衣が乱れ、投げ捨てられたような状態だった。所持品はなく、父親の守夫さん(70)が同日午後、本人と確認した。

◆所感
 誘拐事件ほど卑劣な犯罪は無い。誘拐された被害者の家族の心中を思うと、言うべき言葉が見つからない。

 警察庁によると、戦後の身代金目的誘拐事件で被害者が殺害されたのは、これで34件目だという。無論、その後犯人が捕まった事例が殆どであるが、犯人が捕まっても、殺された被害者が生き返るわけではない。

 誘拐事件が起こるたびに、マスコミは警察の初動捜査や人員の配置が遅かったのではないか、という記事を書く。書くのは簡単だが、では、どうすればよいのか?

 犯罪の形態によって、それぞれ特有の捜査のやり方がある。スリ、窃盗、殺人には、それぞれ専門の刑事がいる。また、これらの犯罪は全国どこでも起こるので、刑事は経験を積むことにより、より的確な対応の仕方を身につける。

 誘拐事件の捜査もそれなりの専門性があるはずだ。なるべく犯人を刺激せず、しかも素早く包囲網をしかなければならない。しかし、殆ど全ての地方県警にとって、誘拐事件などは何十年に一度の大事件であって、初めてのことづくしだろう。日本全体でみれば、かなりの件数の誘拐事件が起きているのに、そのたびごとに、管轄の都道府県の警察が捜査にあたるので、捜査のノウハウが蓄積されないのだ。

 誘拐事件に関しては、警察庁直轄の犯罪として扱うべきではないか。警視庁のみならず、全国の県警から、誘拐事件の経験者を集め、特別チームを編成する。そして、事件が起きたら、このスペシャルチームが主な責任を負う。もちろん、身代金の受け渡し場所などに関して、土地勘が必要だから、現地の県警の助けも借りる。

 今までにそういうことを思いついた人はいた筈である。警察という役所は縄張り意識が非常に強いので、なかなか実現しないのだろう。

 しかし、大切なのは、警察官のメンツでも、誰が手柄を上げるか、でもない。34人の人質を死なせてしまったのは何故なのか、警察関係者各位には、よく考えて欲しい。


2002年04月21日(日) 天気と精神状態

2003年04月20日(日) 「新型リニアで500キロ体験 一般試乗会参加を募集」リニアモーターカーって40年以上研究・開発しているのですが・・・。

◆記事
 JR東海などは山梨県都留市の山梨リニア実験線で18日、最新型のリニアモーターカーを使い最高速度500キロにスピードアップした報道機関向けの試乗会を実施した。一般試乗会は6月20、21日で1200人を募集している。
 新型車両は先端の鋭角部分が約23メートルで、細長い鼻のように見えるのが特徴。外壁と内壁の間に緩衝材を入れて振動を抑え、防音材を使い車内環境を向上させている。
 時速500キロに加速する車内は飛行機の離陸時と似た感覚。約10センチの浮上走行では、空気抵抗による低い音と多少の振動が伝わってくる。
 一般試乗会の問い合わせは、インフォメーションダイヤル(0180)993552

◆所感
 リニアモーターカーというのは私が中学生だった頃から、未来の輸送手段として盛んに話題に上っていたのを記憶している。。だから、少なくとも30年は開発を続けていることは分かっていたが、今日、その歴史を調べたら何と、研究が始まったのは1962年なのであった。

 40年かけても、まだ、実用化できないとは、驚異的だ。技術的な面以外にも、路線となる土地の確保など行政的な諸問題もあるからだろうが、それにしても、なかなかすごい事実である。

 子供の頃、私は、21世紀には間違いなくリニアモーターカーが新幹線に代わって走っているだろうと思っていた。その期待は見事に裏切られた。一体いつになったら実用化されるのであろうか・・・。


2002年04月20日(土) 太陽系

2003年04月19日(土) ネット上のカードの不正使用

 ネット犯罪の被害に遭いそうになった。

 私は、英語のオンライン百科事典を利用するサービスに加入しているのだが、このサービスの使用料は毎月クレジットカード決済される。

 ところが、先日、そのサービスを提供している会社から、「今月の引き落としがカード会社に拒否されて出来ない」というメールが届いた。私の使っているカードは、WEBサイトでパスワードを入力すると、SSLがかかった画面で利用明細を確認できる。

 早速見てみたら、最近、ネット上で買い物などのためにカードを使った事がないのに、(アダルトサイトなど、怪しげなサイトを見たことも無い)幾つかの海外の良く分からないアカウントから数十万円分の請求が来ていた。全て外貨であった。

 要するに、今まで使った日本国内か海外のサイトのどこからか、或いは(多分海外の)決済処理会社から私のカード番号が盗まれて、勝手に使われたわけである。店頭での買い物にカードを使う事はここ数年全くないので、所謂「スキミング」はされる可能性は無い。

 数年前から、本、サプリメント等をインターネットショップで購入する事が多かった。日本の店も、海外(アメリカとイギリス)の店も使った。勿論いずれもセキュリティのかかったページであることを確認してからカード番号を入力していた。

 自分のパソコンに関しても、ウィルスチェックソフトは常に最新のパターンファイルと検索エンジンにアップデートして、定期的にウィルスチェクをしているし、パーソナル・ファイアウォールも適用していたし、ウィンドウズのセキュリティの欠陥が報告されるたびに、こまめにパッチを当てることも怠らなかった。

 それでも、こういう事件が起きたのはちょっと、ショックだった。同時に、世の中には本当に悪い事をする奴がいるものだと、嫌になった。

 ネット犯罪の記事を検索したら、2月に、アメリカのカード決済処理会社から、800万枚のカードの番号が盗まれたという事件があったのを思い出した。私のカードの番号がその中に含まれていたのかも知れぬ。

 不正使用された金額は私に支払い責任はないということになった(但し、全てのカード会社が同じ結論を出すとは限らない。カード所有者の信用度にもよるだろう)し、すぐに新しいカードを発行してくれたので、実損は被らなくて済んだが、ネット取引の危険性を身に沁みて知った。

 だからといってネットショッピングを止めようとは思わないが、カードの利用明細はこまめにチェックして、身に覚えの無い請求があったら、すぐにカード会社に連絡をする、という「常識」の大切さが良く分かった。


2003年04月18日(金) 「<米国防長官>イラク側の協力なしに大量破壊兵器発見は不可能」・・・開いた口が塞がらない、とはこのことだ。

◆記事
 ラムズフェルド米国防長官は17日、国防総省で開いた職員との対話集会で、イラクで大量破壊兵器がいまだに発見されないことについて「我々がすることは、どこを探せばいいか教えてくれる人間を見つけ出すことだ」と述べ、イラク側の情報協力なしに米国が自力で大量破壊兵器を見つけ出すことは不可能との認識を表明した。

◆所感:
 一体、アメリカ人の頭の中というのは、どうなっているのであろうか?

 国連査察チームが1月に「イラクが大量破壊兵器を持っている確証はない。」と国連安保理で報告し、さらに数ヶ月査察を続ける必要がある、と言ったのを無視し、「イラクが大量破壊兵器を開発している事は、我々の『極秘情報』で明らかだ。」と主張した国はどこでしたっけね・・・。

 イラク側の協力がなければ、大量破壊兵器の場所がわからないだあ?ふざけんじゃないよ。

 兵器の在り処がわかっていて、それを壊すために、アメリカは一刻も早く戦争を始めようといい、実際始めてしまった。国連や世界中の市民が反戦を叫んだのを無視した。そして多くの人間を殺した。

 今更、大量破壊兵器が見つからない、で済むと思っているのか!この大嘘つきの人殺しめ。アメリカ中枢部を牛耳るネオコン、そして、ブッシュは全員戦争犯罪人として、裁かれるべきだ。


2003年04月17日(木) 過食症は遺伝子のせい−−意志が弱いのではなかった(スイス、独、米の共同研究チーム)

◆記事:
 過食症の人は、これではいけないと思いつつも、どうしても食べてしまう。表向きそれほど食べていないように見えても、かげでこっそり、いつも何かを口に入れてしまう。この行動パターンを「意思が弱いからだ」と考える人もいる。しかし、研究の結果、過食症は遺伝子がそうさせるのであって、意思が弱いためではない、という研究結果が出た。スイスとドイツと米国の研究スタッフの共同研究によるもの。

 研究者らは、肥満と関係が深いとして知られている「メラノコルチン4レセプター」(melancortin 4 receptor)の遺伝子を肥満した469人の白人男女について調べた。この遺伝子は、ある種のたんぱく質を作るが、そのたんぱく質は脳内の視床下部にある空腹調節の働きをコントロールしている。つまり、このたんぱく質により、空腹感が抑えられ、正常な食生活ができる。すると、469人のうち、メラノコルチン4レセプターに突然変異があるのは5%の人で、そのすべてが過食症の患者だった。一方、メラノコルチン4レセプターに異常がない人では、過食症は14%にすぎなかった。また、500人の肥満児について調べたところメラノコルチン4レセプターの突然変異は5%で、やはりそのすべてが過食症だった。

◆所感:
 遺伝子の研究が進むにつれて、様々な病気が遺伝子と関係があることが分かってきた。過食症は今のところ、とかく偏見を受けやすい、精神科の治療分野である。過食症に関して遺伝子と関係があることが分かっても、まだ、新しい治療法が分かったわけではないのであるが、少なくとも、こういう情報が伝わる事によって、「過食になるのは、精神力がないからだ」という偏見が取り除かれるだけでも、随分良い事である。

 過食症でなくても、太っている人が沢山いて、ダイエットの記事が載っていない女性雑誌を見つけるのが難しいほどだ。いろいろ試してもどうしても太るという人がいるだろうが、これも遺伝子が関係している事がわかってきた。すくなくとも30種類の遺伝子が肥満しやすさに関係していると推定されている。

 アドレナリンという脳内神経伝達物質がある。脳内神経伝達物質は、ある神経細胞から出て、隣りの神経細胞の受容体(レセプター)と結合して、機能を発揮する。アドレナリンには、何種類課の受容体があるが、その中のひとつであるβ3受容体の遺伝子を調べると、太っている人には遺伝子の変異があり、それが受容体を作っているアミノ酸の構成を変えてしまう。端から64番目のアミノ酸は普通トリプトファンなのだが、ここにアルギニンという、別の種類のアミノ酸があるのだ。

 ある程度の割合で、このような受容体の変異を持つ人がいて、こういう人は太りやすくやせ難い。

 だから、これからは、ある人が太っているからといって、「ダイエットを続ける意志が弱いからだ」、などと軽々しく口にしてはいけない。また、太っている人もむやみに自己嫌悪に陥る必要はない。

 たまたま、今日は過食症の記事を発見したので、肥満について述べたが、恐らくいろいろな病気が遺伝子要因によって生ずることが明らかになり、さらに治療法が発見されていくだろう。科学は偉大だ。


2003年04月16日(水) <原発運転停止>停電の可能性を指摘 平沼経産相 ・・・冗談じゃないよ。

◆記事
 平沼赳夫経済産業相は15日の閣議後会見で、東京電力が原子力発電所のトラブル隠しに伴う修理・点検で原発全17基の運転を停止したことについて「(需要がピークになる)夏場にかけてこのまま推移すれば、停電の可能性も否定できない」と述べ、首都圏の電力供給に強い危機感を示した。

◆所感
 どうして、こんな一大事に際して、国もマスコミも騒がないのだろう。

 夏に停電・・・。考えただけでも恐ろしい。あの東京の猛暑でエアコンが使えなくなったら、サウナのような部屋で仕事をしなければならないのだよ。夜も満足に眠れない。冷蔵庫に入っている食べ物は全て腐る。食べるものがなくなる。下手をすれば、死人が出るだろう。北朝鮮の事を笑っていられなくなるではないか。

 とにかく、原発の1基か2基だけちょっと具合が悪い、というのならば分かるが、17基全てがトラブルを隠していたがために運転を停止せざるを得ない、というのは、尋常ではない。人災である。

 原子炉にひび割れが見つかったときに、責任者は何故すぐに報告しなかったか。原発アレルギーの強い日本で、そのような情報が洩れたら、大騒ぎになる→当分の間運転できなくなる。という図式が関係者の頭をよぎったであろうことは想像に難くない。

 しかし、それだけではない。日本では組織(特に役所及びそれに準ずる団体)における「減点主義」の伝統がある。真面目に働いていても給料がどんどん上がる事は無い割に、なにか、不始末があると、途端に人事評価に響く。

 「世の中の殆どの人は、毎日、起きている時間の99パーセントは『自分の事だけ』を考えて暮らしている」(デール・カーネギー)という言葉は正鵠を得ている。原発運転停止が世の中にもたらす、重大な影響よりも、まずは自分を守る事を考えてしまう。

 だからといって、どんな失敗をしても、何のペナルティーも受けない、ということになったら、今度はたるんでしまうのが、人間の難しいところなのだが、あまりに露骨な減点主義はやはり、人間の思考を硬直させてしまう弊害があるように思う。原子炉に不具合が生じた場合、それをいち早く報告した人間にはペナルティーを加えないということにしないと、いつまでたっても、安全な原発の運転が実現しないだろう。

 とにかく、夏までに早く何基かの原発運転再開を目指して欲しい。ほら、小泉!のほほんとしているんじゃないよ!


2002年04月16日(火) パレスチナ

2003年04月15日(火) 犯罪の被害者を非難する人間の心理

 通り魔などの犯罪が生じたときには、犯人の家に非難の電話やら、FAXが殺到する。これは、まあ、そうだろうと思う。ところが驚いた事に、犯罪の「被害者」にも「普段の行いがよくなかったのだろう!」などという非難の電話がかかってきたりする事があるのだという。

 そういうことをするのは、余程性格が悪い人間だろうと思ったのだが、そうでもないらしい。ごく普通の人が多いのだそうだ。何故、ただでさえ犯罪の被害に遭って傷つき、困っている人に鞭打つような行為に走るのか?

 人間には、「世の中は公平であるはずだ」という信念、そして「自分だけは不幸な目に遭いたくない」という感情がある。世の中が公平であるということは、つまり不幸な目に遭う人はそれなりの原因があるからだ、という論理になるわけだ。事実はそうではないのだが、人間はそう考えたがる。

 何の原因も無いのに不幸が訪れるとすれば、自分もいつ犯罪の被害者になるかわからない(客観的に考えれば、そのとおりである)。「それだけはごめんだ。自分は何も悪い事をしていないから、不幸が訪れるわけが無い。」

 その「信念」を補強する目的で、不幸な目に遭った人を非難するのである。「何かあなたにも落ち度があったからそういう目に遭うのだ。」それによって、自分は安全である、と思い込みたいのである。

 人間とは随分、欠陥の多い、恐ろしい生き物である。しかし、自分の心にもそういう闇の部分があるのだ、ということを自覚しておけば、困っている人、不幸な人を傷つけるような事をせずに済むだろう。


2002年04月15日(月) 登録しちゃった

2003年04月14日(月) バグダッド市民、みっともないぞ。

 無政府状態のバグダッドにおける略奪・放火・殺人の横行をニュースで見て、世界中の人ががっかりしているのではないだろうか。みんなが、必死に反戦を訴え、命を守りたかったのは、こんなギャングみたいな人々だったのか・・・。

 いくら、今までフセインの独裁政治に抑圧されていたとはいえ、人のものを奪ったり、病院にまで放火したり、そんなことが許されるわけが無い。

 イラクは、言うまでも無く、チグリス・ユーフラテス川流域の肥沃な三日月地帯。世界最古の都市文明が6000年も前に栄えた土地。人類にとって記念すべき場所で、みっともない事をするのは、止めてもらいたい。


2003年04月13日(日) TBSが「障害者団体に謝罪 名古屋の通り魔めぐる発言」 当の医師は謝らないの?

◆記事
TBS(東京放送)のワイドショー番組で、名古屋市の連続通り魔事件に関連し、精神障害者差別と受け取れる発言があったとして「京都精神しょうがい者の人権を守る会」(京都市、多芸正之代表)が抗議し、同社が「認識が不足していた」と文書で謝罪したことが13日、分かった。
 番組は、今月4日の朝に全国放送された「ウォッチ!」。出演した大学助教授(精神医学)が犯人像について「恐らく20代に発病している統合失調症の可能性がある」などと発言した。
 同会は「犯人を『統合失調症』と診断されている人たちと決め付けた」「差別を助長させ、偏見を与える」などと抗議。
 TBSは7日の同番組で「誤解されるような表現があり、関係者にご迷惑をおかけしました」と放送。同会に対し、文書でも謝罪したという。


◆所感
 一番悪いのは、犯人を診た事も無い、当然診察した事もないのに、「20代で発病した統合失調症の可能性がある」と発言した医師本人ではないのか。無論、TBSには何の責任も無い、とはいえないが。

 冷静に考えると、問題の所在は次のようになる。

1.ある人物が病気かどうか、また、病気ならば、如何なる疾病に罹患しているかという判断を下す事を「診断」という。診断は、本人を診察しなければ下す事が出来ないものである。

2.統合失調症の発症率は0.8%と非常に高い。100人にひとりの割合で発症する病気である。統合失調症の患者がが皆、暴力的になるのであれば、もっと重大犯罪が多発するはずであるが、現実はそうではない。統合失調症には妄想や幻覚を生じる陽性症状と、抑うつ状態になり、ひきこもりがちになる陰性症状とがあり、後者を主症状とする患者も多いからである。精神科医は、プロなのであるから、このような客観的事実を伝えて、統合失調症患者への偏見を除去すべきであるのに、全くその逆の発言をしている。

3.TBSは予め医師と打ち合わせをして、そのような発言が出ることを承知していたのであれば、批判されても仕方が無いだろう。そして、謝罪するならば、世間一般にもその事実を公表すべきであった。そうしなければ、番組を見ていた人が抱いたかもしれない、統合失調症患者への差別的意識を正す事はできないからである。

4.出演者を決定し、番組を放送したTBSには、放送内容が世間に与える影響に対して社会的責任があることは免れないが、発言者本人も、軽率な発言をしたことについて、謝罪をするべきではないのか。医療事故報道などでも言えることだが、問題の当事者である医療従事者の名前は、いつもわからない。これも妙な習慣である。

5.TBSがただ謝って、なんとか、騒ぎを鎮めれば一件落着、と考えているのであれば、無責任である。ちゃんとした医師を呼んできて、統合失調症にかんする客観的情報を改めて、報道するべきである。

 とにかく、報道関係者は何に関しても、勉強不足である。視聴率さえ取れればいいということなのだろうが、自分達の職業の社会的責任を真剣に考えるべきだ。


2003年04月12日(土) 「大学、病院も略奪被害…治安悪化続くバグダッド」←米英、何とかしろよ。

◆記事
 バグダッドでは、11日も市民による政府機関や商店、病院などに対する手当たり次第の略奪が続いた。略奪者が放火したとみられる火災は、消火活動もなく放置され、12日未明まで、赤い炎が夜空を焼いた。

 11日には、高級ホテルとして知られるバグダッド中心部の「ラシッド」と「マンスール」が略奪され、客室に備え付けられていたテレビやミニバーまでが持ち出されたほか、一時は火の手も上がった。バグダッド大学も被害にあったほか、共和国宮殿内のフセイン大統領の高級車が破壊された。

 略奪を行っているのは、主に市北東部の貧困層が多いサダムシティーの住民。フセイン政権下で虐げられたイスラム教シーア派が多く、「フセイン政権への報復」を口に略奪に走る者もいる。

 医療機関への略奪も続き、救急車さえ奪われた。国際赤十字の現地コーディネーターがAFP通信に語ったところでは、市内32か所の病院のうち、治療できるのはわずか3か所という。医者は、乱入されるのに備えてライフルを肩に治療に当たっている。

◆所感:
 学生の頃、国際法の教授が、「ある国の体制は、大抵の場合歴史的必然性により成立している。他の国が、自分の国の体制と違うからといって安易にそれを批判したり、変えようとするべきではない」ということを講義で述べていたのを思い出す。今にして思えば、実に妥当な説であるとおもう。

 アメリカでブッシュ政権を牛耳っているネオコン、新保守主義者たちにこの先生の講義を聞かせてやりたい。ネオコンは「中東で問題が絶えないのは、民主主義(ネオコンが民主主義と言ったときはアメリカ式民主主義=アメリカン・デモクラシーを指す)が根付いていないからであり、アメリカには中東を民主化する責任と権利がある。」という思い上がった考え方をしている。

 ネオコンのお節介な信念に基づいた武力攻撃によって、フセイン政権が崩壊した結果、イラクは、無政府状態となり、以前よりもひどい国になってしまった。

 アメリカとイギリスは、こういう状態を引き起こした当事者なのであるし、ネオコンの持論である「中東の民主化」を推進するつもりならば、バグダッドの治安の回復に関して責任を持つべきなのだ。ところが、治安に関わる活動をすると、自爆テロの標的になる、というので、何もしない。狡い奴らだ。

 散々、他人の国を混乱させておいて、無責任極まりない。


2003年04月11日(金) オウム裁判・松本被告に死刑求刑へ、年度内に判決←こんな奴を7年間も生かしておかねばならぬとは・・・

◆記事
 オウム真理教の麻原彰晃こと松本智津夫被告(48)に対する東京地裁での裁判は10日、初公判から7年を経て、すべての事実審理を終了した。検察側は今月24日の論告求刑公判で、松本被告を「一連の事件の首謀者」と位置付け、死刑を求刑する方針。弁護側の最終弁論は10月30、31の2日間にわたって行われることも決まり、来年3月までに判決が言い渡されるのは確実となった。

◆所感
 松本被告は、まだ平然と生きている。何十人もの人を死に至らしめ、もはや死刑判決が出ることが明らかな極悪非道の被告人でも、正規の訴訟手続きにのっとって裁かれる。

 不況の折、何一つ悪い事をせずに真面目に働いていた多くの人が、職を失い、食べるのに困っているというのに、松本被告は7年もの間、拘置所の中とはいえ、何の労働もせずに三度三度食事を与えられているのである。その費用は勿論、我々が支払う税金でまかなわれている。

 封建時代であれば、あっという間に「市中引き回しの上、獄門、磔(はりつけ)」となったことは間違いない。

 現代民主主義社会は、人類史上、かなり理想に近い体制だが、時に、じれったい。


2003年04月10日(木) アメリカに「世界は自分たちの思い通りになる」と思わせてはならない。

 世界中のマスコミは、米国がバグダッドを攻略したことを、既成事実として是認するつもりなのであろうか?

 今回のアメリカの行為とその結果は、アメリカに「世界は自分達の支配下にある」と勘違いさせる危険をはらんでいる。

 アメリカのイラク攻撃は国連憲章に違反した行為であり、国内法で言えば犯罪に等しい。これを忘れてはならぬ。アメリカは本来、してはいけないことをしたのである。これを彼らに自覚させなければ、いつまでも、世界中でアメリカ人の横暴が繰り広げられるであろう。

 具体的には、国連憲章に違反して勝手に武力行使を行った国家やそれを支援した国家には100億ドルの罰金を科す、などの罰則規定を設け、厳格に執行するべきだ。

 「あること」(存在、既成事実)と「あるべき姿」(当為)を混同してはならない。

 ジャーナリストの仕事は事実を伝えることだけではない。「本来どうあるべきか」を示すことこそ、重大な使命である。


2003年04月09日(水) 記者死亡に米作戦副部長が「危険性は説明」、謝罪なし  ←マスコミは、同業者が死んだときだけ大騒ぎするのはおかしい。

◆記事: 「米軍の砲撃などによりバグダッド市内で8日にジャーナリスト3人が死亡した問題について、米統合参謀本部のマクリスタル作戦副部長は同日の会見で、「市街戦の危険性は何度も説明してきた。それでも、そこに身を置いたのはあなた方だ」とメディア側に責任を転嫁する一方、兵士には自衛権と応戦義務があることを強調した。謝罪の言葉は一切なかった。 米軍は、メディアの取材拠点であるパレスチナ・ホテルを戦車で砲撃した。先にホテルの方向から狙撃されたのが理由、と米軍は説明しているが、現場にいた記者たちは全面否定している。 クラーク報道官は会見の冒頭で、新たに戦死した米軍人の名前と所属を1人ずつ紹介して功績をたたえた。3人のジャーナリストには短い哀悼の言葉のみで、「戦争は本質的に悲劇的なものだ」と述べるにとどめた。  国際ジャーナリスト連盟(本部ベルギー)のホワイト事務局長は「米軍はジャーナリストを故意に攻撃したと思う。重大な国際法違反だ」とAP通信に語った。 」

◆所感:無くなった記者には申し訳ないが、戦場で報道しているのだから、危険なことは分かりきっている。はっきり言えば、戦争の報道は死ぬ覚悟がなければ、できない。マスコミは「報道関係者が攻撃された」ことをやたらと強調しているが、それでは、今までに何千人もの罪の無い一般市民が、子供が、殺されたときは何故もっと騒がなかったのか?報道関係者は自らの意思で危険な場所に赴いたのであるが、イラク人たちは普通に暮らしていただけなのに、殺されたのだ。

◆各国の新聞・テレビは、いままでは、淡々と「市民が何人死亡」などと伝えていて、この戦争を終わらせるためにはどうすればよいのか、その考え方を提示していなかった。自分たちの「身内」が殺されたときにだけ、大騒ぎするのは、おかしい。


2003年04月08日(火) アメリカは何故他国への侵略を繰り返すのか。その強迫性人格障害的性格。

◆以下は、ずっと前に書いた文章だが、今回の戦争を見ていて、改めてこの仮説が正しいように思われるので、もう一度、書く。

◆アメリカは人になぞらえて述べるならば強迫的人格障害に近いのではないかと思う、という講義を学生の頃に聞いた。以下は、その時の覚書から引用するものである。

◆強迫(脅迫ではない)的人格障害の特徴としては、道徳や価値観に過度に固執して融通がきかない。人を疎外し他人が自分の要求に従う事を主張する傾向、などがあげられる。

強迫性人格障害は、自己欺瞞にその端を発する。

たとえば、ある人が子どもの頃、幼い弟か妹をいじめて虐待したのを、本人は弟や妹のためをおもって厳しいしつけをしてやったのだと、正当化したとする。

ここに自己欺瞞がある。このような人は将来、例えば会社で自分が上司となった場合には、彼は強迫的に部下をいじめ、虐待するようになる。

彼がここで、部下に対して優しく接して事が上手く運んでしまうと、かつて、弟や妹にもこのように優しく接するべきだったのではないか、という苦しい疑問にぶつかる。そうなれば、かつての弟妹に対する態度は実はしつけではなくて、虐待だったということを認めざるを得なくなり、そのことに関する罪を認め責任をとらなければならなくなる。したがって、それを避けるため、彼は部下に優しく接する事が出来ず、彼はいつまでたっても、自分の勢力下にあるものを虐待しつづけ、その行為は相手のためを思ってやったのだ、と正当化しつづけるしか道が無い。逆にいえば、彼がこのような虐待をやめるためには、かつての虐待を虐待であったと認め、その罪と罰を引き受けるしかないのである。

これを、アメリカの歴史にあてはめると実にピッタリ来るのである。
アメリカ人の始まりは17世紀にメイフラワー号にのってヨーロッパからやってきた人々で、かれらはピルグリム・ファーザーズと呼ばれ、アメリカの自由と民主主義の始祖であるとして神聖視されている。

しかし、彼らはひどいことをやっている。この「聖徒」の一人はある日、アメリカ大陸の先住民インディアンの酋長とその18歳の弟、ほかにもう2人のインディアンを自分の執務室に招待して食事をすることにした。インディアンは名誉を重んじ、客を丁重にもてなすのが掟であるから、この招待を受けても危険は無いと思ってやってきた。

ところが、アメリカ人の「聖徒」はとんでもないことをした。インディアンたちが部屋に入るなり、ドアに鍵がかけられ、「聖徒」は自らナイフを振りかざして、インディアンの一人をズタズタに切り裂いた。「聖徒」の部下たちは酋長ともう一人のインディアンを剣でめった切りにした。18歳の少年は、その場では殺されず、あとで、皆の前に引きずり出して絞首刑に処せられた。

「聖徒」はインディアンの酋長の首をもってプリマス砦に引き返し、人々は歓喜して彼を迎えた。酋長の首は棒にさされて20年もプリマスの砦に掲げられ、名物とされた。

この残虐な事件が、事実としてアメリカ人によるインディアンの惨殺事件として認識されていれば、自己欺瞞とはならないはずだった。

問題は、この残虐な殺人犯たちがアメリカの自由と民主主義の基礎を築いた人として尊敬されたことにある。完全な自己欺瞞である。この結果、以後、アメリカにとって、「自由」と「民主主義」は裏切りと暴力を正当化する口実になった。

アメリカの対外侵略も、自己の正当性を自分に言い聞かせるための強迫的反復である。他民族をみると、裏切りと暴力を使って、アメリカの「自由と民主主義」を押し付けたくなる、強迫的衝動に駆られているものだとおもわれる。

◆以上が私が聞いた講義の概要である。その当時は何の事か分からなかったが、今考えると実に的を得た主張である。ブッシュ大統領の「イラク攻撃は征服でなく解放」という言葉も、いまだにアメリカが自己欺瞞を続けている証左であろう。


2003年04月07日(月) 「米英軍、イラク大統領宮殿を制圧」分かった。それで、大量破壊兵器はどうなったの?

 アメリカ(とイギリス)軍がイラクの国家の中枢部を制圧した。なるほど。ならば、大量破壊兵器の在り処(ありか)も分かったのでしょうな?そもそもの戦争の目的は「大量破壊兵器の除去」とブッシュははっきりと言っていた。これで、大量破壊兵器がみつからなかったら、今まで戦争の巻き添えになって死んだり傷ついたイラクの一般市民はたまったものではない(たとえ、大量破壊兵器があったとしてもたまったものではないが)。

 何度も書いたように、アメリカは国連安保理の外相会議にパウエル国務長官を派遣して、イラクが大量破壊兵器を開発している証拠を握っている、と明言していた。もし、見つからなかったら、あのときの証拠はでっちあげだ、というフセインの主張の方が正しかったことになる。アメリカは嘘をついて、イラクを侵略した、ただのならず者だと言われても仕方が無い。

 アメリカを「勝てば官軍」という気持ちにさせてはいけない。今日の日経の社説を読んであきれた。「フセインの選択肢は降伏しかない」というのである。肝心の大量破壊兵器が発見されていないのに、どうしてイラクはアメリカに降伏しなければならないのであろうか?日本のマスコミはこの手が多い。馬鹿か?

 アメリカは、何しろ、奴らの言葉によれば、「証拠を握っ」ているのだから、さっさとイラクにある大量破壊兵器を取り除いて、国へ帰るが良い。これ以上、無辜の市民たちが、子供たちが逃げ惑う姿を見たくない。人殺しはもう、沢山だ。


2003年04月06日(日) 「<イラク戦争>大量破壊兵器いまだ発見されず。」何とかいえよ。ブッシュ。小泉。

◆記事:米英軍のバクダッド侵攻が始まったが、米政府が戦争目的として掲げた「イラクの大量破壊兵器の発見」は米東部時間4日までに、なお実現していない。米政府は開戦後、「フセイン政権の圧制から市民を解放する」と主目的をそらし、開戦に反対していた国や米国の世論も戦争を「既成事実」として受け入れ始めた。しかし、大量破壊兵器が見つからない場合、「国際法違反の先制攻撃」との批判は避けられない情勢だ。

◆所感:イラクが大量破壊兵器を開発していることは明らかだ、と主張し、国際法を無視して開戦したのがアメリカである。今までに大変な数の人間がこの戦争で殺されている。

 世論調査によると、アメリカ人の69%は「たとえ、大量破壊兵器が見つからなくても今回の開戦は正しかった」という意見なのだそうだ。どうして正しいのか、論理的に説明して欲しい。

 アメリカ人の知能の低さ、野蛮さ、キリスト教文化の偽善性が改めて明らかになりつつある。この戦争で世界のアメリカに対する憎悪が一層強まった。今後、アメリカが911のようなテロに見舞われる危険が高まるであろう。それはアメリカ本土だけでなく、他国にあるアメリカ関連施設も標的になるということである。言うまでもなく、日本にも米軍が大量に駐留している。

 今回の国際法を無視した戦争を支持した日本政府は、一体、どうやって責任をとるつもりなのであろうか。ブッシュ。小泉。何とか言えよ。


2003年04月05日(土) 「調理見習いの従業員を虐待していたイタリア料理店の店主を逮捕。」虐待する人間の心理

◆記事:大阪府警岸和田署は4日、調理見習い中の女性従業員(21)に対して、約3ヶ月にわたってフライパンで殴るなどの暴行を繰り返していたとして、岸和田市のイタリア料理店経営、湯浅忍容疑者(36)=同府泉佐野市春日町=を傷害容疑で逮捕したと発表した。湯浅容疑者は、任意で聴取を受けていた妻(36)とともに同日、大阪地裁岸和田支部に傷害罪で起訴された。二人とも容疑を認めているという。

調べでは、湯浅容疑者らは、見習調理師として昨年7月に雇った女性に対し、同年11月から今年2月にかけ、「修行のためだ」などと言って腹部をけったり、フライパンで殴ったりの暴行を加えた疑い。
女性は2月に風邪薬を大量に飲んで病院に運ばれた。この際、医師が女性の全身に内出血を伴う無数のあざがあるのを見つけ、「虐待の疑いがある」と同署に通報していた。

◆所感: どうしてこういうことが起きるのか。人間には、無抵抗の対象に対して暴行を続けていると次第にそれが快感になってくるという恐ろしい性質がある。これは私が勝手に考えているのではなくて、心理学者が述べている事である。この事は知っておいたほうが良い。

例え、暴力ではなくても、いじめにはこういう性質がある。あまりに無抵抗だと相手が増長するわけである。この気の毒な調理見習いの女性は、非常に真面目で、暴力も修行のうちと自分に言い聞かせていたのだろう。しかし、風邪薬を大量に飲んだというのは明らかに自殺未遂である。最近は我慢が出来ない若い人が多い中でこの女性は我慢しすぎてしまったのだ。

料理人の世界で「しごき」が日常茶飯事であると聞く。本件は明らかにその程度が常軌を逸しているが、この記事を読んでドキッとしている「親方」も多いのではないかと想像する。

「人の身体を障害した者は、10年以下の懲役又は30万円以下の罰金若しくは科料に処する」(刑法第204条)

「暴行を加えた者が人を傷害するに至らなかったときは、2年以下の懲役若しくは30万円以下の罰金又は科料に処する」(刑法第208条)


2003年04月04日(金) 厚生労働相、陰圧病室整備要請へ←のんきすぎる。全国で22床しかないんだよ!

◆記事:「重症急性呼吸器症候群(SARS)の感染が拡大している問題で、坂口力厚生労働相は4日の閣議後会見で、病原体の拡散を防止する陰圧の病室を整備するよう、都道府県などに要請する考えを明らかにした。 

 陰圧の病室は、室外より気圧を低くし、病室外への空気の流出を防止できる。この病室がある「第1種感染症指定医療機関」は、国の補助を受けて都道府県が整備している。だが現在、全国の9都府県12医療機関(山形1、千葉1、東京2、新潟1、滋賀1、大阪3、兵庫1、福岡1、熊本1)、22床分しか整備されていない。

 坂口厚労相は『対応がこれでいいのかなと思う。関西に偏りがあって、北海道や中国・四国地方にはこの病室がないので、もう少し急いで確保するよう都道府県に要請したい』と述べた。」


◆所感:最後の厚生労働相の発言があまりに暢気なので、あきれた。「対応がこれでいいのかなと思う」って、いい訳ねえだろう!

◇これだけ世界各地に拡散している伝染病である。日本でもいずれ発症例が出るだろう。そのときに、なんと、陰圧治療室は全国に22床しかない、という。顔面蒼白となるべきところだ。
 
◇こういう緊急事態を前にして、相変わらず小泉はのんびりした顔をしている。「各方面に万全を期すように指示した」といっているらしいが、彼は、それで自分の責任は果たした、と考えているに違いない。

◇そうではなくて、緊急時においては最高責任者が、直接、指示を出すべきである。「すべてに優先して大至急、陰圧病室を全ての都道府県に設置せよ」と、号令をかけなくてはいけないのだ。小泉という人は「自分が」安全であるうちは、何事も真剣に考えない人物なのだろう。


2003年04月03日(木) 睡眠改善剤「ドリエル」に注文殺到。←医者に睡眠薬を処方してもらった方が良いと思う。

◆記事:医師の処方せんがなくても薬局で購入できる大衆薬として、エスエス製薬が1日に、国内で初めて発売した睡眠改善剤「ドリエル」に注文や予約が殺到し、発売1カ月で当初の年間売り上げ目標6億円を達成する見通しになった。山陽新幹線で居眠りをした運転士が「睡眠時無呼吸症候群」と診断されるなど、睡眠への関心が高まっている時期に発売が重なったためらしい。
 3月中旬から、成分や効き目に関する問い合わせが連日50件以上あるなど、「これま でに無い反響」(広報室)。同社は「睡眠の質が日常生活に影響を及ぼすという認識が 浸透してきた」と分析している。
 ただし、利用者が急速にふくらむ可能性があるため、薬局で使用上の注意を呼び掛ける 文書を配布しているほか、3000件の服用例を調査して副作用などを調べる。

 ドリエルは、医師の処方せんが必要な従来の睡眠薬よりも効き目がおだやかといい、医療費抑制を狙った規制緩和の一環として、一般向けの発売が認められた。

◆所感:医者へ行って薬を処方してもらった方が良い。
 日本人の約半数が何らかの不眠に悩んでいるという。しかし、多くの人はメンタルクリニックや心療内科へ行く事には抵抗がある。製薬会社はそこに目をつけたのであろう。

 しかし、一口に不眠といっても、様々なタイプがあるのである。

 寝つきが悪い(入眠困難)、途中で何回も目が醒める(中途覚醒)、朝早く目がさめて再び眠れない(早朝覚醒)があり、それぞれに対して、処方する薬が異なる。入眠困難の場合には、超短時間作用型の睡眠薬(以下、「眠剤」という)を、中途覚醒や、早朝覚醒には中時間作用型の眠剤を処方する。同じ型の眠剤でも効き目の強さが異なるものがいくつもある。

 薬と飲む人の間には相性がある。すべての人に効く薬は無きにひとしい。同じ中時間作用型の眠剤でも種類が何種類もあり、医師は様子を見ながら、各々の患者に一番合った薬を出すわけだ。


 また、不眠の原因も考慮しなければならない。単に不規則な生活習慣が原因であるとか、単純な原因ならまだしも、不眠がうつ病の症状として現れていることがある。こういうケースでは、眠剤のみならず、抗うつ薬の処方を必要とする。


 不眠の治療のためには、不眠の原因、種類、程度によって、薬の種類を決めて(時には組み合せて)、量を加減しなければならない。こういうことなので、専門家である医師に任せたほうが確かなのだ。

 さらに、経済的な面でも、処方薬の方が得だ。この市販薬は6錠で1,000円、12錠で1,900円という価格がついているが、処方薬なら、2週間分でも1,000円しない。
 
 不眠に悩む人は、精神科か、心療内科に診てもらった方が良い、と私が勧めるのは、以上の理由による。


2003年04月01日(火) イラク戦、これまでに8700発以上の爆弾やミサイル使用=米国防総省  アメリカの方が余程「大量破壊」しているじゃないかよ。

◆記事:「米国防総省の発表によると、米主導軍がこれまでにイラク戦で使用した爆弾とミサイルの数は8700発以上に上っている。これには、バグダッドを防衛している共和国防衛隊への攻撃分も含まれている。 米陸軍のスタンレー・マックリスタル少将は、

共和国防衛隊の戦力がかなり低下してきている、とし、また精密誘導爆弾だけで3月28日以来、3000発が投下された、と述べた。 同少将は国防総省で、『共和国防衛隊の隊形に動きが見られる。戦力の補強に動くものと思われる』と述べた。」

◆以下、所感:アメリカ人は戦争を何の為にはじめたのか、だんだん忘れ始めているのではないだろうか?この日記で過去にも述べたが、アメリカはイラクを武力攻撃する大義名分として、「イラクが大量破壊兵器の破棄の要求に応じないから」としていた。イラクが持っている兵器を放置すれば、それらがテロリストの手に渡り、アメリカが再びテロ攻撃の対象となる危険がある、という論理であるが、いまや、自分たちがテロリストと同じ人殺しに成り下がっている、という子供でも分かる事実に気付いていない。

◆世論調査によれば、今や70パーセント以上のアメリカ人がイラク攻撃を支持しているというが、世論調査の数字など、デタラメを発表しても誰も検証できない。本当かどうか、怪しい。

◆もはや私は、アメリカ人に対する人種的偏見から逃れ難くなりつつあるが、それでも、中には良識あるアメリカ人もいると信じて、いろいろ調べた。その結果(当然だが)、アメリカ人の中にも自国の愚かさを憂える知的な人がいることが分かった。

◆引用:「この惑星は危機に直面している。われわれの『アメリカ』政府がその原因である」(ラムジー・クラーク元米司法長官)

 「一握りの新保守主義者たちがアメリカの安全保障をハイジャックした。彼らは地位と権威を利用し、自らの政治的野心を満たそうとしている。私たちが彼らの思惑通りに戦争を始める日こそ、アメリカ国民としての尊厳を失う日となる。」(スコット・リッター元国連主任査察官)

「イラクに侵攻すれば、米国にとってもどこの国にとっても悪い結果だけが残る。米国はすでに衰退しつつある世界への影響力を一気に失うことだろう。」(歴史社会学者、イマニュエル・ウォーラステイン)

「世界最強の国が多国間協調を拒み、一方的に政策を押しつけようとしている姿は、『人間の顔』を損なうものだ。指導力発揮の最善の道は、道義的な面で見本を示すことだ。」(ジョセフ・スティグリッツ・コロンビア大教授、クリントン政権の大統領経済諮問委員会委員長、01年ノーベル経済学賞受賞)

◆所感:これに比べて、どうして日本の識者やマスコミはアメリカをはっきり批判し、説得しようとしないのであろうか。アホのブッシュと、ブッシュのご機嫌取りの小泉に、気を使う必要はない。

◆「思想及び良心の自由は、これを侵してはならない」(日本国憲法 第19条)。


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