再生するタワゴトver.5
りばいぶ



 GW便乗…

さあ、われわれR-viveの稽古も始まっておりますが、世間は今年はうまく休みが取れると九連休にもなる超大型連休みたいですね。
普段からカレンダー無視の生活なので、かつ、大体、カレンダー生活をしていた学生時代(はるか昔)から芝居漬けの四月終わり五月頭がずっと続いているような記憶。。。

昨日、ガソリンがきれそうだったので←と言っても、車のことよ。お酒のことでは決してありません。
近所の普段良く行く安めのセルフスタンドに行く。

が、なんと価格の表示がいつもより十円以上高い。
あれ、また中東あたりでなにかあったかな?
などなど思うはずもなく、そりゃあないだろう価格なので、ガソリンメーターがそこをつきるまでの戦い、安い店探しに出る。

リッター132円である。
これはもう、バブル時期のガソリン価格である。
いれる機会がないので、まあいいんだけど、ハイオクにいたっては140円を超えている。
発泡酒より高い。
比べる値が間違っているような気はするが…


そしてしばらく、走る。
が、やはりどこも、132円以上の表示価格がついている。
どう考えても、その前日あたり、そんな値段がついていたような記憶はないのだが…
これは本格的に中東で…
いや、アメリカが…
いや、資源が…
そんな大局のことを考えつつ、余りにも安い店に辿り着けないので、このままだと、リッター10円をケチってしまった為に、エンストを起こして、ジャフ呼んで、更に余計なお金がかかると言う最悪のシナリオも想定されてきたころ、値段の看板の出ていないスタンドに入る。
どうやらセルフ。
だが、店主なのだろう、オヤジがいた。
オヤジ曰く。
「まだ値上げ前、だから、あと十時間で十円上げるから、今、今。」
と、片言の東南アジアの人のような言葉。
きっと私のようなドライバーが後を絶たないからかもしれないが、
「たっぷりね、たっぷり、地域で一番遅い値上げだからね。」
漸く、理解の範疇である。
なるほど、世間は本日、つまりその時刻でいうと明日、または十時間?後、GWが始まろうとしているのであった。
普段、高くてけちけち入れていても、大移動前、ガソリンをいれないわけにはいかないのである。
中東もアメリカも資源も、そんなことではなかった。
商魂。
つまり、それである。

わたしは、やはりあきらめずちょっと走ってみたかいがあった、と思っていたのだが、待て待て

この場合怖いのは、その店のオヤジは消費者にとって一見最高にやさしいおじさんに思えるところだ。
だがだが、である。
十時間後に上げると言って、まわりの店はほぼ十円上げているわけだから、つまるところ「この値段では、あと十時間しかいれられないんだよ!」と言われているようなもんである。強迫観念である。
そして、なんとなく、その「十円」上がっているのは「GWだからだよ」とさりげなく業界ネタを披露することで、「今のうちに満タンにしておかなければ」と思わせる。強迫観念である。
オヤジ曰く、「他が早すぎるんだよね…」云々…
でも、オヤジの店は十時間後にはやはり、右にならって値上げするわけである。大勢に立ち向かっているようで、大勢のおこぼれをがっちりつかんでいるのである。これはもう、詐欺であって、詐欺でなし。
商魂のたくましいオヤジのGS。
だって、セルフで、案内も何もしないのに、窓もふかないのに、誘導もしないのに、其の事だけを「喋る」ために寒空の下、一人オヤジは立っているのである。

きっと私も値段を見て、うれしそうな顔、したんだろうな…
平民…

だって、六百五十円も違うんだ!

…平民。

2006年04月30日(日)



 整理しきれないこと…

つい先日、私自身、大変大層お世話になっていた方が亡くなった。
というか、とてもかわいがってもらっていた方である。
というか、よく呑んでいた方である。

四十代。

というか、愛想はあまりない、皮肉な方である。
というか、やる気はあるけど、それを表に出さない人である。

小学生の子どもが一人…

というか、本年二月に行った足利の公演の美術も、病室で平面図ひいてもらった人である。
というか、R-viveのわたしが手がけていた時の美術(企画其の一〜七)のスーパーバイザーのような人である。
スーパーバイザーの意味はなんとなくしかわからない。
というか某養成所を出て、もう関係ないのに、何度公演のバラシをやらされたか、わからない。そんな人で。
そのかわり、舞台は必ず招待してくれていた人で…

お母さんより先に…

というか、R-viveも私も、この人なしにはなかったかもしれない人である。
というか、誰でもそうなのかもしれないが。
というか、前回から舞台美術、舞台監督を私の手から離して、その人に頼まずにいたとき、「それで相談なかったのか」とさびしそうにしていた人で。
というか、毎度毎度「おまえのとこは、面白いっていうから、行きたいと思ってるんだよ。」といったまま、R-vive一度も見に来なかった人で。
というか、「空いてりゃ、俺がタダで美術もブカンもやってやっからさ」そうやって、これから始まる企画其の九、六月のことも言ってた人で。
というか、そんな話を入院前、年末にしていた人で。

私が演出をやり始めたきっかけの仕事で、「背中が演出家っぽいじゃん」としっかり皮肉をいってくれた人で…。


きっと表立って何も教えようとはしてくれなかっただろうが、まだまだ教えられる、得られる、鍛えられる、そんな可能性を残したまま。
そしてきっとこれから、下もできて自分の好きなように、劇団外の美術なんかで活躍していただろうにさ。
これからやっと、ちゃんとした仕事として同等にお付き合いできるようになることができるかもしれなかったのにさ。

「顔見せに来いよ」

なんて普段言わない言葉を残したまま。

どうしていいかわからないじゃないか。
どうすることもできないけど。
整理しきれないこと。

ご冥福をお祈りします。
とりあえず、ゆっくりお休みください。
とりあえず、悔しい。

2006年04月18日(火)



 遅ればせながら、次回詳細です。

R-vive企画其の九
「雨フル町ノ童話’06」
脚本・演出:藤井 ごう

公演日程: 2006年06月14日(水)〜20日(火)


公演会場: シアターグリーン エリア171

<キャスト>
内田 晴子・雑賀 克郎・本城 憲・塚本 浩平・田中 しげ美(愛情爆弾)・堤 匡孝(バイザウェイ)
添田 園子(文学座)・荒井 志郎(スターダス・21)・塩見 和由・内山 真希・円堂 耕成
村松 えり(ホリプロブッキングエージェンシー)・竹内 正男

<スタッフ>
舞台監督:上村 利幸/音響:近藤 達史/照明:和田 東史子/舞台美術:升平 香織/演出助手:川西こずえ/稽古場助手:弦巻武之・田辺伸之・竹下好幸/宣伝美術:KINO.Co/企画製作:R-vive

<料金> 前売り:3,000円(税込)/当日:3,500円(税込)
<タイムテーブル> 14日(水) 19:30〜 15日(木) 19:30〜 16日(金) 14:00〜 19:30〜

17日(土) 14:00〜 19:00〜 18日(日) 14:00〜 19:00〜 

19日(月) 19:30〜 20日(火) 19:30〜



第十五回テアトロ新人戯曲賞で最終審査対象四作品に選出された「雨フル町ノ童話」(R-vive企画其の四「Behind the Scenes〜雨フル町ノ童話〜」原題)を改訂。キャストも本もグレードアップ、装いも新たにオープニング企画公演に引き続きシアターグリーンエリア171に登場!

幼い頃に両親を「背の高い若い男」の放火により失ってしまった姉妹「アン」と「アカリ」。ある時期から故郷に寄り付かなくなったアンの久しぶりの帰郷。

アカリを中心に町の人々は歓迎すべく、姉妹の家に集まってくるのだが―

雨の中、いつしか語られていく「雨フル町ノ哀しい童話」

それは「マッチ売りの少女」に魅せられた子どもと、子どもを思う町の人々の物語。



問い合わせ :  080−1002−6989 (R−vive)

           e−mail gofield@netlaputa.ne.jp



2006年04月15日(土)
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