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創作帳
ささめ
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2005年02月10日(木)
初頁

僕は今、真っ白なノートに向かっている。
何か溢れ出しそうな心だとか感情だとかを書き留める為に、
さっき文具屋まで行って買ってきたノートだ。
だが、こうして30分40分と経っても、ノートは白いまま。
書きたいことはたくさんある筈なのに、だ。
外は強い風で、がたがたと窓のサッシが五月蝿く鳴っている。
僕は、最近あったことを思い出そうと躍起になっている。
鉛筆を握り締めた手が、白くなっている。

「君はいつもそうだ」

不意に、誰かの声が聞こえた気がした。
思わず顔を上げたが、当然、誰もいない。
部屋の隅で、ガスストーブだけが赤く光っている。

「表現するための手段を手に入れて、漸く中身が無い事に気付くんだ」

声は続く。
そんな馬鹿な。
だって、書きたいことはたくさんある。
たくさんあるんだ。たくさん。

「ノートを買った時点で満足したんだろう?」

馬鹿な。
馬鹿な。
鉛筆を握り締めた手が、汗を帯びる。

がたん。
また一つ、強い風が吹いた。




ノートはまだ白い。







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こんな心境です。
いきあたりばったりってダメですね(ほろり