言葉のサラダ
黄と藍



 自制


攻撃的な自分が
他人を傷つけたがるから
抑えるのに必死

それが出来ても
今度は自分を攻撃し始める
これだけは耐えねばならないが

2005年04月30日(土)



 我侭


平行して学んでいるが
全く理解できないでいる

時折死にたくなるし
夜には焦燥感に殺されているし

明るくて眩しいと嫌だし
暗くて先が見えないと走り出してしまう


2005年04月29日(金)



 完全自殺計画


これから死のうと思うのだけど
一番に知らせたいあの人へは
届かないお葬式の知らせ

死んだことすら知らないで
家の前を車で通過なんてやめてくれ

さぁてどうやって死のう
ニュースになれば茨城まで届くと思う
それも大騒ぎになるほどのビッグニュースになればのことで

もしかしたらまたアメリカに行っているかも知れないから
少なくともアメリカまで届く死に方をしなくちゃね

でも一回だけホームステイ先のテレビで流れたんじゃ
きっとホストファミリーと外食でもしてたら見逃されちゃう
何度も何度も、少なくとも一週間は流れるニュースにしなくちゃね

インターネットで「死に方」を検索してみた
たくさんヒットした中から実現可能なものをピックアップ
その中でも特に強烈なやつを探す
それで、そこからいいとこ取りをする

死に方が決まったらそれをメモ帳にまとめて
死ぬ日もカレンダーに書き込む
死ぬほど恥ずかしいものは全部捨てて
死ぬほど恥ずかしいデータは全部消して
親友と恩師、おばあちゃんにも遺書を

っと、その前に部屋の片付けかな
いっぱい物を捨てたら怪しいかな
少しずつ、汚いものから捨てていこう
雑巾でサッシも拭いて
窓もぴかぴかにして

教科書は最後の学年のだけを並べておいたら綺麗かな
布団は畳んでおかないほうが自然かな
弟の欲しがっていた抱き枕は弟宛てに送ろう

さぁてすべてが整った
嫌がらせ電話も考えたけど止めた
家族には後頭部を見せるほど頭を下げた挨拶を背中に向けて
綺麗になった部屋を後ろに深夜の窓から抜け出した


ああ電話が鳴っている

2005年04月28日(木)



 無題


幻想を糖衣に包んで
カリっと噛み砕く


胃に落ちたかな

覗いてみると
食道で止まっていた


2005年04月27日(水)



 遺書


非難の声が止まない
私以外の私たちに殺される
殺される前に死のう




2005年04月26日(火)



 白昼夢

直ぐに落ちた
受け取りたかったのに

目に見える多くの虫
歩み寄るいくらかの人

直ぐに目が覚めた
顔にはまた夢の余韻
張り付いてしまっている

2005年04月25日(月)



 暴走する自我


常に暴走しそうだ!!
走り出しそうだ!!
喚き出しそうだ!!




おかしな自我が暴れだす!!
押さえ込んで強く殴打!!
気絶させるまで何度も!!




 「先生、あたし狂ってます」
  クスリを下さい
  トランキライザーを!!




「死ね」「死ね」と呟き
白い目のスポットに収まる




孤独感を咀嚼
焦燥感に殺される!!




常に暴走しそうな自我を押さえ込み生きる
この持久戦も終ってしまう

2005年04月24日(日)



 アンケート


あなたを今ここに集結
これからグラフを作ります

円グラフに活動時間を
棒グラフに出掛ける頻度を
折れ線グラフに体温を
ソノグラフに声を

カイモグラフやポリグラフも用意済み

あなたはこうして公開される
泣いても笑っても最後のチャンス


2005年04月21日(木)



 ID


きみのことはしらない
べつに きょうみない


自己しょうかいはいらないよ
あたし 何もおしえないし

じきに
朝をむかえるかな

でも
きみがしられるのは
せいぜい夜のあたしだけ


2005年04月20日(水)



 解かれた呪縛


君を自由にしてあげる
実はすごく簡単な方法なんだ

長いこと考えていたんだけど
君には絶対に気付けないこと

君を自由にしてあげるから
もう奪われちゃだめだよ

2005年04月19日(火)



 18歳

深夜に帰宅し
冷蔵庫を開けると
そこには缶チューハイが


つい先日誕生日を迎えて
二十歳ではないけれど
大人に一歩近づいた


背伸びしたい気持ちでその缶を手に持って
成分なんかをじっくり見てみると


そこにはあたしに飲んじゃいけないって警告があって
プルタブに指を掛けながら明日の学校のことを考えた



それで奥に見つけた「苦い」ウーロン茶を飲んでいる


2005年04月18日(月)



 可奈子



あたしがあなたに会ったのは
もう親として見ていないから


あたしがあなたにそれを話したのは
もう家族ではないから


あたしがあなたの男を気にしなくなったのは
もう母として見ていないから


食事代を払わせたり
誕生日プレゼントを買わせたり
家まで送らせたのは
せめてものお礼


あなたを責めたあたしは
もういないから
喜んでください



2005年04月17日(日)



 凶器

狂う

このままではいられない

そうなるのを知らずに

君はあたしを狂わす



君の言動にどれほど感動するか

そうなるのを知らずに

君はあたしの前に現れる


このままだと狂うよ


2005年04月16日(土)



 満足


絵の花に集まる蝶の群
蜜の存在を感じるのか

その頼りない鱗粉を浴び
自ら主役と思う妄想



2005年04月15日(金)



 侵食



知らないうちに侵食されていた


動かない四肢と
前意識


金縛りか


どこまでも侵食されていき
崩れる


自我が崩壊していく悦び
もうすぐ羽化するのだろう






誕生日を迎えました。
早くも祝ってくれた友人らに感謝してます。
今が最高に楽しいです。


2005年04月14日(木)



 危険回避


この間隔を守らなければならない
これ以上近づいたら危険だ


気持ちが浮上していくのを
必死で押さえ込む


コントロールが効くうちに
諦めなくちゃいけないんだ


まるで車
ハイドロプレーニング現象ってやつ




2005年04月13日(水)



 あなたのいない世界



あなたのいない一日
新しいスケジュール帳には
あなたのこと一つもない

休みの日も平日も
あたしの世界にあなたはいない

新しいスケジュール帳に書く予定には
あたしのためだけの予定がぎっしりで

戻ってきてもあなたの入る隙はない




2005年04月12日(火)



 繰り返す言動


何度も繰り返す


反抗期の万引きも
思春期の恋愛も似てる

一定の状態に達すると
それは簡単に辞めてしまえる

   ***


思い起こす感情


リフレインするフレーズ
忘れられないあの言葉

脳裏でリアルに蘇っては
また同じことをさせるに違いない

2005年04月11日(月)



 目覚まし


あなたが始動する時間を決めてもいいんですか


いつからそんなわがままが許されたんですか


あなたの日記を盗み見ている秘密も
あと少し隠すことが出来なかったあたしに


なぜ決めてもいいのですか?
こんなに迫った時にいるのに



2005年04月10日(日)



 絵画



あんな大きかった君が
今ではこの枠に収まるほど小さい
変わったのは枠の大きさじゃないよね

   *

目線が違うのは身長差のせい?
立場が違うからだと思うけど?

   *

お腹が空いた、って満腹のあたしをお好み焼き屋に連れていって
食べ終ったらサヨナラですかね

   *

限界を決めてるのは君
立ち向かないのも君

   *

その足を動かせば行けるよ
そういう風にそれは出来てるから

2005年04月09日(土)



 携帯の妄想

鼻詰まりが酷くて眠れない夜
君が寝た頃を見計らって
ひっそり電話なんてしてみた


「こんばんは、なにか用?」



(ナンテマサカネ)

auお留守番サービスに繋がってよかった
ガイダンスのお姉さまの声を聞き終らないうちに切りました


   *


朝君が目覚めた頃
妙な着信履歴に気付くでしょう
そうして君は


「おはよう、なんの用だった?」



(ナンテマサカネ)

君用の着信音が鳴らなくてよかった
今ごろあくびでもしながらパソコンディスクの前にいるのでしょう


   *


今夜も眠れなさそう
鼻栓をしながら枕にゴロン
すると携帯があの曲を


「花粉すごいらしいじゃん」



(ナンテマサカネ)

でも愚痴メールくらいは送っておきます
今ごろはすき屋で夕飯ですか?



2005年04月08日(金)



 無音


音が聞こえない
世界は動いてないのかも


気持ちいいよ
聞こえるのは己の葛藤


さようなら
あたしはこっち側に居ます

2005年04月07日(木)



 優柔不断


噂に流され
メディアに踊らされる快感

病み付きになって
もう戻れない




2005年04月06日(水)



 点滴


モノクロ
の世界に
絵の具が
垂れ


あたしは
色を
知ってしまった



2005年04月05日(火)



 洗顔


朝目醒しき時
顔ニ付きぬる汚れヤ
夢ノ余韻ぞ洗ひ流しき

昨日ノ好い事ノ有りきヱ
沢山なる是等ガ顔ニ付いてゐて
到頭、排水溝ニ閊へたり





2005年04月04日(月)



 かばん


何処からか
開けて引きずり出し
取り込まなくてはならない

そうして奪ってやるのだ
ずるっと引き抜いて
私のかばんに詰めておく

2005年04月03日(日)



 ■削除


生きてきた今までを振り返って
ここの日記のように削除できたらどうしよう
あたしに削除したい日々はいくつあったのだろう

だけどどこぞで言われているように毎日はゲームじゃないから
リセットや削除は疎か修正も出来やしない

そりゃ人に言うときには出来ますがね
嘘ついたりして脚色彩りなんでも来いって

でもそれってダサいじゃないですか
分かってる自分が見てるよ

それでもそのうち作られた過去なんてのを自分でも思い込めるのかな
細かな記述なんて忘れてるのが当たり前なんだから
記録みたいな日記でもつけてないと
残った自分の感情だけの記憶なんてものは
今覚えているものですらあてになりやしないのかも知れない

残った感情だけですでに脚色されてたりして
ありがち
過去は華やか今は暗闇、みたいな
確かにあたしは現実逃避すると楽しかった過去を思い出以上に華やかにしている
誰にでもある
それは思い込みなんかじゃなくて、
そう信じているからそれがその人の現実で・・・

なんてこと考えるとキリがない
今見えているものですら嘘かも知れないし
今の瞬間に生まれたあたしに今までの記憶を植え付けられていても
きっとあたしでなくても気付かない

んなあほな
どっかの小説の詭弁を持ち出したって仕方ないのに

でもとにかく、人に大声で語れる人生なんて生きてない
漫画のような夢と愛で溢れた人生なんかじゃなかったんだろうね
かっこ悪い、だけど今は楽しいんだ
誇れる生き方なんて出来ない
テレビでやっている有名人の一生みたいなのの、自分ヴァージョンなんてあったら
恥ずかしくて死んでしまう
脚本家も大爆笑してくれればいいが、かっこ悪すぎて書くのをやめてしまうよ


人に誇れる生き方を今していると思える人がいたら自慢してください
あたしの周りにいるのならぜひ聞きたいです
別に馬鹿にするつもりはございません




遺書みたいな出だしだなぁ
暗いなんてまた言われてしまうあたしの懸念

2005年04月02日(土)



 近況


行きたいところに行けない
待っても待ってもアクセス出来なかったり
気が付いたら時間や金が無くなっていたり

一部の人の名前を呼べない
絶妙な距離にいて名前を呼ぶ機会が無かったり
色々あだ名を考えいてるうちに何年か経っていたり

遅起きしたときに限ってメールが沢山着てる
七時起きの時はメルマガしか着てなかったのに
十二時起きの時なんかはわんさか

嘘を吐くのがめんどくさいので聞かれると正直に答えてしまう
それが結局その後の影響を及ぼすものでも
罪悪感や上塗りのめんどくささを考えるとつい

遅刻するときに限って相手が異常に早く待っている
待ってたんだからね♪と言われても
10分遅れなのに一時間くらい待たせてたことになってたり

スピーカーはどんなに音量を上げても全体の四分の一
目の前に座って聞くことがほとんどだから
爆音にして踊りだしたりなんかするわけもなし

印刷するとA4は成功するがB5はほとんど失敗する
キャノンの呪いかと思ってたけど
自分で物理的に壊したのが原因だったり

落書きしなければ深夜に歴史の人物を見れない
目が怖くてしょうがない
ヒゲや髪はもちろん目や肉も欠かしません




まぁこんな人ですよって今更。
よく分からないネタを消費してみた。
ショートコントじゃないです。

2005年04月01日(金)
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