言葉のサラダ
黄と藍



 お気に入り



かわいいメモ帳を買って貰ったことがあった
あまりにかわいかったけど
もったいなかったので一回も使わずにいたら埃が積もった

流行のカラーペンを全色買い揃えたことがあった
あまりにきれいだったけど
もったいなかったので大事にペンケースにしまっておいたら
冬休み明けには液が出なくなっていた

衝動買いした女の子らしいスカートがある
あまりに恥ずかしくて
誰にも見せられないので箪笥からは数回しか出さないでいて
自分の部屋以外でしか穿いたことがない


お気に入りは触れられない
最後まで使ってあげられない
手に入れたところできっと
あたしは満足してしまうんだろう


だから
あの人には触れられない
あたしにはもったいないし


2005年03月31日(木)



 


幻覚を認めているけど
惑わされてしょうがない


知覚することと認識することは
必ずしも等号で結ばれないから


そろそろあたくし諦めちゃいますわよ
イライラもピークで頭禿上がります

2005年03月30日(水)



 無題







あなたは、選べない

2005年03月29日(火)



 体内循環


不満を補おうと
とりあえず外に出た


歩きながら
不満について考えた


友達に言わせれば
「不満を言う人は常に満足しない」
ということらしい


だから
現状に満足しようと努力してみた


「水準を下げればなんだって満足できるよ」
そう言った人もいた


そうか
自分が地面に這いつくばれば
誰の頭だって頭上にある
そういうことなのか



いらいらしていたときがあった
友達に迷惑掛けようと電話をした


その友達は深夜なのにすぐに出てくれた
そして
「結局は自分の問題だよ」
と言った
つめたいようだけど、と加えて


あるHPの管理人のセリフだったが
「ストレスの原因はすべて自分にあると思え」
という言葉が時たま頭上を回る


そうか
あたしがすべて悪いんだな


不満を見つけるのも
ストレスを感じるのも
すべて自分が悪い
治すのも悪くするのも
自分次第

見付けないでのほほんとするのも
見付けてぴりぴりするのも
最終決断のスイッチはあたしが押してたんだね

2005年03月28日(月)



 そら

くすんだ空色のかばんを買った
それがあまりにも頼りない青で
でも今の自分にはぴったりな気がした
たった1700円程度のかばん
なんと言われようとあの色が気に入っているのだ




そんなくすんだ空色、どこで覚えてきたのだろう
ある日見上げた空にはそれが有って
あたしは忘れたくなくて携帯を空に向けて写真を撮ったんだ
それが今の待受




空を見上げるのが癖になっていた
歩いていてふと見上げてしまうのだ
そんなとき、
きれいな青空を見ても
くすんだ空色を見ても
あたしは必ず並んで歩く人に報告していた



あの時は雲が遠くまで伸びていた





曇り空は眩しくなくていい

眩しさに目を細めて歩くあたしの眉間には皺が寄っている
険しい顔で太陽を見ないように歩く
眩しさには本当に弱っちょろい
夏はサングラスを掛けていた

だから曇り空は好きだ
無風で雨雲で無いなら尚



夕方の空は眩しいから嫌いだ
そのオレンジの雲や複雑な色をした空は
見上げると自分が消えてしまいそうで怖くて
それでもやっぱり携帯を向けてしまう
カメラで撮ったその画像は今もデータフォルダに入ったままだ



空はないと思う
あの色はただの光だし
空をみんな絵に描けるけど
空は何の物質でもないから
見上げた先は視力の見える、そこまでの空気
空はないと思う
オレンジの夕日もくすんだ空も晴れた青空も



空を見上げる癖をあいつに移してやった
あいつはあたしに、爪を見る癖を移しやがった
いやうそだ
あたしだけが癖を移されてた
あいつは空を見上げないだろうか
今度の隣の子が空を教えてあげればいい




2005年03月27日(日)



 修理中


何が足りないんでしょう
あなたを動かすのに
何が不足しているのでしょう

何を補えばよいのでしょう
思いつく限りなおしたはずなのに
あなたは乱暴になってゆくばかりで

もうかえたほうがいいのかしら
諦めて、かえてしまいましょうか
乱暴で不正確なあなたを嫌って

もう真っ赤になって名を呼ばないで下さい
わたしに何か命令しないで下さい
もう沢山ですから

そうわかったわ
スイッチを切ってしまいましょう



やっぱ嫌です

2005年03月26日(土)



 低体温


あたしは人より体温が低いだけで
別に周りが高いとかそういうわけじゃないんだ
周りもあたしの体温を低いと言うけどそれは違う

コーヒーが熱いものだと思っているから
冷めたとき酷く冷たいと感じる
そんな期待は捨てておいたほうがいいのに

夏が過ぎて秋が訪れると人は寒くなったと言う
冬が過ぎて春が訪れると人は暑くなったと言う
だけどそれは違う
勝手に人が言っているだけで
春夏秋冬何ら変わってないはずなんだ


まだ変れる余地がある
隙間が 空間が
だからもっとよく見たほうがいい

2005年03月25日(金)



 秘密まで飛ぶ


飛んで行こう
今直ぐ君の元へ

君が消してしまう
其の前に着くのだ

君の語った内面を
私の知った君を

秘密にしておかなければならなかったのだろうか
秘密を知ったことを秘密にしておけばよかったのか

もう遅い
私に苦しみは要らない

君の語った内面を
私は知ってしまったから

其れを知った君は
消してしまうに違いないから

私が着くまでに有ってくれ
代わりに私が保存しておこう

2005年03月24日(木)



 無題



努力で手にいれるのは才能じゃないよ


2005年03月23日(水)



 否定



君と一緒にしないでくれないか
まったく違うんだ
微塵も似てなんかいない

それを認めてしまうことは
自己を全否定することになってしまう
だから必死で拒絶する

2005年03月22日(火)



 診察


わたしが見たところに因ると
相当精神が病んでます歪んでます
それも一見してわからないような病です

其れは長い間で膨れ上がった腫瘍のようなもので
取り除くのには大変な時間と労力が掛かります
何よりも本人に完治したいという希望が必要です

協力しましょうあなたが望めば
わたしにはその病気を治す自信があります
放っておいても決してよくなりませんよ

2005年03月21日(月)



 万年エイプリル1



嘘を繕うのは大変じゃない?
何枚も何枚も嘘の皮被って

嘘は自分より相手の立場が強い人に吐くんだってね
つまり嘘を吐いている人は自分より弱い立場の人

分かってるけど疑うのがメンドクサイ
そう言っているのだからもうその人の世界はそうなっているんだとか

そうやって捕らえることが一見優しさで
指摘しないことと言い換えれば一番やってはいけないこととも言える


嘘を疑われないことに自信を持った嘘つき
自分の理想像を吐き続けて生きるのかしら

2005年03月20日(日)



 物欲

欲しかったものが手に入ったのか、
手に入ったものを欲しかったものと思い込んでいるのか忘れた

けどそれでもいい
前を向いて無理矢理にでも進んでいるのだから

思い込みでもなんでも
後からつけた理由に納得しているから消さないのが証拠

頭を柔軟にすれば
それこそなんだって自分の欲しいものに変わってしまう

2005年03月19日(土)



 御門違い


不足を具体化し
補う努力をしたらどうよ

不満を吐き違えるな
そこじゃあ解決しない

自己を見つめなおせば
いかに馬鹿げているか気付けるだろう

2005年03月18日(金)



 のろい



イヤホンを使おうと
手に取って解れをほどいていると
右手にL
必ずそうなる





2005年03月17日(木)



 疑いをかける人


その人はどうして疑えるんだろう
あたしはそこまで自信がない


相手の底が見えた!!と思えれば
もう少し疑えるのかもしれないけど


あたしには自信がない
そこまで人を見抜けない


何より
違ったら不快にさせるだけなのだから

そもそも疑うことはよくない
そんなに疑っちゃいけないさ

2005年03月16日(水)



 会話

聞かれないのに応えるのは如何かと思う
なんておしゃべりなのだろう
自分が好きなのか
それが自己開示と呼ぶものなのか
胸元に音が降り注ぐ

聞かれないと応えないのは如何かと思う
なんて無口なのだろう
それとも聞き手が楽なのか
話すのが退屈だ

何れにせよ両極端なり

2005年03月15日(火)



 後悔と意思


出来立ての粘膜が後悔に貼り付き
粘って粘って取れやしない

見なかった事にして
後ろ手に隠せてたらどんなによかったことだろう




走って走って息を切らし
固まりつつあった意思が常温に溶ける

指で触れたとき
流れ出したそれはどれほど柔らかかったのだろう

2005年03月14日(月)



 手紙


手紙が書きたい
筆を動かし脳を活性化

誰か受け取って下さい
腐敗した内面を詰め込んだ紙束を

便箋も封筒も沢山有る
足りないのは受け取る人


2005年03月13日(日)



 雲隠れ


計りしれない欲求が
砂のように崩れたのか
泡のように弾けたのか
鳥のように飛んだのか

見えなくなって
掴めなくなって

結局
FLY AWAY

2005年03月12日(土)



 


後ずさりした先に道なんかない
いつも壁にぶつかるんだ

ぶち当たった壁に背を押し付けて涙目で懇願かい?
みっともないね

追い詰められてからやっと危険に気付く
ちょっと遅いんじゃない?


見上げても空なんか見えない
ここは日陰で暗く冷たい

2005年03月11日(金)



 訪問


そろそろ君がくたばった頃だと思ったので
夜分遅くでしたが伺いました

君は真っ暗な部屋で這いつくばって
近くには林檎が転がっておりました

毒林檎など今日日流行らないのに
君は逝ってしまった様で呼掛けにも応じません


そろそろ風呂が沸くので帰ろうと思いました
明日は新しいクラスで新しい生徒の前で新しい教師として挨拶に参ります

好い加減君にも悪い癖を直してもらおうと思っていました
逝ってしまった君に対してどう思おうが時間の空費ですが

2005年03月10日(木)



 どこまでも勝手


奪われて
最初は泣いた
昔と違う今、もう取り戻さない

暇だったから
遊び相手がいてよかった
飽きたから、捨てた

人肌恋しくて
空いた穴に君がきた
居なくなって勉強が捗る

君がニートで
呼び出せばいつも来てくれる
暇になったら遊ぼう

なんでも聞いてくれる
密かに同姓同名の商品を買おうなんて
どこまでも勝手



2005年03月09日(水)



 卒業


もう一度会えると思ってた仲間
確かな信頼を感じ
期待を裏切らないように生きてきた


二度目の来ない寒い冬
密かな親愛を感じ
季語を失わないように守ってきてた


もうすぐ来る時間
枠、季節、花、儀式
それだけは抱いていける

2005年03月08日(火)



 くし





何時間も飽きずに梳き続け
ぱちぱちと静電気の音
目を一点にし
永遠と髪を愛でる






2005年03月07日(月)



 ■無題


尽きたこと
解ったこと
思い出すこと

振り返っても振り返っても
もう取り戻すことの出来ないこと

とにかくこれからは
頭の中を整理していかないと



「とりあえず」を多用して
まぁ便利な日本語なんでしょう!

定めきれない方向性
真逆に進んでいく
時間が経てば経つほど遠くなって
早く決めないとどっちも逃す
 「二兎追うものは一兎も得ず」
だから急いで道を定めないといけない

ひとつ決めた小さな決意
逃さないようにメールの文面だけ用意しておく

自分への自信の無さから診断物を多く利用し
それを「客観的な常識」だと誤解しておく
自分が定められない人は誰だってそうする
朝の占いとか、そんなのも同じだと思う

何度も何度も何度も何度も
同じアルバムの曲をリピートリピート
今の気持ちに響くのかまだまだ飽きない
そろそろカラオケで歌えるくらい
明日はCDを借りに行きたい
新しい曲も聴きたい
このままだとこの曲以外聞けなくなるかも
そんなささやかな喜びを伴う恐怖
危ない世界への一歩とは大げさな言い回しだけど


緊張を解くには緩和
明日は緊張を解けるだろうか
ひとつの方法に頼らないようにしなければ

限定と強制と義務に囲まれて
もうどうにでもしてって気持ちは投げやり

2005年03月06日(日)



 条件


「モンブランプリンを食べるまで
絶対あの人を忘れない」



「人指し指の深爪が治るまで
絶対あの人を許さない」



・・・なんて
理由なんてなんでもいいんだ
結局は先延ばしされてゆく

2005年03月05日(土)



 承認


君の不注意が
僕を過食に追いやった
まずその事実から認めて行こうよ




2005年03月04日(金)



 合成


汚い場所を直せばほら、
本物に見間違えるだろ?


君はこれを信じて
君はこれを信じて


そうするだけでほら、
君の不安はなくなっただろ?


これだけきれいになったところに
君はどうやって汚さを見出す?


君はこれを信じて
君はこれを信じて


楽になろうよ
隠されてる真実なんか漁っちゃだめだ
君はきれいだけ見ていればいい


信じて
信じて


そうしたらほら、「空も飛べる」




2005年03月03日(木)



 ホーム


君は私を認めない
私を見ようと、しない


君は行ってしまうのだろうか
もう追い付けない所へ




2005年03月02日(水)



 春の装い


着るものがどんどん軽くなってゆく

どんどん
どんどんと



2005年03月01日(火)
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