麩宇野呟秘密日記
透乎



 ショック

恋をしたいと、そうそう強く願った事はない。
恋愛ドラマを見るのは好きだし、恋愛のからんでいない小説を読むのは、ちょっとつまんないなぁと思ったりもする。
それだからかもしれないけれど、どうも現実としたら苦手だ。
そんな自分が苦手だ。
それが私なのだと、思い知らされる。

友人に恋人がいる。
それはとても嬉しい。幸せになってね! とも思う。
でも、同時に悲しい。
よく世間で言う「先を越された」からではない。
全くそんな感情はわいてこない。なぜならば、私は普通の大衆がもっているであろう恋愛感情をもちあわせていない人間だからだ。
では、なぜ悲しいと思うのか。
それは、自分と遊んでくれなくなるからだ。
日曜日。暇なら、恋人と遊ぶだろう。私との約束があれば遊ばないのはわかっているのだが、突然「遊ぼうよ」と言っても断られる確立は確実に増える。
結婚なんかしてしまえば、それはますます増える。
旦那が帰って来るからと、きっと夜までつきあってはもらえない。
子供ができたら、それにかかりっきり。
友達と遊ぶ時間ができるのは、きっともっと後の事だ。
それを思うと、悲しくなる。
これは嫉妬なのだろうか。
恋敵に嫉妬するのとはまた別の嫉妬。
複雑すぎて、よくわからない。
だからといって、友人に強要する感情など全くなく、ただ寂しいとひとりごちているだけなのだが。

それが友人だけならまだいい方なのかもしれない。
先日姉が、恋愛など無縁だと思っていた(失礼)姉に恋の気配があった。
別にその人のことが好きなわけではないみたいだが、そういうものに足の先もつっこんでいないと思っていた姉が、体半分はつっこんでいたなんて。
ショックだ。
大好きな姉。
もしその人が彼氏にでもなったら、私と遊んでくれなくなるのだろうか。
それは嫌だ。楽しくない。
だからといって、姉の恋を邪魔する権利など私にはなく、邪魔をしようとは思わない。
ただ、私は寂しくなるよ。そう、姉に伝えたい。
姉もいい年なのだ。
今恋愛しなければ、いつするのだ。そういう年だ。
だから邪魔をする気にはならない。
でも、寂しい。

これからどうなるのだろう。
結婚なんて無縁だという年齢は過ぎた。これから、どんどんまわりが変わっていく。
そのとき自分はどうしているのだろう。
欲を言えば、私はまだまだ遊びたい……。
心を自由に、今を楽しんでいたい。
恋愛をすれば、きっと自分は縛られてしまうから。
経験不足なのだろうか。未だに中学生のような恋愛に憧れているらしい。
私はどうも、いろんな面で未熟者だ。



2006年08月23日(水)
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