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JIROの独断的日記
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2011年10月25日(火) 【毎コン】日本音コン:ホルン部門は日橋辰朗さん優勝←2年前に生で聴いた時、驚嘆しました。

◆記事:日本音コン:ホルン部門は日橋辰朗さん優勝(毎日新聞 10月25日 21時53分)

クラシック音楽界への登竜門、第80回日本音楽コンクール

(毎日新聞社、NHK共催、特別協賛=三井物産、協賛=岩谷産業株式会社)の本選会シリーズ4日目は25日

東京オペラシティでホルン部門が行われた。管楽器ファンなどが詰め掛けた中、

課題曲のトマジ「ホルンとオーケストラのための協奏曲」に豊かな音と高度な技量を披歴した

日橋辰朗(引用者注:にっぱし たつお)さん(23)=東京音大卒=が優勝した。

124人の応募から2度の予選を通過した4人がピアノ伴奏で競演。

守山光三、山本真ら11氏が審査した。

他の入賞・入選者は次の通り。(敬称略、同位は演奏順)

▽第2位 岸上穣(26)=東京都交響楽団団員、浜地宗(23)=神奈川フィル団員

▽第3位 なし

▽入選 豊田実加(21)=東京芸大4年

▽岩谷賞(聴衆賞) 日橋辰朗

  ◇

2位に入賞した浜地さんは仙台市出身で高校まで同市で過ごした

。通った学校も東日本大震災で被災し、高校の友人2人が亡くなった。

実家は無事だったが叔父の家が全壊するなど周りの被害は大きい。

「今日の曲は田園風景を描いているので、被災する前ののどかな

宮城の風景を思い浮かべながら吹きました。

入賞が被災した人々の元気づけに少しでもなれば」と喜びを語った。【梅津時比古】


◆コメント:極めて私事ですが、2年前に、日橋氏の演奏を生で聴いて驚嘆しました。

今日は、完全に自己満足のために書く日記です。

今年は、余りにも気が滅入ることばかりが起きていたので

大変、嬉しい。


何が嬉しいかというと、天下の日本音楽コンクールホルン部門で優勝した

日橋辰朗氏は、私は約2年前に生で聴いて、「ただ者ではない」と思っていたのです。

長年音楽を聴いてきて、自分の耳(この場合、演奏を評価する能力という意味)に

狂いが無い事が分かった。それを自慢したい、という記事です。


お目汚しですが、自慢話を書くことが出来るのはものすごく久しぶりなのです。

今日だけ勘弁して下さい。


2年前に何があったかというと、当時の記事を読んでいただいた方が早い。

2009.11.16 マリス・ヤンソンスのリハーサルを見学する幸運に恵まれました。

当時私の、主目的は、マリス・ヤンソンスという指揮者が、

東京音大の学生オケと「幻想交響曲」終楽章のリハーサルを行う、

まあ、はっきり言って「稽古をつける」のを見ることでした。ブログ記事も

そのことにかなりの紙面を費やしています。


しかし、偶然ながら、と言っては失礼なのですが、

この催しの後半に、東京音大の学生のみによる、

「ティル・オイレンシュピーゲルの愉快ないたずら」木管合奏版が演奏されました。

ピアノ、フルート、オーボエ、ホルン、ファゴット、クラリネット。それぞれ選りすぐりの

上手な学生さんで、ホルンが当時はまだ学生の日橋辰朗さんでした。

余りにも見事な演奏で、心底感心したのです。

父親がホルン奏者だった作曲家、リヒャルト・シュトラウスの作品、

「ティル・オイレンシュピーゲルの愉快ないたずら」には、演奏開始まもなくから何度も

ホルンが演奏する有名なソロがあります。

これです。


「ティル・オイレンシュピーゲルの愉快ないたずら」ホルン・ソロ。



Till Eulenspiegels Beginning



これは、マリス・ヤンソンス指揮、オスロ・フィルですが、このホルンよりも

日橋氏の方が上手い。ホルンはマウスピースの口径はトランペット並ですが、管が長く

非常な低音が出ます。このソロは一旦高音域まで上がって一気に駆け下りる。

その時に低音をずっしりと鳴らさないと、サマになりません。


日橋辰朗氏のこのソロを聴いて私は「ただ者ではない」と思いました。

無論、これだけではわからないけれど、「ティル」ではホルンの難所がいくつも

あるけれど、日橋辰朗氏の演奏は極めて安定していて(安定していないホルンは

なんとなくわかります。難しいソロが近づくと客であるこちらがヒヤヒヤします)、

最後まで、ただの一音もミスが無かった、という最低限の次元ではなくこの難しい楽器で

音のコントロールが完璧だと思いました。


余りに素晴らしい演奏で感激したので、終演後、ロビーを通っていた日橋氏を

私は素人の分際で生意気にも呼び止めて、
あなたのホルンは素晴らしいね!

と言いました。日橋辰朗氏は覚えていないかも知れないけれど、

彼のホルンは私が40年音楽を聴いてきて、最も上手い日本人のホルンの演奏だったので

どうしてもその興奮を伝え、讃えたかったのです。


そして、日橋氏は将来、必ずや大輪の花を咲かせてくれるだろうと確信しました。

日本音楽コンクールが音楽家のゴールでは勿論ないけれど、第1予選を受けたのは

124人です。本選に残れるのは4人です。優勝できるのは勿論、1人です。立派だと思います。

これから、ソリストになるのか(ホルンのソリストはなかなか難しいと思います)、

オーケストラプレイヤーとして活躍するのか(これが一番現実的です)、いずれにせよ。

また、日橋辰朗氏のホルンを聴ける日を楽しみにしています。

確実に聴けるのは、まず放送日程が、日本音楽コンクール公式サイトにあります。
第80回日本音楽コンクール放送予定

そして、日本音楽コンクール各部門優勝者は、「受賞者発表演奏会」という

晴れ舞台が待っています。大抵翌年の3月頃です。

今年は東日本大震災が起きたので、実際は行われたかわかりませんが、

去年のコンクール(第79回)「受賞者発表演奏会」のスケジュールが公式サイトに

載ります。

北海道から九州まで6回もの公演があります。来年はまだどうなるか分かりませんが、

優れた若い才能は、誉め称えるべきです。祝福され、称讃されて怒るバカはいません。

私は、日橋氏の演奏を是非、聴きに行きたいと考えていますが。

数ヶ月先のことですが、皆さんにもお薦めします。若い青春のエネルギーを音楽に捧げた

若人の熱演は、胸が熱くなりますよ?


話が逸れてしまいました。一番書きたかったのは、私が自分の耳にまた少し自信を持った

と言うことです。

私はずっと独りで音楽を聴いてきました。正規の音楽教育も受けていません。

演奏を聴いた後で、今の演奏だったか、自分だけで判断するしかありません。

しかし、日橋辰朗氏以前にも、まだ無名の学生さんや音楽家で、

私が、「この人はいいな」と思った人々は、皆、後年活躍しています。

無論、一素人の「勘」の域を出ませんが、長く聴いてきて、それなりの

「耳」はあるのかな、と自惚れて、少々はしゃいでいます。

前述のとおり、完全に自己満足なのですが、久しぶりに「嬉しいこと」

を経験しました。

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