外国為替証拠金取引
JIROの独断的日記
DiaryINDEXpastwill


2010年01月12日(火) 「武器輸出三原則、見直しを=北沢防衛相」←北沢さん、自分の党の「民主党安全保障基本政策」って読んだことある?/【音楽】

◆記事1:武器輸出三原則、見直しを=北沢防衛相(1月12日13時44分配信 時事通信)

北沢俊美防衛相は12日午後、都内の会合であいさつし、海外への武器輸出を禁じた政府の武器輸出三原則に関し

「わが国とすれば、そろそろこういうものについても、基本的な考え方を見直すことがあってしかるべきだ。

しっかり鳩山内閣の中で議論しながら考えていきたい」と述べ、緩和を検討すべきだとの認識を明らかにした。

年末に予定される新たな防衛計画大綱や次期中期防衛力整備計画(中期防)の取りまとめの中で、

検討課題となる見通し。ただ、党内には見直しに慎重な声もある上、連立を組む社民党の反発も予想される。


◆記事2:安保政策で混乱再び=「口軽い」防衛相に不快感−鳩山首相(時事通信)(2010/01/12-21:43)

武器輸出三原則という安全保障の重要方針をめぐり、鳩山由紀夫首相と北沢俊美防衛相の認識の違いが12日、表面化した。

18日召集の通常国会で野党側は、同様に首相と閣僚の発言の違いから迷走した米軍普天間飛行場移設問題とともに、

追及するのは確実。政府は新たな不安材料を抱えた。

「武器輸出三原則は堅持すべきだ。(北沢氏は)多少口が軽すぎた」。

首相は12日夕、三原則の見直しを提起した北沢氏の発言を直ちに打ち消した。

首相自身、かつて政権獲得後に三原則を見直す考えを示していたが、就任を機に持論を封印した。

素早く対応したのは、見直しには社民党の反発が予想され、

普天間に続き政権内をぎくしゃくさせたくないとの判断もあったとみられる。

実際、同党の福島瑞穂党首(消費者・少子化担当相)が記者会見で、

「どうしてそういう発言が出てくるのか全く理解できない」と北沢氏を厳しく批判。

重野安正幹事長は記者団に「そういう流れは一貫して(民主党の)底流にあるのだろう」と不信感をあらわにした。


◆用語解説:武器輸出3原則

1967年に佐藤内閣が

(1)共産圏諸国

(2)国連決議で禁止した国

(3)紛争当事国―

への武器輸出を認めないと表明したのが始まり。76年に三木内閣がその他の国にも拡大適用し、

事実上の全面輸出禁止となった。83年に米国への武器技術供与を例外扱いすると決定。

2004年にはミサイル防衛の日米共同開発・生産も例外としたほか、テロ・海賊対策支援は

「個別の案件ごとに検討する」として容認に道を開いた。

海賊対策では06年にインドネシアへの巡視船艇3隻の供与を決定した例がある。


◆実質形骸化しかかっているからと言っても、よりによって防衛大臣が言い出すとはねえ。

なんだか、この頃、現政権の穴ぼこだらけの体制、つまり一貫性の無さ、とか、

鳩山首相の求心力の無さ、などに関して、いちいち論ずるのも馬鹿臭い。

はじめに用語解説を書いたが、その中で触れられているように、武器輸出3原則は、実質形骸化しているところがあります。

しかし、だからといって、こういう大事なことを内閣総理大臣も知らないうちによりによって防衛大臣が発言してしまい、

あとから首相が聞いて、防衛大臣の発言を否定したって、そういう意見が民主党内に元々あるからポロっと言ってしまうのでしょうね。


まあね。武器をどんどん世界中に売りまくれば、総需要が喚起されて、不景気から抜け出せるかもしれませんね。

人殺しの道具を世界に売り付けてでも景気が良くなれば良い、と言う方針なら、はっきりそういったら?総理も?

防衛大臣や防衛族の国会議員のセンセーたちは、軍需産業から、さぞや沢山のリベートを受け取って私腹を肥やせるでしょうし、

防衛省の連中は、今でも十分だけど、天下り先でさぞや優遇されるでしょうなあ。それでいいのかね。


民主党には、日本の安全保障体制に関する党の見解を明文化した、「民主党安全保障基本政策」という文書があるのです。

リンク先をご覧になれば一目瞭然、民主党のサイトにも載っていますね。


この中に、II日本国憲法についての基本的考え方という章があります。

その、(6)を抜萃します。
(6)防衛政策の原則

戦後半世紀を経て、憲法の平和主義のもとにおける以下のような防衛政策の原則が確立されてきた。即ち、

1.個別的自衛権の行使を超えた海外における武力行使は行わないこと

2.専守防衛を堅持すること

3.個別的自衛権行使のための必要最小限度の実力を保持すること

4.集団的自衛権を行使しないこと

5.核・化学・生物兵器等の大量破壊兵器を保持しないこと

6.自衛権発動については三要件(急迫不正の侵害があること、他に適当な手段がないこと、必要最小限度の実力行使にとどまるべきこと)に該当する場合に限られること

7.徴兵制を採用しないこと

8.文民統制を維持すること

9.武器輸出三原則

10.非核三原則

などは国会審議を通じて確立した原則である。民主党はこれらの諸原則は現時点においても尊重されるべきであると考える。

(注:色太文字は引用者による。)

ね?もうあまり説明は要らないと思いますが、民主党は
武器輸出三原則は現時点においても尊重されるべきだ

と、公式に表明しているのです。「民主党安全保障基本政策」が採択されたのは、1999年06月24日ですが、それから1度も変えていないのです。

そして、この「民主党安全保障基本政策」を民主党の公式サイトに掲げ、全世界の日本語が分かる人が読める状態で政権を取ったのです。

政権を取った後で、よりによって防衛大臣が、内閣で話し合った訳でもないのに、
「武器輸出三原則を見直す時期に来ている」

と。要するに日本も「死の商人」になって儲けるべきだ(とまでは北沢防衛相は発言していませんが、結果的にそうなります)

という趣旨の発言を、個人の意思で行ったのです。大問題です。


鳩山さんもねえ。しっかりしてくださいよ。
「口軽い」防衛相に不快感

って、「不快感」は時事通信が後からつけた言葉でしょうけど、愉快とか不愉快の問題じゃないです。

問答無用で防衛相を更迭すべきです。

こういうときにスパッと決められないからナメられる訳です。こういう時にただちにクビにすれば、

武器輸出三原則堅持派も、反対派もマスコミも、国民も多少は「オッ」と見直すんですが、ダメですね。


◆【音楽】この場で、御質問にお答えします。トランペットとオルガンの音楽。

読者の方からメールを頂戴しまして、その方には別途メールにて返信させて頂きますが、

他の方にもお聴き頂きたいと思いまして、この場を使わせて頂きます。

その方のご質問は

20年近く前にNHKのラジオ番組でバッハの平均律だかフーガだかをトランペットとオルガンで演奏した録音を聴き、

大変気に入ったが、誰が演奏した、どのレコード(CD)か分からない。なんとか、見当がつかないものだろうか?

というご趣旨でした。

トランペットとオルガンは、良く合う組み合わせですが、平均律をそのままラッパで吹いているのは無いと思うのですね。

で何となくピンと来たのは、モーリス・アンドレが、バッハの無伴奏チェロ組曲4番のブーレをトランペットで吹いたのがあるのです。

まず、ヨーヨーマのチェロ(派手なパッケージですねー)で無伴奏チェロ組曲第4番ブーレの原曲をお聴き下さい。



バッハ:無伴奏チェロ組曲第4番ブーレ 



J.S. Bach Cello Suite No.4 Bourre(Original)



この曲の何と言いますかね、躍動感に目をつけたのか、モーリス・アンドレという、

フランスの天才的トランペット奏者が、オルガン伴奏に編曲したものを吹いています。

先ほどより、少しボリュームを絞った方がいいと思います。

バッハ:無伴奏チェロ組曲第4番ブーレ(トランペットとオルガン)



J.S. Bach Cello Suite No.4 Bourre(Trp.&Org.)



これじゃないでしょうかね。そうだといいのですが、これは、簡単に買えます。

トランペット・ヴォランタリー(トランペットとオルガンのための音楽) です。



全然音域が変わってしまいますが、これはこれで素晴らしい演奏です。


或いは、このアルバムに入っている、バッハのカンタータ第68番「かくも神は世を愛したまえり」-アリア「信じ待つわが心よ」

かも知れません。カンタータというのは管弦楽と歌のソロ及び合唱の為の教会音楽です。まずはオリジナル。

これは、これは、ヘルムート・リリングという指揮者による、

Cantatas.68-70: Rilling / Stuttgart Bach Collegium Ensembleに収録されている、

「かくのごとく神は世を愛したまえり」(Also hat Gott die Welt geliebt)BWV 68の、 Aria and Ritornello: Mein glaubiges Herzeというアリアです


カンタータ第68番「かくも神は世を愛したまえり」-アリア「信じ待つわが心よ」(原曲)



BWV 68 My Faitful Heart



これは、無論美しいのですが、トランペットとオルガンにすると随分、印象が異なります。


カンタータ第68番「かくも神は世を愛したまえり」-アリア「信じ待つわが心よ」(Trp.& Organ)



BWV 68 My Faitful Heart(Trp.& Organ)



このあたりではないでしょうか。このCD、他の曲もAmazonで試聴出来ますので、

お聴きになって見ては如何でしょう。

違ったら、おっしゃって下さい。メールでは別途返信させて頂きますが、

折角ですので、皆さんにもご紹介しようとおもいまして。

それでは、失礼を致します。

【読者の皆様にお願い】

是非、エンピツの投票ボタンをクリックして下さい。皆さまの投票の多さが、次の執筆の原動力になります。画面の右下にボタンがあります。よろしく御願いいたします。


2009年01月12日(月) 「元派遣、再就職に“心の壁”…「接客苦手」職種にこだわりも」←これはちょっと甘いね。
2008年01月12日(土) 【音楽】お薦めCD、ギターの神様セゴビア、他。楽しいですよ。
2007年01月12日(金) 「イラク増派計画、6割が反対=米」←ブッシュがアホなのは世界の常識だが、ライス国務長官も意外にアホだね。
2006年01月12日(木) 何故か、「イギリスの首相官邸の住所」で千客万来。ありがとうございます。
2005年01月12日(水) 「金融再生プログラム」は失敗ではないかとおもうが、記者会見で誰も追求しない。
2004年01月12日(月) 大量破壊兵器は無かった。何故、米国はフセインを拘束できるのか?何故、小泉首相は米国を支持し続けることができるのか?
2003年01月12日(日) ウィーンフィルのホルンとリヒテルのピアノ どちらも、日本製です。

JIRO |HomePage

My追加