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JIROの独断的日記
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2009年08月11日(火) 「地震で崩れる?大量の本に埋まり女性死亡」←今朝の地震による死者はいないことになっているのは何故か?

記事1:地震で崩れる?大量の本に埋まり女性死亡(8月11日16時49分配信 読売新聞)

11日午前9時50分頃、静岡市駿河区南町のマンションで、女性会社員(43)が大量の本にうずもれて死亡しているのを、

119番通報で駆けつけた消防署員らが見つけた。

県警は11日の地震で本が崩れ、女性が死亡した可能性もあるとみて解剖して詳しく調べる。

発表によると、母親が、連絡が取れないことから通報した。女性はあおむけで死んでいた。

本は部屋の床に積み上げるなどしてあったという。女性は10日午後6時頃、勤め先を退社していた。


◆記事2:負傷者、4都県110人に=余震続く、警戒呼び掛け−駿河湾震源の地震・気象庁(8月11日16時21分配信 時事通信)

駿河湾を震源とし静岡県で震度6弱を観測した地震で、負傷者数は11日夜までに、総務省消防庁のまとめで、

同県103人、愛知県3人、神奈川県3人、東京都1人の計110人に達した。


気象庁によると、体に感じる震度1以上の余震は午後7時までに、震度3が1回など計15回発生。

同庁は大きな余震が起きる可能性もあるとして、引き続き警戒するよう呼び掛けた。

総務省消防庁によると、重傷を負ったのは静岡県焼津市、裾野市、牧之原市と名古屋市の43歳〜75歳の女性計4人で、いずれも骨折。

静岡県では、牧之原市で987棟、菊川市で618棟など住宅計3340棟が一部損壊した。

静岡市と掛川市、菊川市で計3件の火災が起きたが、鎮火した。避難勧告が出たり、自主避難したりした住民はいない。

中日本高速道路によると、東名高速では、路肩が約40メートルにわたり崩落した同県の牧之原サービスエリア付近の上り線で

11日午後、復旧工事が始まった。

下り線の静岡−菊川間、上り線の袋井−静岡間の通行止めは12日いっぱい続き、仮復旧は13日の見込み。

JR東海のまとめでは、地震の影響で東海道新幹線は上下62本が運休、最大で2時間48分遅れ、約24万人に影響が出た。

一方、気象庁は11日午後、震度5強以上の揺れが観測された静岡県の市町村について、

大雨警報・注意報と土砂災害警戒情報の発表基準を当分の間、引き下げて運用すると発表した。

地盤が弱くなり、土砂災害の危険性が高まっているとみられるためとしている。(注:色文字は引用者による。)


◆コメント:今回の地震では負傷者しかいないことになっている。

記事2の見出しと、色文字で強調した部分だけ読んで頂くと分かるが、2009年8月11日午前5時7分頃、

駿河湾を震源とした地震では、負傷者はいるが、死者はいない、というのが少なくとも、時事通信社の認識である。

1人でも死者がいれば「死傷者110名(又は111名)」という表現になるはずである。

記事1では、積み上げた本が崩れ、圧死したと思われる女性会社員のことが書かれている。

本ブログ記事の見出しに

今朝の地震による死者はいないことになっているのは何故か?

と敢えて疑問文で書いたが、答えは分かっていて、要するに43歳の女性会社員の死因が特定出来ていないからだ。

本に埋もれて亡くなっていて、状況的には圧死の可能性が高いが、

厳密に言えば、地震が起きる前に心臓疾患や脳血管障害で急死していた「可能性」はゼロとは言えないから、

気の毒だが解剖しないと死因が特定出来ない。つまり地震によって、本の山が崩れ、圧死したとはまだ言いきれない。

だから地震による死者に含まれないのである。


あくまで、厳密を心がけるならばそういう報道になるが、誰もが状況的に「本が崩れて圧死したのだろう」と思う。

以前、既に故人だが、高名な日本史学者のお宅を訪ねたことがある。家の中じゅう、本だらけ、なんてものじゃない。

文字通り足の踏み場もないくらい。天井まで本が積み上げてあった。勿論、本棚はあるのだ。そ

れでも加速度的に本が増えていって、整理が間に合わない。遂にその先生はもう一軒家を買って、書庫にした。



ニュースで死亡が報じられているのは43歳の女性会社員とのことで、学者ほど、膨大な量の本は所有していなかった

かも知れないが、本好きなら、こういう「本の山」に埋もれて暮らしている人は少なくないだろう。

決して他人事ではない。

しかし、死因が特定出来ていない状況で、マスコミは、この人の死を報道する「必要」があっただろうか。

「本が崩れて圧死した」ことが確認された後であれば、注意を喚起する意味で報じる意味もあろうが、

現段階で報道する新聞各社は、この事故(恐らく)を半ば笑い話のように伝えているように感じられ不愉快だ。

なくなられた方のご冥福を祈る。

【追加】「会社員女性死亡、地震の被害者か 静岡市」(8月12日8時17分配信 日本テレビ)

静岡県で11日朝に発生した最大震度6弱の地震で、県災害対策本部によると、21市町で計103人が重軽傷を負った。

静岡市駿河区では11日、会社員・池本美和さん(43)が死亡しているのが見つかった。倒れた本の下敷きになって死亡したとみられる。

県は、警察と連携し、地震で被害にあったとみて詳しい状況を確認している。

http://headlines.yahoo.co.jp/videonews/nnn/20090812/20090812-00000015-nnn-soci.html


◆記事3:南太平洋のバヌアツ沖でM6.6の地震=米地質調査所(8月10日14時44分配信 ロイター)

地質調査所によると、南太平洋のバヌアツ沖で10日、マグニチュード(M)6.6の地震が発生した。

震源地はバヌアツ・サントの北西452キロの地点。震源の深さは42.8キロ。地震による津波警報は出されていない。


◆記事4:インド洋アンダマン諸島沖でM7.6の地震、津波警戒勧告も(8月11日6時52分配信 ロイター)

米地質調査所(USGS)によると、インド洋のアンダマン諸島沖でマグニチュード(M)7.6の地震が発生した。

USGSによると、地震が発生したのは10日1955GMT(日本時間11日午前4時55分)。

ポートブレアの北260キロで震源の深さは33キロ。

米太平洋津波警報センターは、インド、ミャンマー、インドネシア、タイ、バングラデシュに津波に対する警戒を呼び掛けた。


◆コメント2:地震が起きたのは日本だけではない。

記事3で報じられている、「バツアヌ」はれっきとした独立した独立国で「バツアヌ共和国」である。

バンジー・ジャンプの起源となった成人の儀礼で有名な、あの国であり、ウィキペディアによると、

2006年7月には環境NGO「地球の友」とシンクタンク「新経済財団」が「地球上で最も幸せな国」に選んだ。

そうだ。昨日、この国も大地震に襲われた。


また、記事4のインド洋のアンダマン諸島はインドに属する島々で約16万人の人々が暮らしている。

2004年のスマトラ島沖地震でも相当の被害を被ったそうである。

アンダマン諸島で地震が発生したのは、日本時間11日午前4時55分だから、静岡の地震の12分前である。

昨日のバツアヌの地震とアンダマン諸島の地震と日本の駿河湾沖の地震に何らかの関係があるのかどうか、

というようなことは、地震学者ではない私には全く分からないが、問題はそういうことではない。


バツアヌ共和国もアンダマン諸島も、日本に比べれば面積も人口も、無論経済力も比較にならぬほど小さいが、

だからといって、地震や津波で人が死んでも知ったことではない、という感覚が有るとすれば宜しくない。

と言いたいのである。

勿論、我々は日本人で日本が母国だから、日本のことを真っ先に心配するのが人情だが、

ほぼ同じ時期に、同じような自然災害に遭っている国や地域が世界の他の場所にもある、

ということぐらいは認識しておきたい。

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