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JIROの独断的日記
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2009年04月04日(土) <誤発表>「世界的な誤報」…海外メディア大きく報道(毎日新聞)←こういう記事を鵜呑みにしてはいけません。

◆記事1:<誤発表>「世界的な誤報」…海外メディア大きく報道(4月4日19時53分配信 毎日新聞)

北朝鮮のミサイル発射をめぐる日本政府の誤発表は、韓国でもNHK報道を基に大々的に報じられた。

通信社の聯合ニュースは午後0時18分(日本時間同)、「緊急」扱いで「北朝鮮ロケット発射」と速報。

だが8分後には訂正を流し、同30分に「そういう情報はない」とする政府当局者の発言を配信した。

青瓦台(大統領府)では李明博(イミョンバク)大統領が関係閣僚を集め会議中で、

突然飛び込んだ情報の事実確認に追われた。誤報と分かり、弁当を食べながら協議を続けたという。

同ニュースは、誤発表について「確認より迅速な情報提供を優先した結果と受け止められている」との見方を示した。

また、他のメディアも「世界的な誤報」などの表現で大きく報じた。

世界の通信社も誤発表に振り回された。ロイター通信やAFP通信は日本政府の発表を受け、

東京発で「北朝鮮がロケットを発射した模様」と至急電で伝えた。だが、「情報は誤りだった。日本政府が発表を撤回した」と至急電で訂正した。

中国国営新華社通信は、聯合ニュースと共同通信の報道を引用して「北朝鮮がロケットを発射した」と速報したが、間もなく「情報は誤りだった」と訂正した。

ロシアのタス通信も、日本政府の「発射」発表直後に「北朝鮮が通信衛星『光明星(クァンミョンソン)2号』

搭載のロケット『銀河(ウンハ)2号』を打ち上げた」と至急電で報じ、後にNHK報道を引用しながら

「発表は誤り」と至急電で伝えた。【ソウル西脇真一、北京・浦松丈二、杉尾直哉】


◆コメント:海外メディアは大きく報じていない。

毎日新聞が「海外メディア大きく報道」と書いているからといって、鵜呑みにしてはいけない。

これは、毎日新聞に限らず、日本のメディアはしばしば、「海外メディアがこういうことを言ってます」

という形式のニュースを流すが、私の経験では、大抵、誇張し過ぎである。またはウソである。

毎日新聞は本件に関して、

他のメディアも「世界的な誤報」などの表現で大きく報じた。

と書いているので、私は実際に主だった海外のニュースサイトを見て回ったが、

「世界的な誤報」と報じているのは何処にも見当たらない。

BBC NEWS | Asia-Pacificのトップニュースは、

N Korea skips first launch chance (北朝鮮、最初の発射チャンス逃す)で、日本の誤報のことなど、

特別に取りあげていない。

CNN ASIAでも、北朝鮮関係のニュースは、

North Korea: 'Satellite will be launched soon'(北朝鮮、間もなく人工衛星を打ち上げる予定)と、言う記事が載っているだけだ。

日本の誤報の記事は、サイト中探せば何処かに書いてあるのかも知れないが、「大きく報道」しているとは、言えない。

New York Timesは、海外のAsia-Pacific面のトップニュースはタリバンがどうした、という記事で北朝鮮関連は、

Weather May Have Delayed N. Korea Launch(北朝鮮のミサイル発射遅延は気象条件が原因か。)が

小さく載っているだけだ。

Washington Postは、N. Korean Threats Grow as Launch Draws Near(ミサイル発射を控え、北朝鮮の脅威高まる)
と、あまり関心なさそうで昨日から目新しい記事は無い。ましてや日本の「誤報」など全然取りあげていない。


英国の新聞はどうか。

Finacial Timesは、US tells N Korea to stop rocket test (オバマ大統領、北朝鮮にミサイル発射実験の中止を要求)が

最大の北朝鮮関連ニュースで、日本の誤報のことは、書いていない。

Times(注:アメリカの週刊誌、“Time”ではない。英国の大新聞。)は、

Nervous Japan takes up arms against rocket launch(北朝鮮のミサイル発射に神経質になっている日本、迎撃の用意)という記事のみ。

誤報に関する情報はない。

Telegraphは、North Korea says it will launch rocket 'soon' (北朝鮮、間もなくロケット発射、と発表)

の記事の中で日本の誤報について書いている。
Tokyo twice gave warning that the missile had been launched, only later to retract the statements as incorrect.

(日本政府は、ミサイルが発射されたと2回発表したが、いずれも後に正しい情報ではなかった、と訂正した)

しかし、それで、終わりで特にそれに関して論評しているわけではない。

毎日新聞が海外メディアといっているのは、韓国、中国、ロシアのメディアとロイター、AFPのことだが、

今まで点検してきたことからも分かるように、米国、英国の大新聞、放送局は、日本の誤報のことなど、

殆ど重視していない。

あたかも全世界が政府の「誤報」を取りあげているような毎日新聞の記事は、明らかにミス・リーディングだ。


◆記事2:「野党、誤発表を一斉批判=『いいかげんな政府』『大失態』」(4月4日18時9分配信 時事通信)

野党各党は4日、北朝鮮の弾道ミサイル情報に関する政府の誤発表について「いったい(麻生)政権は何をやっているのか」

(鳩山由紀夫民主党幹事長)などとそろって批判した。

徹底した原因究明を求めるとともに、麻生政権の危機管理能力の甘さを追及する方針だ。

 鳩山氏は、大阪府東大阪市での集会で「むやみに動揺するより、冷静に対処することの方がはるかに大事だ。

いたずらに危機感をあおりすぎることも国際的に問題だ」と指摘。

その上で、「このようないいかげんな政府は国民のためにならない」と述べ、政権交代の必要性を訴えた。

共産党の志位和夫委員長は長野市で記者会見し「国民に緊張、不安、混乱を招く。お粗末ということに加え、責任は重い」と非難した。

社民党の福島瑞穂党首も取材に対し、「政府の大失態ではないか。間違ってミサイル防衛で迎撃していたら、

先制攻撃にもなりかねなかった」と語り、原因究明と情報公開を要求した。

国民新党の亀井久興幹事長は「国民がピリピリしている状況だから、きちんと対応してくれないと困る。

無用な混乱を招きかねない」と述べた。


◆コメント。だから騒ぐなというのだ。

国会議員は立法府の構成員であり、立法府は法律を作るのが仕事で、野党が与党の粗探しをするのは、仕事ではない。

今に始まったことではないが、それで仕事をしたつもりになってもらっては困る。

今国会(第171回通常国会)で一体どれぐらいの法律が出来たのか。

法案には内閣提出法案と、議員が法案を提出する議員立法がある。

内閣提出法案の方が多い。内閣法制局のサイトを見る。

第171回国会での内閣提出法律案(件名)★が付いているのが成立した法案だ。


議員立法はどうか。

まず衆議院。

第171回国会 議案の一覧 衆法(衆議院議員提出法律案) で確認出来る。

参議院。

参法(参議院議員提出法律案)

議案を提出してはいるが、殆ど「審議中」。ホントに審議しているのか。

北朝鮮のミサイルに関しては、騒ぐな。騒ぐと相手の思うつぼ、であることは、昨日のブログに書いた。

今日の誤報、それほど問題だろうか。記事1を検証したとおり、実際には海外の大手メディアは取りあげていない。

発表後すぐに取り消しているし、大したことでは無かろう。逆に発射を見逃すよりも遙かにマシだ。

野党はバカの一つ覚えの如く「今日の誤報の原因の徹底追及を要求する」と息巻いているが、

少しは考えろ。あまりにも責任、責任というと、実際にミサイルが発射されたときでも防衛省は、

「今度は誤報は許されない」とばかり、念には念を入れて確認し、発表が大幅に遅くなるだろう。

そして、そうなったら、野党はまた、「何故、発表が遅くなったのか、原因の徹底追及を求める」のだろう。

いい加減、五月蠅い。誤報、誤報といつまでも騒ぐな。

多分全ての日本のすったもんだは金正日にも必ず伝わっている。

奴は腹を抱えて笑っていることだろう。だから、いちいちオタオタ騒ぐな、というのだ。

実害はなかったのだから、騒ぐな。責任追及ごっこばかりに血道をあげていないで、

本来の立法府としての仕事をしろ。景気対策、全然奏功していないではないか。

真面目にやれ。

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