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JIROの独断的日記
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2009年02月23日(月) 「銀行資本増強の用意=経営への関与強化も−米政府が緊急声明」←シティとか、さっさと国有化したら?

◆記事:銀行資本増強の用意=経営への関与強化も−米政府が緊急声明(2月23日22時49分配信 時事通信)

米財務省や連邦準備制度理事会(FRB)など金融監督当局は23日朝、金融機関の資本増強に必要な場合、

政府が一時的に資金を供給するとの緊急声明を発表した。政府が資金供給する場合、議決権のある普通株に転換可能な優先株を取得、経営への関与を強化する。

市場では深刻な景気鈍化や金融危機を背景に金融機関の経営悪化に対する懸念が強まり、シティグループなどの株式が大きく売り込まれていた。

声明は銀行を支援する姿勢を強調、金融システム安定に全力を挙げる決意を表明した。

声明によると、財務省が先に発表した金融安定化策に盛り込まれた大手金融機関の危機への対応能力を測るストレステスト(耐性テスト)を25日から実施。

資本増強が必要と判定された場合、金融機関は当初、民間からの資本調達に努めるが、必要なら政府が資金を注入する。

政府が資金注入した場合、政府は見返りに普通株に転換可能な優先株を取得する。

また、これまでの金融機関への資本注入で政府が取得した優先株も普通株への転換を可能とする。

ただ、転換については「十分な資本を維持するために必要な場合」との条件を付けた。


◆コメント:チマチマやってるから駄目なんで、いっそ国有化したらどうですか。

米国金融当局は、大手金融機関(今日噂になったシティ・グループなど)が破綻したら、連鎖的に金融機関が破綻して、

その影響は米国全土に止まらず、全世界が本当に恐慌になるかも知れない、ということを十分に理解しているはずだが、

一方、銀行だからといって、民間企業が危なくなったら国家が救済する(今は、クルマ=ビッグスリーも救済しようとしているが)、

ということは、市場経済における、自己責任、経営責任の原則を腐食させる、「モラル・ハザード」(倫理観の喪失)を招く、という、

原則論の板挟みになり、シーソーのようにあっちに傾いたり、こっちに傾いたりしているのである。


二週間前に、ガイトナー米財務長官が、不良資産処理や個人向け融資促進を狙った2兆ドル規模の金融安定化策を発表した。

それは「具体性を欠く」などの理由で市場の失望を招いて、余計状況が悪くなった。

この金融安定化策に関して何が問題なのかは、

「米政府が金融安定化策、不良資産買い取りへ官民ファンド設立へ」←不良債権を銀行が売るかどうか、分からないでしょ? ココログ版

に書いた。

とにかく、不良債権を買い取ると言ったって、銀行側からみれば、売ることは義務ではないし、

「官民ファンド」は時価で買い取るのであり、どの銀行も簿価との差損を計上しなければならなくなる。

つまり、不良債権を売った瞬間に特別損失が発生して、それを決算に反映させなければならないから、売る訳がない。


案の定、世界のマーケットは、金融安定化策発表以降も、アメリカの金融危機は一向に改善していないと見ている。

いつ、アメリカの大銀行が潰れてもおかしくないと思っている。だから、そこに投資している日本の銀行の株も売られる(少なくとも上がらない)。

毎日のように同じ事を書くが、アメリカの金融不安が世界同時不況、同時株安の原因である。

完全に金融不安を払拭するためには、何年もかかるだろうが、とりあえず、今日、こういう噂が流れた。
◆記事:米シティ株、政府が最大40%取得か〜米紙(2月23日(月) 21時47分 日本テレビ)

http://headlines.yahoo.co.jp/videonews/nnn/20090223/20090223-00000057-nnn-int.html

アメリカの新聞「ウォール・ストリート・ジャーナル」は、アメリカ政府が、経営難に陥っている金融大手

「シティグループ」と株の買い取りに向けた協議に入ったと伝えた。普通株のうち、最大40%を政府が取得する可能性があるという。

しかし、オバマ政権内からも「銀行の国有化につながる」との反発があり、協議の行方は不透明となっている。(太文字は引用者による)

シティ・グループってのは、今や随分落ちぶれたけど、つい数年前まで「世界最大の銀行」って威張ってた銀行ですよ。

今は落ちぶれたと言っても、まさかシティが潰れるなんて、誰も考えていないから、

世界中の投資家がシティの株や債券に投資している訳です。シティ・グループが破綻したら、それが、

全部紙屑になるわけ。リーマン・ブラザーズの破綻に加えて、シティが潰れたらもう金融恐慌ですよ。

だから、アメリカは絶対に潰してはいけない。市場原理、自由経済も結構ですけどね。これ以上世界に迷惑かけてほしくないのね。

日本テレビの記事によると、「オバマ政権内から「銀行の国有化につながる」との反発」があるそうだが、

そういう風に原理・原則にこだわって、大手術に踏み切らないで、対症療法で、薬でチラすような事を言ってるから、

いつまで経っても、世界の金融・経済に携わる者はみんな不安なのだ。

絶対潰さない、という断固たる方法を示すため、米国は危ない巨大金融機関をさっさと国有化するべきだ。

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