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JIROの独断的日記
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2008年05月21日(水) 【音楽】5月21日はモーリス・アンドレ(トランペット奏者、1933〜)の誕生日です。

◆モーリス・アンドレとは、フランスの天才トランペット奏者です。

以前から、拙日記をお読み頂いている方は、ご記憶かも知れません。

この人の事は過去、何度も取りあげましたが、今年もやらせて頂きます。

モーリス・アンドレが初来日したのは、1973年で、その時にはテレビを通じてしか聴けなかったのですが、中学生だった私は唖然としました。

そして、それまで、ピアノとヴァイオリンぐらいしかソロなんか要らないよ、と思っていた世のクラシック・ファン(の全部ではないけれど)の

認識をも変えてしまった。トランペットも立派なソロ楽器となりうるということを、有無を云わせず納得させられました。

驚嘆するというのは、ああいうときのことを云うのでしょう。

彼が吹いているのは、普通のブラスバンドで使うトランペットよりも調性が高い、「ピッコロ・トランペット」(その中にも何種類もありますが)、

というものです。吹き方の基本は同じですが、音域が高くなると云うことはそれだけ、「キツイ」んです。

私なんかだったら、出すだけでもしんどいような高音域で、モーリス・アンドレは、完璧にこの楽器をコントロールします。

能書きはこの辺にしましょう。


◆音楽です。タルティーニ、アルビノーニのトランペット協奏曲全楽章です。

これから、お聴かせするのは、今から34年前。1974年の録音です。CDがこの世に出て、すぐCD化されたのですが、

残念ながら、今は廃盤なのです。だから、リンクを貼れないのですが、Yahoo!オークションでたまに出品されていることがあります。

名前だけ、書いておきます。フランスの「エラート」というレーベルで、「バロック・トランペット音楽の饗宴 アンドレ&マリナー」です。

マリナーとは、伴奏をしている、セント・アカデミー・イン・ザ・フィールズというオーケストラを作った、ネヴィル・マリナーという、

指揮者のことです。二人ともご存命ですが、残念ながら現役からは退いておられます。


◆タルティーニのトランペット協奏曲

タルティーニ(1692-1770)はバロック時代のイタリアのヴァイオリニスト兼作曲家です。

この曲も元々はヴァイオリン協奏曲だったと思われます(当時のトランペットでは、こんなの吹けませんから)。

しかし、モーリス・アンドレの手にかかると、「そんなん、どっちでも、ええやん」という気持ちになります。


元気の良い第一楽章からどうぞ。

ダウンロード Tartini1st.mp3 (3705.2K)



穏やかな第二楽章です。

ダウンロード Tartini2nd.mp3 (2926.8K)



さあ、第3楽章すごいですよ。速い三連符を綺麗に吹ききるタンギングの素晴らしさ、冴え渡る高音。アンドレの腕が鳴ります。

ダウンロード Tartini3rd.mp3 (3108.5K)



如何ですか。私は子供のころ、彼が来日したときに、このタルティーニを吹いたのをFMで聴いたのですが、あまりの上手さに「我が耳を疑い」ました。


◆アルビノーニのトランペット協奏曲

アルビノーニと云うと、「アルビノーニのアダージョ」で有名ですが、あれは20世紀になってから、他の人が手を加えたものなのです。

このトランペット協奏曲も多分、ヴァイオリン協奏曲かオーボエ協奏曲でしょうね(アルビノーニは多くのオーボエ協奏曲を書いてます)。

それは、さておき。

早速、のびやかに歌う、第一楽章です。

ダウンロード Albinoni1st.mp3 (2254.6K)



第二楽章アレグロ。これは、明らかに、モーリス・アンドレが手を加えています。

バロックってのはある程度即興性が認められてますから(デタラメじゃダメですが)。良いんです。

目の回るような速いパッセージを平気で吹きます。

ダウンロード Albinoni2nd.mp3 (1970.5K)



第三楽章はゆっくりしたテンポで、第一楽章とは異なり、切ないです。

ダウンロード Albinoni3rd.mp3 (1879.9K)



締めくくりの第4楽章はアレグロですが、落ちついた程良い音の動きです。

ダウンロード Albinoni4th.mp3 (1877.4K)



如何でしたでしょうか。エラートという会社は最近、廃盤だったのを一時的にかも知れませんが復刻盤を出しているので、

アンドレの録音もかなり埋もれているのが蘇る(アンドレは、他のレーベルにも録れていますが、エラートが面白いのが多いのです)

ことを期待しております。

お付き合い頂き、ありがとうございました。

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2007年05月21日(月) モーリス・アンドレが私の「移動祝祭日」なのです。
2006年05月21日(日) 「北朝鮮が新たに二人の日本人を『条件付き』で帰国させる提案を出した」(「サンデースクランブル」青山繁晴氏の証言)
2005年05月21日(土) 「日航、今日だけで、機体のトラブル2件」 JALは本当にヤバいのではないか。
2004年05月21日(金) 「京都議定書批准を急ぐ ロシア大統領が言明」遅いのだよ。皆、分かっていない。
2003年05月21日(水) 「松浪議員「暴力団と知らず」=給与肩代わりを陳謝、辞職は否定−政倫審」知らない訳が無いだろう。

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