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JIROの独断的日記
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2007年12月31日(月) ベートーベン交響曲全曲演奏シリーズ、完結。交響曲第9番 第三楽章、第四楽章 長らくお付き合い頂きありがとうございました。

◆交響曲第1番 第一楽章をアップしたのは、11月14日でした。

ベートーベンの交響曲を、原則として一回に1楽章ずつアップしていけば、クラシックに馴染みの無い方にも、西洋音楽のど真ん中に位置するこの


名曲群に、親しみを持っていただけるかも知れない、と急に思いついたのは、11月でした。

交響曲第1番の第一楽章をアップしたのは、11月14日でした。今日で47日目です。


本当はもう少し余裕をもって、第九までたどり着くはずでしたが、途中、ニュースが深刻すぎて、音楽をアップする気にならなかったり、

ベートーベンの連続では、皆様も食傷気味だろう、と、寄り道をしたり、

また、ある時は単純に私が疲れて眠ってしまい、ブログ・日記そのものを更新できなかったりして、ギリギリの終わり方となりました。

しかし、兎にも角にも大晦日に第九の終わりまでアップ出来て良かったです。

読者の皆様、お付き合い頂き、誠にありがとうございます。


◆ベートーベン交響曲全曲演奏シリーズ:交響曲第9番 第三楽章、第四楽章

第三楽章は、人間の精神の最も美しい部分だけを抽出して「音楽」にすると、こうなるよ、という見本のような作品です。

ベートーベンの全ての交響曲で最も美しい楽章ではないかと、私は思います。


所々であたかも(川端康成じゃないですけど)トンネルを抜け、急に風景が変わったように感じられる箇所がいくつもあります。

調性や拍子が幾度も切り替わるからです。調性だけ拾っても、

変ロ長調→ニ長調→変ロ長調→ト長調→変ホ長調→変ロ長調と5回も転調するのです。

拍子は、

四分の四→四分の三→四分の四→四分の三→四分の四→八分の十二

と、やはり、五回変えています。

音楽自体は、ごく自然に流れますが、あくまでベートーベンは綿密に構想を練り上げて作曲している。

当たり前なのですが、作曲とはそういうことです。

それでは、第三楽章をどうぞ。

ダウンロード BeethovenNo9Third.mp3 (18595.4K)

殆ど間を置かずに第四楽章を演奏するのが普通です。


ダウンロード BeethovenNo9Finale.mp3 (25842.8K)

第四楽章は見事な設計ですね。ファンファーレの後、チェロとコントラバスがレチタティーヴォを弾き、

再生開始後3分30秒後に、同じくチェロ、コントラバスが「歓喜の歌」を弾きます。ここは、淡々と無表情に弾くのが良いのです。

それをヴィオラが引き継ぎ、ファゴットがオブリガート(対旋律)をつけます。

これ以上説明するとキリがないので、約30分の終楽章をお聴き下さい。


これも、一番終わりは全てのパートにフェルマータ付きの休止符です。ゲネラル・パウゼ(総休止)といいます。

だから、本当は、最後の音が鳴り終わるか鳴り終わらないかで、「ブラボー」とやるのは、ベートーベンはあまり嬉しくないと思いますが、

今年の第九演奏会はとっくに終わってますね(笑)。


ベートーベン自身は一度もこの曲を自分の耳で聴くことがなかった訳です。頭の中で鳴っていただけです。

この曲で大金持ちになったわけでもない。自らは死に、この交響曲は、永遠の生命を授かりました。

それを考えると、泣けます。

【追記】

ベートーベンの交響曲第九番が初演されてから187年を経ている。
200年近くも前に、西洋で作曲された音楽が、文化的に全く関係の無い我々日本人の心を打つ。何度聴いても感動する。
これぞ、真の芸術である。



年末帰省なさる方も多いでしょうが、第九を年始に聴いていけない理由は全くありませんので、いつでも聴いて下さい。



皆様、本年も格別のご厚情を賜り、誠にありがとうございました。

来年も駄文にお付き合いいただければ有難く存じます。

どうぞ、よいお年をお迎えください。

【読者の皆様にお願い】

是非、エンピツの投票ボタンをクリックして下さい。皆さまの投票の多さが、次の執筆の原動力になります。画面の右下にボタンがあります。よろしく御願いいたします。


2006年12月31日(日) 新年ご挨拶/N響の「第九」所感、というか、知ったかぶりのよもやま話。
2005年12月31日(土) 「第九」の歌詞は何を訴えているのか。
2004年12月31日(金) 正しい新年の挨拶。初夢のことなど。
2003年12月31日(水) 「考えろ、考えろ、考えるんだ」
2002年12月31日(火) 今、現実にある幸福を見出す。

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