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JIROの独断的日記
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2007年11月18日(日) バッハのオルガン曲を様々なアレンジで(不備ファイル差替済)/ベートーベン交響曲全曲演奏(その5)第二番 第一楽章

◆J.S.バッハ BWV 564「トッカータ・アダージョとフーガ」より「アダージョ」。きれいです。

今日はですね。ベートーベン交響曲シリーズを別にすると、堅い曲から段々くだけた感じになります。

始めにバッハのオルガン曲で特に理由は無いのですがBWV 564「トッカータとアダージョとフーガ」ってのを取りあげます。

全部だと長いので、真ん中の「アダージョ」を聴いていただきます。心休まる美しい音楽だと思うのです。



バッハ BWV 564よりアダージョ(オルガン原曲)

ダウンロード BWV564AdagioOrgan.mp3 (4507.0K)



てなわけです。これを、昔の映画「オーケストラの少女」に出ていたおっさん、

ストコフスキーという指揮者がオーケストラ用に編曲したものがあるのでお聴き下さい。なかなかいいんです。



バッハ BWV 564よりアダージョ(オーケストラ版)

ダウンロード BWV564Orchestra.mp3 (4293.9K)



私は以前、ストコフスキーの編曲を馬鹿にしていたのですが、今回聴いてみたら存外、音楽的でした。

ストコフスキーが指揮をしていたのはフィラデルフィア管弦楽団ですが、この演奏は英国のBBC交響楽団によるものです。

これを含む色々いい曲の入ったCDをお薦めしておきます。ストコフスキー・シンフォニック・バッハ バーメルト/BBCフィルです。

HMVが一番早く届くようです。



次は毎度お馴染みジャーマン・ブラスのトランペット奏者、マティアス・ヘフスという人が、ジャーマン・ブラスの為に編曲したものです。

厳かな曲想がよく表現されていると思います。演奏もいい。音の広がりが素晴らしい。



ダウンロード BWV564AdagioGermanBrass.mp3 (3516.8K)



いいですなあ・・。


◆バッハのオルガン曲名曲集といったらこれ。

バッハのオルガン曲を聴くならば、ヘルムート・ヴァルヒャです。既に故人ですが、この方を抜きにしては語れません。

ヴァルヒャは視覚を失った人ですが、オルガンとチェンバロの、押しも押されもしない大先生にして大名人です。

バッハのオルガンって言ったらもう、ヴァルヒャですよ。この名演のCDが有難いことに、1,000円で買えます。

バッハ:オルガン名曲集です。

これはお薦めですなあ。ちょっと早いけれども、クリスマスにこれを聴くと良い気分ですよ。

私はプレゼントなどにも良いと思うのですが、こればかりは趣味があるので、適宜ご判断いただきたく存じます。

バッハのオルガン曲は当然の事ながら教会で弾かれたのですから宗教音楽ですけど、聖書を読んでなくても、不思議と敬虔な気持になります。

以前ここのブログをご覧になり、

「バッハの音楽が自分の替わりに泣いてくれているようだ」

という名言を書いて下さった方がおられます。「バッハ:オルガン名曲集」を何度か聴いていると、本当にそうだな、と思います。

兎にも角にも、お互い懐具合がありますので無闇に何でも買えませんけれども、音楽というのは、色々聴いているうちに、

思いがけず大好きな(或いは、大好きに「なる」)曲に巡り会うかも知れないわけです。

私はいつもCDをお奨めしていますが、これは勿論皆様のご判断ですが、

ダマされたと思って聴いてごらんになってはどうでしょう、というつもりで駄文を認めております。


◆ちょっと堅い曲が続いたので、「小フーガ ト短調」を聴いて頂きます。

いえ、「小フーガト短調」が「柔らかい」ってことじゃないんですけど。宗教的でない、純粋に器楽的な音楽なのです。

これは、どこかで聴いたことがある、という方が、けっこう多いのではないかと思います。オルガンの原曲をお聴き下さい。4分ぐらいです。



ダウンロード 578byOrgan.mp3 (4018.4K)



次は、これを、さきほど書きました、ストコフスキーが編曲したオーケストラ版「小フーガ ト短調」です。



ダウンロード FugueinGminorBWV578Orchestra.mp3 (3755.2K)



オーケストラになると当然ながら色彩感が出てきて楽しいです。なかなかいいでしょ?

フーガってのは、カノン(輪唱)を音楽的にずっと高度にした作曲技法です。

カノン(輪唱)は、皆さん小学校の時にやらされたと思うのです。

「カエルのうたが」までうたうと、次のグループが「かえるのうたが」とワンフレーズずつ遅れて歌い始めて、

一番最後の歌い始めたグループが当然、最後に歌い終わる。これは、小学生にはいいですけど、音楽的にはちょっと幼稚な訳です。

フーガは、同じテーマを違うパートが遅れて演奏し始めるところは、カノンと同様ですが、途中、色々と技巧を用いて、

最後は各声部がハーモニーを形成し、一緒に終わるのです作曲技法としてより高度な段階です。

バッハは「フーガ」と名の付く曲を沢山書いています。キリがない。


◆次は、サクソフォーン・クインテット(五重奏団)による、スウィングするジャズ風「小フーガ」です。

このサクソフォーン・クインテット面白いです。聴いて下さい。



ダウンロード FugueBWV578SaxophoneQuintet.mp3 (2591.1K)



やや短縮版ですが、面白いです。「クンテセンス・サキソフォン五重奏団」(Quintessence Saxophone Quintet)というアンサンブルです。

ジャズ(風)にアレンジしてスウィングしているのですが、各パートが決して汚い音を出さないのです。

各奏者は、音楽の基本はきちんと押さえています。ちゃんと音楽を勉強した人たちであることは間違いありません。

一曲では、このクインテットがよく分かりませんから、小フーガとは関係ないのですが、

彼らのオリジナル曲、「Bacchanalia」(バッカナリア)という小品を、お聴き下さい。



ダウンロード Bacchanalia.mp3 (3774.3K)



「バッカナリア」などという音楽用語は勿論ないのです。

英語では、"Bach”(バッハ)を「バック」と発音し、一方、「パッサカリア」という舞曲の一形式があるのです。普通名詞です。

バッハにもパッサカリアという作品があります。「バッカナリア」は「バック」と「パッサカリア」をかけた冗談造語ですね。

このサクソフォーン・クインテットはふざけているばかりではなく、ジャゼンシャル・オブ・バッハというCDには、かなり真面目な、

或いはユニークな演奏が収録されています。


◆ベートーベン交響曲全曲演奏(その5)交響曲第2番第一楽章

この曲は、ベートーベンの九つのシンフォニーの中で、最も演奏回数が少ないのではないかと思います。

最初はアダージョの序奏部で始まり、アレグロになる、典型的な古典交響曲の形式を踏襲しています。

始まってから2分30秒ぐらいからアレグロになり、音楽がグングン前に進みます。

ベートーベンは次の「英雄」で交響曲作曲上、革命的なことをやるのですが、この第2番は「どうしようかなー」と迷っている感じがします。

それでもやはりベートーベンです。お聴き下さい。



ダウンロード BeethovenSymphonyNo2first.mp3 (12795.0K)



ベートーベンの交響曲(だけではありませんが)は、リスト(ラ・カンパネラを書いた人)がピアノ独奏用に編曲しています。

大変な作業です。それを弾くのは更に大変ですが、全曲を録音したピアニストがおります。

私の世代の人間は、シプリアン・カツァリスという人のCDを思い出します。

カツァリスは、リストがアレンジした楽譜をよく研究して、さらに自分で音を付け足して(それだけ、難しくなるのですが)弾いています。

オーケストラに劣らないほどの音楽の強さを感じます。これは、滅多に聴けませんよ。

ベートーベン作曲、リスト編曲、シプリアン・カツァリス演奏、ピアノ版、交響曲第二番 第一楽章です。



ダウンロード BeethovenNo2firstbyPianoForte.mp3 (11953.0K)

すごいテクニックですね。カツァリスはピアニストですが、指揮者になるような人は本当はこれが出来ないとダメなんです。

リストが編曲してくれていなくても、オーケストラ・スコアを見てその場で弾けるぐらいじゃないと。

音大の指揮科の試験には実際にそういうのがあります。



今日は欲張り過ぎて、盛りだくさんになってしまいました。

気の向いたときに、お好きなものからお聴き頂ければ幸いです。

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