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JIROの独断的日記
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2007年02月16日(金) 「米産牛肉、また条件違反=出荷施設からの輸入を保留−月齢制限超過の可能性」日本は「客」なのだ。しっかりしろ。

◆記事:米産牛肉、また条件違反=出荷施設からの輸入を保留−月齢制限超過の可能性

厚生労働、農水両省は16日、米国から出荷された牛肉の中に、日米で取り決めた輸入条件に違反するものが含まれていたと発表した。

米政府が発行する証明書に当該商品が記載されていない上、条件の「生後20カ月以下」が確認できず、月齢制限を超過している可能性もあるという。

両省は詳細な原因が分かるまで、出荷した食肉処理施設からの輸入手続きを保留する。

昨年7月の輸入再開以来、条件違反で出荷施設からの輸入が停止されるのは2度目。

今回は両国が「輸入状況の検証」に位置付ける期間の最終局面だっただけに、今後の輸入条件緩和に向けた動きに影響を与えそうだ。 (2月16日13時2分配信 時事通信)


◆解説:これまでの経緯


  • 2003年12月、アメリカでBSE(牛海綿状脳症)に感染した肉牛が確認された(これ以前にアメリカにBSE感染牛がいなかった、という証拠は無い。ずさんな管理を見るとずっと前からいた、と考える方が自然である)。これに伴い日本はアメリカからの牛肉の輸入を全面的に禁止した。

  • アメリカからは日本に対して、「早く輸入を再開しろ」と強い圧力が加えられた。

  • 日本はアメリカに肉牛の全頭検査を要求したが、2004年1月(BSE発見から一ヶ月後)、アメリカは拒否した。

  • その後もアメリカはしつこく輸入再開を日本に要求した(2005年3月には米農務長官が、牛肉禁輸は「日米関係に悪影響を及ぼす」と「警告」した。

  • 一方日本の厚労省は2005年3月31日、1980〜1996年英・仏いずれかに一日でも滞在した者は献血するな、との通達を出した。

  • 2005年6月24日、米国で2例目のBSEが出たことが確定した。

  • アメリカの牛肉管理体制に何ら進展はないのに、日本の専門家の諮問会議、プリオン調査会は2005年10月24日、「米産牛肉 年内にも輸入再開の見通し」との見解を発表した。

  • 2005年11月、ブッシュが来日、小泉と会談。小泉は11月16日、あっさりと年内輸入再開の方針を伝えた

  • 2005年12月12日、日本政府は米国産牛肉輸入再開を正式に決定した。

  • 2005年12月16日、早くも輸入再開後第1便が日本に到着した。

  • 2006年1月20日、輸入再開の条件として「特定危険部位の除去」が明記されていたにもかかわらず、輸入再開からわずか1か月後、特定危険部位の一つ、脊椎が付着したままの輸入牛肉から発見された。日本政府は再び、米国産牛肉の輸入を禁止した。

  • この後、米国内の食肉処理施設について「再開前に現地調査が必要」と明記した政府答弁書の存在が明らかになった。実際には調査完了前に輸入再開に踏み切っており、政府の判断の拙速さが批判を浴びた。

  • 2006年7月27日、政府決定により半年間輸入を禁止していた米国産牛肉の輸入再開を決めた。再び輸入を開始しても安全であると判断した根拠は明らかではない。

  • そして、昨日、輸入条件の一つ「月齢が生後20か月以下」であるかどうか疑わしい牛肉が、輸入されていたことが分かった。


◆コメント:みんな、いい加減だ。

米国政府はどこまで日本をバカにするのか。

日本政府はどこまで国民をバカにするのか。

日本国民はどこまでお人好しなのか。

「解説」に書いたとおり、厚労省は1980年〜1996年にただの一日でもイギリスかフランスに滞在した者は献血してはいけない、という「お触れ」を出している。

これは、一回でもBSE感染牛の肉を食べたら、変異性クロイツフェルト・ヤコブ病に罹患している可能性がある、と政府が考えている事を意味する。



そこまで厳密にやるなら、歩行困難で、明らかにBSEに感染している牛の肉を平気で食肉加工施設へ回してしまうアメリカの牛肉を、どうして輸入出来るのか?

アメリカがこういうずさんな管理をするのは、もともと、日本人ほど食品の衛生に潔癖でないのと、

日本人なんかどうなっても知ったことではない、というレイシズムの現われであると考えられる。



日本政府と役人は、アメリカに睨まれるのが何より怖く、国民の生命に、大して関心がない、と見なされても仕方がない。



日本国民は日米両国政府のいい加減な対応に怒らず、安くてまずい牛丼を喜んで食いたがる。

これは、変異性クロイツフェルト・ヤコブ病のことなど知らないか、

知っていても自分だけは罹らないだろう、となんの根拠もなくタカを括っているか、

罹っても構わないと思っているのだろう、と見なされても仕方がない。



米国の牛肉を輸入するかしないかは、外交問題以前に「商売」の問題だ。

アメリカは売り手であり、こちらが客なのだ。売り手は買って欲しかったら、客の注文を良く聞くことだ。

客は、「いい加減なものを売りやがって」とガンガン文句を言えば良いのである。


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2006年02月16日(木) 「武部氏二男に3千万円振り込み=堀江被告が指示と民主・永田氏指摘」←何故これが大ごとになりそうなのか。
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2004年02月16日(月) 当然ながら、ITが発達しても、IQが向上するわけではない。
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