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JIROの独断的日記
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2006年11月26日(日) 「公費出張 『四男は問題ない』石原都知事」←どこが問題か説明します。

◆記事:公費出張 「四男は問題ない」石原都知事

東京都の文化振興事業に石原慎太郎知事の四男で画家の延啓(のぶひろ)氏(40)が関与し、

公費で海外出張していた問題で、石原知事は24日、「息子は立派な芸術家で交際範囲も広い。

息子だろうが他人だろうが、意見が良かったら聞くのは当たり前」と会見で述べ、問題はないとの認識を示した。



若手芸術家育成のため石原知事の肝いりで始まった「トーキョーワンダーサイト事業」に関し、

延啓氏は03年3月に1カ月間、事業への助言を行う委員を務めた。同月18〜26日には、

同事業の企画で石原知事が脚本を書いた「能オペラ」公演の打ち合わせなどとして欧州を訪問。

旅費など約55万円を都が負担した。

石原知事は、延啓氏が知事に紹介してきた日本人音楽家の発案で、能オペラ構想が始まったことを説明。

この音楽家と契約上のトラブルが起き、延啓氏が調整役として欧州に出向いたという。

知事は「ワンダーサイト事業の責任者が依頼したもので、手続きに問題はない」と語った。

【北村和巳】(毎日新聞) - 11月25日17時6分更新


◆コメント:知事が「問題ない」とハンコを捺したら下は文句を言えないのだから、遠慮すべきなのですよ。

石原慎太郎は悪人でもないが、あまりにも陽のあたる場所をずっと歩いてきた人なので、

何でも自分の思うとおりにならないと、駄々をこねる幼児性がある。



ただ、本件の海外出張自体に公費を用いたのは人道上、極悪非道というほどの話ではない。

しかし、東京都知事は都庁においては、民間企業になぞらえれば「社長」なのだから、

社長が決裁したら、下(部下)は文句をいえないでしょ?

そう言う立場のトップが自分の息子を自分で都の文化事業に登用するべきではありません。それがいけないのです。



どうしてもヨーロッパへ行かせたいなら、石原慎太郎は、本を書いたり、なんだかんだ金持ちなんだから、

55万円ぐらい、石原慎太郎がポケットマネーで出せばいいじゃないか。

慎太郎氏自身がヨット遊びするようなひとなんだから。



画家の四男というのは、慎太郎は「立派な芸術家」だというが、そもそも、自分のせがれを「立派な芸術家」という奴があるか、馬鹿者。

子どもを持つとわかるけどね。誰でも程度の差こそあれ、「親バカ」なのだ。「立派な芸術家」かどうかは他人様に評価していただくものである。

更に、四男が「立派な芸術家」というが、経歴を見たら、慶応の経済を出た、セミプロじゃないか。



日本一競争率の高い芸大の美術に現役で合格でもしているのかと思ったが、調べても一体何処で美術の基礎を学んだか分からぬ。

ここにプロフィールと「作品」がある。

それほど優れた才能ですかね。


◆公平を期するために書くが、石原慎太郎の「弱者に対するいたわりの無さ」とは別問題である。

石原慎太郎ってのは、もう一度書くが、自分がずっと陽のあたる場所を歩いてきた所為で、

社会的弱者の立場、困窮、悲しみ、悔しさ、などを理解できない。いや、理解しようとしない。する必要もないと思っている。

それは、数々の発言で明らかである。

そして私も、それは以前から問題だと書いている。3年前に立て続けにひどいことを云ったので、取り上げた。


などをご参照いただきたい。そこでは石原氏の過去におけるさらにひどい発言を引用している。これに関しては、私もまだ書き足りないほどだ。



しかしながら、感情の赴くまま、問題の所在を間違えてはいけない。

見出しにしたニュースは、都民の税金の使い道の問題であるから、石原氏のこれまでの暴言とは別の話である。

これを混同してはいけないのである。それが、フェアというものだ。


◆他人の発言の一部だけを引用するのは、ミス・リーディング(誤解を招く)だ。

具体的には、最近のいじめ問題に関して、石原都知事の発言として、

「自分で戦ったらいい。ファイティングスピリットがなければ、一生どこへ行ってもいじめられるのではないか」

という部分だけを引用している新聞があるが、これは、ジャーナリストの姿勢としては正しくない。

発言全体は次の通りである(新聞の引用の引用であるが)。
とにかく親が関与すべきではないか。私なんか、子どもにけんかの仕方を教えた。非常に効果があって、たちまち相手を倒したら小学校で番長になっちゃった」

と自身の子育て経験に触れた。そのうえで、「自分で戦ったらいい。ファイティングスピリットがなければ、一生どこへ行ってもいじめられるのではないか」と語った。毎日新聞 2006年11月10日

ご覧の通り、発言の前半では、いじめられている子どもの親が介入しろ、といっているのである。

発言の後半だけを引用すると、「いじめ被害者の子どもは、自分で何とかしろ」が強調される。

発言全体を伝えずに、一部だけを引用すると、このようにマスコミが読者に「先入観」を与えることが可能になるのだ。

こういうのを、ミスリーディングな報道というのである。


◆結論:知事が東京都の事業に関係あるとはいえ、都の職員でもない息子を公費で出張させるべきではないが、「弱者いじめ」発言問題とは峻別するべきだ。

もう、それ以上云うことはないのですが。

石原慎太郎の苦労知らずの言いたい放題は不愉快だし、不謹慎であることも多い。

だが、今回は、税金の使途の問題であるから、追及するならば、その点だけを問題にするべきである。

ということでした。以上。

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2005年11月26日(土) 「バイオリニストは肩が凝る」(鶴我裕子 NHK交響楽団第1バイオリン奏者 著)←面白すぎる。
2004年11月26日(金) 「自衛隊が活動する所が『非戦闘地域』」←ならば、イラク全土に自衛隊を派遣したら、その瞬間にイラクから戦闘地域が無くなるのですね?
2003年11月26日(水) <自衛隊イラク派遣>「状況を見極めて判断」小泉首相←人間が何かするときは大抵「状況を見極めて判断」するのではないでしょうか?
2002年11月26日(火) 「暴力酔客」は即告訴、JR東日本が方針。 大いに結構。

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