外国為替証拠金取引
JIROの独断的日記
DiaryINDEXpastwill


2006年09月14日(木) 「安倍氏 スピーチライター検討」「安倍氏 大学の9月入学を検討」←安倍さん、「美しい国、アメリカ」が本音ですか?

◆記事1:安倍氏 スピーチライター検討

自民党総裁選挙できわめて優勢になっている安倍官房長官は、総理大臣に就任した場合、国民にわかりやすい言葉で語りかけ、

政策などに理解を求めることが必要だとして、演説の文章などを書く専属のスピーチライターを置くことを検討しています。

総理大臣が国会や国際会議で演説したり、談話を発表したりする際には、省庁出身の総理大臣秘書官らが文章を作っています。

これについて、安倍官房長官は、これまでの方法では、表現が硬く、各省庁の利害関係などを反映して、難解な文章となることが少なくないとして、

国民にわかりやすい言葉で語りかけ、政策などに理解を求めることが必要だとしています。

このため、安倍氏は、総理大臣に就任した場合、アメリカ大統領の例などを参考に、専属のスピーチライターを総理大臣官邸に置き、

常に意見を交わしながら、自分の考えを伝え、演説の文章を書かせたいとして、民間の専門家も含めて人選を進めています。

また、内閣の重要政策を広く国民に知らせる広報の責任者で、今は空席となっている内閣広報官やそのスタッフについても、

広報に通じた民間の専門家などを起用し、スピーチライターとの連携もはかって、その役割を強化することを検討しています。

(NHK)[9月14日 4時26分]


◆記事2:安倍氏 大学の9月入学を検討

自民党総裁選挙できわめて優勢な流れとなっている安倍官房長官は、党本部で開かれた討論会で、教育の再生に向けて専門家などによる審議会を新たに設け、

大学の入学時期を多くの国と同じように9月とすることを検討したいという考えを示しました。

この中で、安倍官房長官は、政権構想の柱と位置づけている教育の再生について

「まず、政府が国会に提出している教育基本法の改正案を成立させたい。その後、教育の専門家や国際的に高い見識を持った方々に集まってもらい、

教育の再生について、もう一度議論を行って具体的な政策を詰め、法律の改正が必要なものがあれば提出をしていきたい」と述べ、

教育の再生に向けて新たに審議会を設ける考えを示しました。

そのうえで、安倍氏は、具体的な検討課題として「教員免許の更新制度の導入や学校や教員を評価する仕組みを検討したい」と述べるとともに、

大学の入学時期について「世界の多くの国と同じように9月に変え、高校を卒業したあとの半年間はボランティア活動を行うようにすることなども検討していきたい」と述べ、

大学の9月入学を検討したいという考えを示しました。

このあと、同じ討論会に出席した谷垣財務大臣は「総裁選挙で小学校に競争原理を導入しようという議論が出ていることに危機感を持っている。

競争原理を導入すれば、比較的所得がある家庭の子どもが集まる小学校と所得が低い家庭の子どもが集まる小学校ができてしまう」と述べ、

安倍氏が検討している、子や親が学校を選択し、学校は児童などの数に応じて行政当局から補助金を受け取る制度の導入に反対する考えを示しました。

さらに、麻生外務大臣は、教育問題について「愛情の反対は憎しみではなく無関心で、子どもへの無関心がいちばんの問題だ。

家庭のしつけに期待できないのであれば学校で補う必要があり、義務教育を4歳や5歳から始めるように前倒しすべきだ。

逆に中学校は義務教育ではなくてもよく、職人などになりたい人は別の道を選んでもいいのではないか」と述べ、

義務教育の抜本的な改革が必要だという考えを示しました。(NHK)[9月14日 18時55分]


◆コメント:安倍君は日本をアメリカの一部にしたい、というのが本音ではないの?

同じ日に、安倍晋三君が発表した構想はいずれもアメリカで採用されているシステムですね。

「スピーチライター」はホワイトハウスにいる、「言葉のスペシャリスト」で、

聖書や古典文学や歴史上の人物の言葉に通暁しており、これらを効果的にちりばめた詩のように美しい文章から、

装飾的な表現を排除した極めて事務的な「通告」のような文章まで、多様な文体を巧みに使い分けることができる。

昔、ロナルド・レーガンというハリウッドの大部屋役者あがりの大統領がいた。

当然、何も知らないのだが、来日し国会で演説したときには、当時、超高視聴率を維持していたNHKの朝のドラマ「おしん」に触れてみたり、

芭蕉の句を引用して日本国民を驚かせたのだが、無論、スピーチライターの仕事である。

ホワイトハウスのスピーチライターはそれぐらいのことは、出来て当たり前。

レーガンよりも、もっとアホな今のブッシュですら、一応サマになる演説が出来るのは、ライターのおかげである。


◆政治家にとって、自分の政策を分かりやすく国民に伝えるのは最も重要な「政治行動」だ。

記事によれば、今までや役人あがりの総理秘書官が演説原稿を書いていたので、難解な文章になりがちだった。

より分かりやすい演説を行うためには、アメリカと同じような、専門家を使う、というのが安倍晋三氏の説明だ。

アメリカでやっているから、良い方法だという訳でもあるまい。



政治家にとって、メディアを通じて自分の政策を主権者たる国民に分かりやすく正確に、

誤魔化さずに説明するということは、「義務」であり、それ自体が最も重要な政治的行動である。

そして、人間は、話をする本人が一番自分が言いたいことを理解しているのだから、

内閣総理大臣も自分で原稿を書いて説明するべきである。

他人を介すれば、それが言葉の専門家なら、確かに上手い文章を書くだろうが、そういう小手先のことで誤魔化してはいけない。


◆コメント2:世界の多くの国と大学の入学時期を合わせる必要がどこにある?

これは、全然意味がない。どうも安倍氏の発言は矛楯している。

かれの基本的な理念として日本独自の文化や伝統を重んじるという項目がある。

学習年度などというものは、「制度」であり、それ自体「文化的伝統」というほどのものではないが、

日本の独自性を大切にするといいながら、学制を世界の多くの国がそうだから、9月開始にするというのは、どういう発想なのか。



彼は、高校を卒業してから半年はボランティア活動など(「など」って、他には何を考えているのか?)をさせるという。

ボランティア(volunteer)のもともとの意味は「志願者」である。

自ら進んで、無償で世のため人のために行動しようというのが、「ボランティア」である。

やる気の無いものが嫌々「ボランティア活動」をしても、それが具体的に何をするのか分からないが、

例えば老人ホームに行って、介護の真似事などをするのなら、却って迷惑である。

そして、ただでさえ、子供(大学生など子供だ)の学力が落ちているときに、

高校を卒業して半年間「ボランティア」活動をして勉強しなかったら、学習意欲が損なわれる恐れがある。



そうでしょう。3月に卒業して半年間ボランティアをする、ということは、今の、大学一年の夏休みの期間も働く(?)のだ。

真夏の暑い季節まで、なれないことをやったらくたびれるに決まっている。

それで、9月から「さあ、学問を始めよう」という意識になるだろうか?



更に問題がある。

大学が9月に始まるということは、卒業は7月で、企業に就職するものは、多分9月か10月に入社するのだろう。

多くの日本企業の会計年度は4月に始まり、9月が中間決算、3月が本決算である。中途半端な時期にド素人の新人がやってこられても、邪魔である。

このように考えると安倍氏の構想は一件斬新だが、社会に無用の混乱を来す可能性が高い。



スピーチライターといい、学習年度の開始時期といい、安倍氏はあまり深い思慮もないまま、日本を「アメリカ化」したいという願望を抱いているように見える。

安倍氏は、アメリカに押しつけられた憲法はダメで、日本人が独自に作るのだと言い張る一方、変なところでアメリカを「お手本」と見なしている。

何だか、ちぐはぐですな。


2005年09月14日(水) 「小泉首相: 郵政法案半年延期指示。 システム開発、間に合わず」←「殺されても良いから」と言う割に、随分簡単に延期するのですな。
2003年09月14日(日) 「私が描くアメリカとは、単独行動主義の代わりに世界調和を求める国であります。」デニス・クシニッチ(下院議員。民主党 大統領候補)
2002年09月14日(土) うつ病のテレビCM

JIRO |HomePage

My追加