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JIROの独断的日記
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2006年08月12日(土) 日航123便のボイスレコーダーを面白半分で聴くな。/坂本九氏の功績。

◆アクセス解析を見ると1年を通じて「123便」「高浜機長」で検索してくる人が絶えない。

毎年この時期になると特に増えるが、それ以外の季節も、何故か、このサイトのリンクを辿って、

私の2005年05月21日の日記にアクセスする人が増える。

ここから、日航機墜落までの航跡というサイトへのリンクを貼っているためである。


◆事故のことを真面目に知ろうとすることは悪いことではない。

事故から、21年を経ている。あの事故の後に生まれた子供が成人している。

若い人が自分の生まれる前の航空機事故を真摯な態度で知ろうとすることは悪いことではない。

ボイスレコーダー(コクピットクルーの会話、管制との交信の音声を録音したもの)を聴いてみたいのであれば、日航機墜落までの航跡

にアクセスしてみるといい。


このサイトは、1985年8月12日、御巣鷹山に墜落した、日本航空123便のボイスレコーダーと、123便の航路を描いたフラッシュをシンクロさせた、貴重な記録である。

ただし、聴くなら、くどいようだが、「真摯な態度」で聴いていただきたい。

コクピットクルーの死にものぐるいの懸命の努力。油圧系統が完全に使えなくなり、左右のエンジンの出力調整のみによって、飛んでいたのである。

クルーたちは、自分たちの生命と乗客の生命が、まもなく失われることを知っていたに違いないが、本当に最後の最後まで、頑張った。

それは素人にも良く分かり、落涙を禁じ得ない。その辛さに耐える覚悟で聴くことだ。



あの事故の時、すでに大人だった人ならば、8月12日に123便を思い出さない筈がない。

そこから逃げるのは無論個人の選択だが、8月12日だけは、この辛さを敢えて思い出すべきなのではないかと思うのである。



ところで、「真摯な態度で」と説教じみた言葉を繰り返したのには理由がある。

私はかつて、自分のサイトへのリンク元を辿っていったら、どこかのガキが、この日航機墜落までの航跡を、

「面白いから」是非見ること。と書いていたのを発見したことがあるのだ。

出来ることなら、探し出して、張り倒してやりたいと思った。人間、言って良いことと悪いことがある。


◆NHKで坂本九さんに関わる話を取り上げていた。

日航123便の乗客の中には、歌手の坂本九さんがいた。今晩、NHKのつながるテレビ@ヒューマンでとりあげていた。

若い人は、坂本さんを知らないようだ。



彼の最大のヒットソングは「上を向いて歩こう」で、何と日本語のままでアメリカのヒットチャート1位を獲得したのだ。

日本人では、坂本氏以外にはいない。



しかし、それは本稿の主題ではない。

坂本九の歌は永六輔作詞、中村八大作曲、のコンビで制作されたものが多いが、

「見上げてごらん夜の星を」や、「ともだち」(←アクセスするとMIDIで曲が流れます。念のため。)は作曲がいずみたく(故人)である。



あまり知られていないが、これらの歌には、それぞれ、特定の人達へのメッセージが込められているのだ。

例えば、「上を向いて歩こう」は集団就職(とは何か知らない人は調べて下さい)で寂しさ、辛さに耐えている若者のために書かれた曲である。

歌詞(1番だけ)を記す。

上を向いて歩こう 涙がこぼれないように 思い出す春の日 一人ぼっちの夜

上を向いて歩こう にじんだ星をかぞえて 思い出す夏の日 一人ぼっちの夜

■幸せは雲の上に 幸せは空の上に

上を向いて歩こう 涙がこぼれないように

泣きながら歩く 一人ぼっちの夜



また、「見上げてごらん夜の星を」は、働きながら、或いは何らかの事情で定時制高校に通い、

頑張る学生を励ます為に書かれた曲である。
見上げてごらん 夜の星を 小さな星の 小さな光が

ささやかな幸せを歌ってる

見上げてごらん 夜の星を

ぼくらのように 名もない星が

ささやかな幸せを祈ってる

■ 手をつなごう ぼくと 追いかけよう 夢を

■ 二人なら苦しくなんかないさ

見上げてごらん 夜の星を 小さな星の 小さな光が

ささやかな幸せを歌ってる

見上げてごらん 夜の星を

ぼくらのように 名もない星が

ささやかな幸せを祈ってる


さらに「ともだち」は、体の不自由な子供たちに向けて作られた曲である。

1.君の目の前の 小さな草も 

生きている 笑ってる

ホラ笑ってる



2.君の目の前の 小さな花も

生きている 泣いている

ホラ泣いている



3.君が遠く見る あの雲も山も

生きている 歌ってる

ホラ歌ってる

踏まれても 折られても

雨風が吹き荒れても



4.君の目の前の この僕の手に

君の手を重ねよう 

ホラ友だちだ

踏まれても 折られても

雨風が吹き荒れても



5.君の目の前の この僕の手に

君の手を重ねよう 

ホラ友だちだ

ホラ歌おうよ

ホラ友だちだ



どの詞も、メッセージであるとはいえ、実に美しい。永六輔氏は、すごいロマンチストだ。


◆「見上げてごらん夜の星を」で引きこもりから立ち直った青年。

今日のNHK、つながるテレビ@ヒューマンで取り上げていたのは、

顔に生まれつき痣(あざ)があるが故に学校でイジメに遭い、8年間も引きこもりになってしまった青年が、

「見上げてごらん夜の星を」を聴いて心を打たれ、一大決心をして定時制に通いはじめた、という実話であった。



非常に幸いなことに、青年の通った学校の先生が大変立派な人で、この青年を温かく迎え、一所懸命に励ましたのである。

おかげで青年は人間に対する不信感を払拭し、自分も恩師のような人間になり、人の役に立ちたいと考え、ついに自らも教師になったのである。



彼は、坂本さんの「見上げてごらん夜の星を」を聴かなかったら、今の自分は無かった、と大変感謝していた。

これは、歌・音楽が、ときには人ひとりの人生を変えるほどのものすごい力を持っていることを物語っている。

坂本九さんは享年わずか43歳だったが、偉大な仕事を遺したのである。


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