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JIROの独断的日記
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2004年11月12日(金) 「米・イラク軍、ファルージャで600人殺害」 ザルカウィはどこにいるのだ? 大量破壊兵器の時と同じだね。

◆記事1:米軍、ファルージャ中心に到達 ザルカウィ幹部らは脱出か (CNN)[11月10日 (水)]

 

 イラク・ファルージャ(CNN) 米国防総省は9日、米軍とイラク治安部隊による中部ファルージャ総攻撃で、一部部隊がファルージャ中心部に到達したと発表した。一方で、イラクからビデオ会見したイラク多国籍軍司令官のメッツ米陸軍中将は、市内潜伏の可能性があるとされた「イラク聖戦アルカイダ組織」のヨルダン人ザルカウィ幹部について「すでにファルージャを離れていると考えるのが妥当だ」と述べ、拘束に失敗したようだと認めた。


◆記事2:米・イラク軍、ファルージャで600人殺害(読売新聞) - 11月12日3時10分更新

 

【カイロ=長谷川由紀】イラク中部ファルージャを攻略中の米軍の攻撃ヘリ2機が11日、ロケット弾攻撃などを受け被弾した。米軍によると、2機は緊急着陸し、パイロットらは無事。米・イラク軍はファルージャの大半を制圧したとしているが、一部で武装勢力による反撃が続いている。

 一方、AP通信は米軍幹部の話として、8日に始まったファルージャ攻略作戦で、これまでに武装勢力約600人を殺害したと伝えた。米・イラク軍は、空爆が一定の効果を上げた段階で、地上部隊を南進させ、市完全制圧を目指す構えだ。

 ファルージャ以外のイラク各地では11日も武装勢力によるテロが相次いだ。

バグダッド中心部の繁華街では自動車爆弾による大爆発が起き、AP通信によると、17人が死亡した。また、北部モスルでは、武装勢力が警察署や政党事務所など複数の標的を襲撃、市内は混乱に陥っている。

 北部キルクークでは、自動車に仕掛けた爆弾が、地元当局幹部を乗せた車列の近くで爆発。幹部は無事だった。また、キルクーク北東の油井が、何者かによって爆破された。


◆コメント:ファルージャ攻撃はすぐに止めろ。

 

 全く、米国のやり方はひどい。

ファルージャを攻撃するのは、ここが最も強硬的な、ザルカウィ氏が率いる反米武装勢力の巣窟で、放置すれば、ファルージャは、テロリストグループの拠点となり、来年1月に予定されている、イラク国民議会を作る為の選挙の邪魔になるからだ、というものだった。

 この論旨をよく考えると、おかしい点がいくつも見つかる。


 

  • ザルカウィ氏がファルージャにいたと判断した根拠は何か(イラクに大量破壊兵器があると主張した時と同じで、根拠がしめされていない)。
  • 本気でザルカウィ氏を捕らえ、或いは殺害するつもりだったのなら、どうして、事前に「米軍がファルージャを総攻撃するらしい」という情報を、世界中に漏らすのだ?逃げるに決まっているではないか。
  • イラク国内でアメリカに敵意を持ち、武器が手に入るのであれば、米軍に反撃したい、と考えているイラク人はイラク全土に存在するはずで、いくら、いわゆるスンニートライアングルに反米勢力が多いと云ったって、ファルージャだけを攻撃しても意味がない。

 

 記事2を読んで頂きたい。

「 ファルージャ以外のイラク各地では11日も武装勢力によるテロが相次いだ」という情報が伝えられている。

 そもそも、イラク国民議会を作るための選挙をいつ行うかは、イラク人自身の裁量に任せるべきである。

 どうしても来年1月に行わなければならない理由は無いし、ましてや、そのために、他国人である米国の軍隊が、イラクに留まって、イラク人を殺し続けることを正当化する根拠が無い。

 反米武装勢力は米国人がイラクにいるから、これに対して攻撃するのだから、米国は、軍隊をさっさとアメリカに引き揚げれば、攻撃対象がいなくなるわけだから、反米武装勢力の活動は自ずから、鎮静化するだろう。

 イラク国内の治安は、少なくとも今よりは改善するはずである。アメリカがそうしないのは、ザルカウィ氏云々は、口実に過ぎず、あくまで、イラクの石油に未練があるからだ。


◆非戦闘員を殺傷することは、ジュネーブ条約で禁止されているし、倫理的見地からも、認められない、という単純かつ明白な結論が理解できない、日本国の首相。

 

 アメリカ軍はファルージャの病院を占拠している。反米武装勢力が怪我をしても治療を受けられないようにするためだという。

 しかし、実際には一般市民が負傷した場合も、病院で治療が受けられず、死亡している。

 治療が必要な人々に治療を受けさせないのは、アメリカには一般人に対する殺人の故意がある、と解釈せざるを得ず、非戦闘員への攻撃を禁止している「戦時における文民の保護に関する1949年8月12日のジュネーブ条約」に違反している、明白な違法行為である。

 一昨日の日記で書いたが、このような、法的見地からも、道義的観点からも許されるべきではない、ファルージャ攻撃を、我が国の首相は「成功させなければ」と公式に述べている。一般人が殺されるのは、仕方がない、と云っているのに等しい。

 だから、こいつはバカだというのだ。


2003年11月12日(水) <イラク>「かなり戦争状態に近い」 米国務副長官←自衛隊派遣は集団的自衛権の行使に相当すると思う。
2002年11月12日(火)  1989年11月13日。 島根医科大学第二外科の英断 日本初の生体肝移植

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