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JIROの独断的日記
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2004年10月23日(土) 「BSE協議、20か月以下米産牛肉の一部輸入再開確認」国内牛は全頭検査を続けるというのに。

◆BSE協議、20か月以下米産牛肉の一部輸入再開確認

 

 米国産牛肉の輸入再開問題を協議する日米局長級協議は23日午後、日本が新たなBSE(牛海綿状脳症)対策案で全頭検査対象から除外する生後20か月以下の牛のうち、米政府が農場の記録簿を正確だと保証した牛については、輸入を再開する方向を確認し、終了した。

 早ければ、日本の新BSE対策が施行される2005年春にも輸入が再開される可能性がある。

 ただし、具体的な検査方法などは結論を先送りしたほか、記録簿による方式で月齢が確認できる牛は一部に限られるため、米国産牛の全面的な輸出再開には、なお時間が必要な見通しだ。国内でも消費者などの理解を得る必要があり、両国はさらに交渉を続ける。 (読売新聞) - 10月23日13時38分更新


◆コメント:どうしてここまで、無責任になれるのか。

 

 日本政府の公衆衛生管理行政というのは、常に後手後手に回る。

 イギリスで初めて、BSE(牛海綿状脳症 bovine spongiform encephalopathy)が発見されたのが、1986年である。

 BSEは牛のプリオン病(プリオンというタンパク質が中枢神経に蓄積して、神経系を破壊して、死に至らしめる病気)である。

 人にもプリオン病があって、その一つが、クロイツェル・ヤコブ病である。

 1995年までは、両者に因果関係は無い、と考えられていた。

 ところが1996年、人にも感染するのではないか、と考えられるようになった。それは、


 

  • 1994〜1996年頃の人でのCJDの発症は英国のみで,その中の8人はすでに死亡している.
  •  通常のCJDでは平均年齢は65歳であるが,これらの患者の年齢は16歳ないし39歳と通常のCJD患者の年齢と比較して異常に若い.(10人中3人は10代後半,5人が20代,2人が30代であった.)
  •   患者はいずれも脳に海綿状の症変が見られた.また死亡した人の解剖ではプリオン蛋白の大きなプラックの形成が見られた.(通常のCJD患者の脳と異なる病変)

 

 など、明らかに通常のクロイツェル・ヤコブ病(CJD)と異なる点が多かったからである。

  BSEの発生の過程は明らかではないが、BSEに感染した牛の血や骨から作った飼料を他の牛が食べることによって感染すると考えられた。

  そこで、WHOは、1996年に、WHO(世界保健機関)は加盟国に「BSE物質を含む可能性のある組織が、いかなる食物連鎖(ヒトおよび動物の)にも入らないようにする」「反芻(はんすう)動物の飼料に反芻動物の組織を使用することを禁止する」を主な内容とする勧告を発した。

 英国で大量に発生したBSEの牛から作られた肉骨粉が世界に出回って、世界中の牛がBSEに感染する可能性がある。そして、牛のBSEは人に感染する可能性があるからである。
  ところが、日本政府は、英国からの肉骨粉の「輸入自粛を指導」したのみ(英国からの輸入を禁止した、とよく書かれているのは、誤りである)。

  EU諸国からの肉骨粉の輸入は放置した。EUでもBSEの牛が発見されていたし、英国の肉骨粉がEU経由で日本に輸入される可能性もあったというのに。

 日本がようやくEUからの輸入を禁止したのは、2001年1月だった。しかし、時、既に遅く、 2001年9月10日、日本で初めての狂牛病が見つかった。

 翌月から全頭検査が義務づけられた。


◆要するに、80年代からヨーロッパではBSEが問題になっていたのに、日本政府は見て見ぬふりをしていたのだ。

 

 日本は、ヨーロッパでは80年代に既にBSEの牛が発見されたというのに、ずっと欧州からの牛肉の輸入を禁止しなかったし、肉骨粉の輸入も放置していた。問題がある、と分かっていて、何も措置を講じないのが日本の役所の恐ろしいところだ。

 10月9日の日記で、日本国内での全頭検査の続行が決まった事について書いて、ひとまず安心したが、アメリカの、検査していない牛の肉を輸入しようという。20ヶ月未満の牛から、ブリオン病を発見できる可能性は非常に低いからだ。

 低いと云ったって、危険が否定されたのではないのだから、自国民にも、他国民にも食わせるべきではない。

 今まで発見されていないからと云って、20ヶ月未満の牛はBSEに感染しない、ことは証明されていない。その上に、あきれた話だが、米国では、牛が生後何ヶ月かよく分からない、というずさんな管理が普通だという。但し、中には、わかるものもある。それに米国政府が「これは、大丈夫ですよ」と保証したら、すなおに信じて、日本が輸入しましょう、というのである。

 米国政府の保証などなんのあてにもならない。イラクの大量破壊兵器の証拠など持っていなかったくせに、確かな証拠ある、と断言した国なのだ。

 ブッシュは、選挙を前にして、食肉業界から「日本に牛肉の輸入を再開させろ」と圧力を受けている。

 そのような、外国の一政治家の都合のために、日本国民に、汚染されているかも知れない牛肉を食わせよう、というのが、日本政府である。

 人の口に入る物に関して、米国政府も日本政府も、どうしてここまで、無責任でいられるのか、殆ど神秘的である。


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