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JIROの独断的日記
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2002年10月23日(水) 音コン本選たけなわ

音コンとは「日本音楽コンクール」というクラシック音楽の演奏と作曲のコンクールのこと。毎日新聞がなんと71年も前に始めて、今も主催しているので、ずっと毎コンと言われていた。NHKが共催者になってから、後からジョインしたくせに、勝手に名前を変えてしまった。

 日本でもっとも権威のあるコンクールだ。権威があるとは、つまり、実績があるのだ。毎コンで優勝したり、上位に入賞したものの多くがその後、世界的にも認められて活躍している。逆に云うと、日本人の有名な演奏家で毎コンに出ていない人は、少ない。日本に西洋音楽が輸入されてから、130年ぐらいしか経っていないのに、西洋2000年の歴史に培われた文化をかなりの水準まで吸収し、日本人だけで、演奏の是非が判断できるようになってしまったのだから、偉いものだ。

 それぐらい権威があるコンクールだから、のど自慢とは次元が違う。まず、よほど上手くないとそもそも出場を許されない。先生が許可してくれないのだ。毎コンに出るからには、たとえ第一次予選で落ちたとしても、それ相応の高い水準の演奏が出来る人でなければ、師匠にとっても恥になる。だから、「毎コンに出る」というだけで、ある種の覚悟を要求される。一次予選で落ちる人間の方が多いのだが、最初から一次で落ちるつもりのような甘い考えでは出られない。一次予選、二時予選を通過して、本選に残ることを目指して準備するのだから、参加者は猛烈な練習を余儀なくされる。
 皆、半年以上も前から、毎日10数時間も練習する。週末も夏休みもへったくれもない。遊んでいる暇など一切無い。文字通り血の滲むような努力。鬼気迫るものがある。

 私もピアノの本選会を聴きにいったことがある。若い才能がもてる力を全て出し尽くした演奏は
それでもまだ、大家の演奏には及ばないが、ひたむきな青春の生命力がほとばしり、聴いていて胸が熱くなる。

 昨日はクラリネット部門の本選が行われ、芸大の院生の女の子が優勝した。今日は声楽、明日はホルン部門の本選会が開かれる。ああ・・聴きに行きたかったなぁ・・。会社あるからいけないけど・・・。


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