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JIROの独断的日記
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2004年07月28日(水) 「民間のことだから、わたしが言う問題ではない」UFJ・三菱東京で、小泉首相。ホントに分かってないね。

◆記事:「わたしが言う問題ではない」=三菱東京・UFJの仮処分で小泉首相

 

小泉純一郎首相は27日夜、東京地裁がUFJと三菱東京の統合交渉差し止めの仮処分を決定したことについて「民間のことだから、わたしが言う問題ではない」と述べた。首相官邸で記者団の質問に答えた。 (時事通信) [7月27日21時2分更新]


◆記事2:自民党のサイト「小泉改革宣言」より抜粋

二. デフレに勝ち抜く日本へ

景気・雇用・中小企業に重点、新技術・新産業の創出

1.不良債権問題の早期解決

(1)金融再生プログラムを着実に実施し、2004年度末に不良債権比率半減

●「金融再生プログラム」にもとづき2004年度末までに主要行の不良債権比率を半減させて不良債権問題を終結し、日本経済再生に不可欠な金融機能を健全化させる。

(2)金融機関経営の健全化推進

●不良債権問題が金融機関経営の健全性を損ね、自己資本の空洞化等が指摘される現状を踏まえ、不良債権処理を円滑化するための税制や、金融危機を起こさせないための新たな公的資金注入の枠組みを検討する。


◆コメント:我が国の内閣総理大臣は、基礎学力が不足していると判断せざるを得ません。

 

記事1の言葉を読んだときには、驚いた。「民間のことだから」?

 記事2を読んで下さいよ。小泉改革の2番目に「不良債権問題の早期解決」をあげている。そして、主要行の不良債権を半減「させる」ことを公約として、掲げている。主要行って、銀行ですよね。銀行って民間企業ですよね?

それに金融庁検査を入れて、どんどん尻を叩いて、不良債権を減らすようにさせるということですね?

 思いっきり、「民間のこと」に介入しているではないですか。それでいて、昨夜はその不良債権を更に減らす、健全行を増やす計画が頓挫するかもしれないとなったら、「民間のことだから私の云う問題ではない」だって。大笑いですよ。この人は、何を考えているのかな。

 いや、コメントを述べないのは正しいのです。しかし、云わない理由を述べるならば「司法の独立に鑑み、行政府の長である自分が今、コメントすることは控えさせて頂く」というべきなのです。

 フランスの思想家、モンテスキューが「法の精神」で唱えて以来、三権分立が現代国家の基本ですね。裁判官が裁判を行うにあたって,いかなる権力,いかなる人,いかなる集団からも干渉を受けず,指揮命令にも拘束されないことが大切です。それは、ちゃんと日本国憲法にも書いてあります。



日本国憲法第76条第3項 すべて裁判官は、その良心に従ひ独立してその職権を行ひ、この憲法及び法律にのみ拘束される。

 

総理大臣は内閣つまり行政府の長ですから、司法権(裁判所)の判断に干渉してはいけないのです。それは、絶対にいけない。だから、昨夜小泉首相が、ノーコメントだったのは、結果論としてはOKですけどね。

 言いぐさがあまりに見当違いで恥ずかしい・・・・。民間のことだからっていいますが、銀行法や証券取引法には、総理大臣が必要と判断したら、銀行や証券会社に対して監督当局(金融庁や金融庁の証券取引等監視委員会ですね)が検査を行い、場合によっては行政処分をすることが出来ると書いてある。だから、それは構わないのです。金融改革は小泉改革宣言の目玉。一番解りやすい。しかし、小泉首相は自分は何も分からないから、竹中平蔵さんに任せっきり。途中で報告は受けていることは間違いない。けれども、きっと、小泉首相は何も聴いていないのでしょう。


 

小泉首相は参院選の選挙運動期間中にも訳の分からないことを云いました。それは、安全保障問題に関してでした。小泉首相は、日本国憲法を改正して「集団的自衛権」を行使できるようにするべきだといいました。その例として、「日本が攻撃を受けたときに、在日米軍と協力して行動できるようにしたい。」とテレビではっきり言ったのです。

 これも、頓珍漢な発言です。集団的自衛権とは、自国が攻撃を受けていなくても、同盟関係にある他国が第3国から攻撃を受けたら、自国に対する攻撃と同等と見なして防戦する権利のことです。

 我が国が侵略攻撃を受けてそれに対して自衛隊が防衛出動することは、我が国自身の問題で、個別的自衛権の行使というのです。それに対してアメリカが日本を援助したら、アメリカが集団的自衛権を行使しているのです。日本じゃない。憲法を改正する必要はないのです。そんなことも分かってないの?と、私は驚嘆しました。

 どうも、単なる言い間違い、などというレベルではないですね。これらをみると。小泉首相は国内法に関しても国際法に関しても、ごく基本的なことが分かっていない。論理性がないのは、今までこの日記で幾度と無く指摘したとおりです。やはり、小泉純一郎内閣総理大臣は指導者としての能力に問題が有ると思われます。


2003年07月28日(月) 「日銀発表に1年以上も誤り…CP発行残高を拡大公表」 日銀に「業務改善命令」を出した方がいいね。

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