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JIROの独断的日記
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2003年12月15日(月) フセインより、ブッシュを拘束して欲しいよ。

◆フセインを捕まえてもアメリカがウソをついた罪は消えない。


歴史的事実を冷静に振り返ってみる。

国連原子力委員会は昨年秋から数ヶ月を費やして、イラクを査察した結果、「核兵器などの大量破壊兵器は発見できない」と、今年の1月に国連安保理で正式に報告した。



しかし、アメリカは2月、パウエル国務長官を国連外相級会議に出席させて、「イラクが大量破壊兵器を保有している証拠がある」と主張したが、状況証拠にすぎなかった。国際世論は、引き続きIAEA(国連原子力委員会)による査察の継続が必要だ、と主張したが、アメリカはそれを聞き入れず、3月20日にイラク戦争を開始した。



後に、ラムズフェルド国防長官は「イラクが大量破壊兵器を保有しているという確信があって、戦争を始めたわけではなかった」と述べた。これにより、アメリカが世界に対してウソをついたことが明らかになった。



アメリカは5月1日に戦争終結宣言を出したが、イラク領内の治安は悪化の一途をたどり、アメリカはついに、数ヶ月前まで無視していた国連に泣きついた。これにより国連加盟国がイラクに乗り込み、秩序を回復しようとしたが、イラク国内の武装勢力は、これを「異教徒の侵略」とみなし、国連職員を含めて、多くの国の人が犠牲になった。



このような混乱を招いた責任は全て、ジョージ・ブッシュにある。サダム・フセインではない。そこのところを間違えてはいけない。



さらに、イラクと無関係に、ウサマビンラディンと配下のアルカイダは世界各地でのテロを画策している。フセインとラディンは関係がないが、今回、フセインをなまじ捕まえた事により、ラディンの怒り、即ち、「イスラム世界を土足で踏みにじるアメリカと、アメリカを支持する国々(日本も含まれている)に対する敵意」が増大して、一層、多くのテロが発生する可能性が高まった。



ブッシュの所為で、世界中でテロが起きるかもしれなくなったのである。世界で最も危険な人物は間違いなく、ジョージ・ブッシュである。フセインよりも、ブッシュを拘束してもらいたい、と、世界中で何億人もの人々が、考えている事だろう。我が国の政府は、その危険人物を支援するために自衛隊を海外に派遣しようとしているのである。

◆記事:イラク:自爆テロ相次ぎ、8警官死亡 バグダッド


 【バグダッド福島良典】イラク駐留米軍によると、バグダッド市内と郊外の警察2カ所で15日、自動車に積んだ爆弾による自爆テロとみられる事件が相次ぎ、警察官計8人が死亡、20人近くが負傷した。フセイン元大統領拘束が明らかになって以降、イラクでのテロ事件で死者が出たのは初めて。


 バグダッドの北約30キロのフセイニヤで同日、自動車が爆発し、AP通信によると、イラク人警察官8人が死亡、10人以上がけがをした。バグダッド西部アミリヤの警察署近くでも自動車を使った爆発事件が起き、運転手1人が死亡、警察官7人が負傷した。同署では爆弾が積まれた車がもう1台見つかったが、爆発しなかった。


 一方、バグダッドの西約80キロにあるハルディヤの警察署前では14日、同様に車が爆発し、イラク駐留米軍によると、イラク人警察官や市民ら17人が死亡、約30人が負傷した。この爆発が起きたのはフセイン元大統領拘束が発表される前だった。


[毎日新聞12月15日] ( 2003-12-15-19:37 )


◆フセインが捕まっても、治安は好転しない。


フセイン政権が瓦解して、フセインが捕らえられたところで、さまざまな勢力がテロを繰り広げており、これを収拾することができるかどうか、甚だ疑問である。国内での権力闘争により、イラクの内政は本格的に泥沼化する可能性が高いのである。


学生のころ、国際法の教授が、「各国の政治、経済、社会体制が成立するまでには、それなりの経緯、必然性があり、それを他国が自分の価値観でみだりにこわそうとするのは、結局、取り返しのつかない混乱を生む事が多い」、と言っておられたのを思い出す。


2002年12月15日(日) 田中耕一さん帰国、ワドル船長慰霊碑に献花、韓国の反米運動、精神障害者の犯罪。

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