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JIROの独断的日記
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2003年12月05日(金) 小泉首相は、亡くなった奧参事官、井ノ上書記官の帰国を自ら出迎えるべきだった。/イラク人もしっかりしろ。

◆主張:小泉首相は、亡くなった外交官の帰国を何故出迎えなかったのだ。

何処の組織でも、肝心な時に頼りにならない管理職がいるものだが、小泉内閣総理大臣は本当に冷たくて、みっともない人物だ。昨日、職に殉じた外務省の奥参事官と井ノ上正盛三等書記官の遺体が帰国したときに、空港まで出迎えに行ったのは、川口外務大臣だった。

われわれは、皆、奥参事官の棺が儀仗兵によって運ばれてゆくときの、奥さんとお子さんたちの悲しみを(テレビを通してだが)目の当たりにした。いたたまれなかった。

内閣総理大臣は国政の最高責任者であり、亡くなった二人の外交官は「部下」である。部下が異国で銃弾に斃れ、無言の帰国をする。そのときに上司が迎えない、というのは、いかにも、無慈悲である。

小泉首相は「テロに屈しない」、をひたすら繰り返すが、それを口にしている限り、テロリストに殺された可能性が高い部下の死を粗末に扱ってはいけないだろう。要するに、遺族に顔が会わせられないのだろう。そして、川口外相に「嫌な仕事」を押し付けたのであろう。マスコミの連中は小泉首相を「日本一有名な引きこもり」と評しているそうだ。

無論、小泉首相も通り一遍のことは口にする。次のような記事がある。

◆記事:小泉純一郎首相は4日夜、イラクでの日本人外交官殺害事件について、「(襲撃された車の)写真を見る限り、(銃弾が)防弾ガラス、ドアを突き破ってる。相当強力な銃を使用している。準備された犯行だと思う」と述べ、計画的なテロ行為との見方を示した。また、奥克彦大使と井ノ上正盛1等書記官の死亡について「ご家族の胸中を察すると言うべき言葉もない。改めて残虐非道な犯行に憤りを感じる」と語った。首相官邸で記者団の質問に答えた。(時事通信)


◆コメント:Words are cheap.(言葉は無料(タダ)だ)

小泉首相のコメントを聞いたときに、私は、イギリス人から教わったこの言葉を思い出した。「言うべき言葉も無い」、「胸が潰れる思いだ」「心から哀悼の意を表する」等々、言葉だけなら幾らでもいえる。何の足しにも、免責にも、償いにもならない。

もし、(私は断固反対するが)自衛隊がイラクへ派遣されて、自衛官に死者が出ても、小泉首相は顔色一つ変えないだろう。そして、「言うべき言葉を知らない」と繰り返すのだろう。

 イラクへ自衛隊員を派遣するということは、昨日のような悲しい光景を、数え切れないほど経験しなければならなくなる、ということを意味するのである

 気になる記事がある。
 
◆記事2:犯行は旧政権情報機関「ムハバラト」日本標的

イラク暫定内閣のジバリ外相は4日、日本人外交官殺害事件について、米軍、イラク側双方のこれまでの捜査情報や犯行の手口などから、旧フセイン政権の情報機関「ムハバラト」の犯行で、米主導のイラク占領統治に協力する日本人外交官として狙われた、と言明した。


◆コメント:武装勢力の情報収集力。自衛隊は戦闘行動を禁止されている。

10月にウルフォウィッツ米国防副長官が宿泊したホテルにロケット弾が撃ち込まれた事件があった。その時、従業員に旧フセイン政権情報機関のメンバーが入り込んでいたといわれていた。今回の日本人を殺害した「ムハバラト」のことだったのだろう。とすると、奧参事官と井ノ上書記官の行動計画はあらかじめ、敵に知られていたに違いない。計画的に日本人を殺害するための情報収集力を持った連中がいる、ということだ。

自衛隊員は、日本国憲法により戦闘行為を禁じられている。現行法に基づくとつぎのようになる。自爆テロに違いない、不審な車が突っ込んできても、自衛隊の「部隊行動基準」に従い、まず、アラビア語で停止を要求する。その後、銃を構えて威嚇する(まだ撃ってはいけない)。さらに、空に向かって威嚇射撃する。その後でなければ相手を撃つことは出来ないのである。それまで、自爆テロが爆発を待っているだろうかとあえて考えるのも馬鹿馬鹿しい。これでは、コントである。

それでも、自衛隊を派遣すべきだ、と国民は考えているのだろうか?

◆一体、何のための戦争だったのだ?

全く、この1年はアメリカの身勝手な行動の所為で、世界中でどれほど多くの人間が迷惑を受けてきたことか。しかも、何十万という兵力をイラクに投入したにも関わらず、フセインの生死も不明。ビンラディンも依然として捕らえられない。アルカイダは捕まえても、捕まえても、世界中にネットワークを張り巡らしているので、根絶やしに出来ない。

一体、何のための戦争だったのだ?

イラクの治安は無茶苦茶になった。イラク復興の力になろうと国連が駐在していた、バグダッドのホテルが8月19日、テロリストに爆破され、デメロ国連代表が、「水を、水を・・・」と苦しみながら死んでいった。

イラクの復興は本当はイラク人が中心になるべきだ。国連や世界のほかの国々をあてにしているばかりでは、どうにもなるまい。今や一般の市民が銃を持って暴徒化しているというが、そんなことでは、他国が何十カ国集まっても、無駄ではないだろうか?

太平洋戦争で、日本は原爆を2回も投下され、東京も空襲で焼け野原になったが、日本人は自力で、わずか十数年で、国を立て直してしまった。無論、状況はことなるとはいえ、イラク人自身もしっかりしろ、といいたい。


2002年12月05日(木) 曾我ひとみさん達の笑顔を見ることが増えてきたね。

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