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JIROの独断的日記
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2003年07月30日(水) 「之を知るを之を知ると為し、知らざるを知らずと為す。是れ知るなり。」 国会の議事録を見るとなかなか面白い。

◆衆議院議事録から
「また、どこが非戦闘地域でどこが戦闘地域かと今この私に聞かれたって、わかるわけないじゃないですか。」

「論語にありますよ、論語。「知らざるを知らずと為す。是れ知るなり。」知ったかぶりしちゃいけない。率直に答えております。」

◆所感:「・・・・」
 ネットのおかげでかつては、国会図書館に行かなければ見ることができなかった国会の全ての議事録、つまり、全ての発言を自宅のPCでチェックすることが可能となった。先日の党首討論での小泉首相の発言も上に引用したように、即座に確認する事ができる。

 これは、第156回国会 国家基本政策委員会合同審査会 第5号(平成15年7月23日(水曜日))の議事録を見たのである。はじめは検索の仕方にちょっと戸惑うかもしれないが、年寄りの私でさえすぐにできるようになったのだから、若い方はもっと簡単だろう。

 どこが非戦闘地域か分かるわけがない、という発言に関しては7月24日の日記で述べた。

 しかし、「分かるわけが無い」発言の後に、論語を引用して訳の分からないこと、(というか、恥の上塗りというか)をしていたのは、議事録を読んで初めて知った。

 小泉首相は「知らざるを知らずと為す、これ知るなり」と言ったけれども、それは、孔子の言葉の後半であって、正しくは、題名に書いたように、「之を知るを之を知ると為し、知らざるを知らずと為す。是れ知るなり。」である。

 理解した事は、理解した事として。また、分からない事を分からないと認識できるということが、『知る』ということなのだ」という意味で、我々が陥りやすい、本当には分かっていないのに分かったつもりになっていること、を戒める言葉ともいえる。

 しかし、これは、知らないことは、知らないで構わないのだという意味ではない。小泉首相がこの言葉を引用したのは見当違いもはなはなだしく、まさに、「知らざるを知らざると為す」ことをしていない。中途半端な理解で論語など引用している。これでは、まるでギャグである。

 現在の米国の大統領も、数え切れないほどの、珍発言、文法、語法の誤りを犯している。一冊の本になっているので、読んだ人がいるかもしれないが、私が一番ウケたのは、これ↓。

<実際の発言>
I think anybody who doesn't think I'm smart enough to handle the job is underestimating.
(私のことを大統領として知能が足りないといっている人達は、その事実をまだ甘く見ている。)

誤解している(misunderstanding)というべきところ、低く見積もる(underestimate)と言ってしまったので、大爆笑になってしまうのである。俺のことをバカと思ってる人、俺の馬鹿さはまだ、こんなもんじゃないぞ、という意味になるのだから。

 小泉とブッシュが仲が良いのもなんとなく、わかる気がする。


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