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JIROの独断的日記
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2003年07月21日(月) 「けちな奴等だ。自分で自分のした事が云えないぐらいなら、てんでしないがいい」(坊っちゃん)

 長く読み継がれている文学作品には、人生の真理が語られている。

 坊っちゃんが当直をした日に布団の中にバッタが大量に入れてあった。腹を立てた坊っちゃんは、大騒ぎの末、この悪戯を仕掛けたに違いない生徒を捕まえて、尋問する。その場面である。

「・・・イナゴでもバッタでも、なんでおれの床の中へ入れたんだ。おれがいつ、バッタを入れてくれと頼んだ」
「誰も入れやせんがな」
「入れないものがどうして床の中に居るんだ」
「イナゴは温かい所が好きじゃけれ、大方一人でおはいりたのじゃあろ」
「馬鹿あ云え。(中略)さあなぜこんないたずらをしたか、云え」
「云えてて、入れんものを説明しようがないがな」

ここで、冒頭の台詞となるのである。実に小気味がいい。

「けちな奴等だ。自分で自分のしたことを云えないぐらいなら、てんでしないがいい。証拠さえ挙がらなければしらを切るつもりで図太く構えていやがる。おれだって中学に居た自分は少しはいたずらもしたもんだ。しかし誰がしたと聞かれたときに尻込みをするような卑怯な事はただの一度もなかった。したものはしたので、しないものはしないに極ってる。おれなんぞは、いくら、いたずらをしたって潔白なものだ。ウソを吐いて罰を逃げるくらいなら、始めからいたずらなんかやるものか。罰があるからいたずらも心地よく出来る。いたずらだけで罰はご免蒙るなんて下劣な根性がどこの国に流行ると思ってるんだ」

 その「下劣な根性が流行る国」になってしまった。

 まったく、悪い世の中になったものである。インターネットは便利なものだが、その匿名性を利用していくらでも卑怯な事ができる。コンピュータウィルスを作って世界中にばら蒔いて、世の人々が困っているのを見て喜ぶ奴。 長崎幼児殺人事件の犯人の住所その他プライバシーや顔写真を2ちゃんねるに書き込むやつ。

 あ、ネットばかりではないな。社民党の党首さんや、殆ど全ての政治家の「先生」方にも読んでもらいたいね。

 卑怯、ということが恥ずかしい事ではなくなってしまったのか。人間のメンタリティーというのはかくも下劣なものなのか。こういう連中には「坊っちゃん」で漱石が描いた江戸っ子の潔さの美学、人間としての品位は理解出来ないのかな・・・・。


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