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JIROの独断的日記
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2003年05月06日(火) 「人間、本当に悪くなると、他人を傷つける事にしか興味を示さなくなる」(ゲーテ)

 インターネットは原則的に匿名の世界であるため、何事もはっきり云いやすい。生身の人間と相対した場面では、何もいえないような気が弱い人間でも(というか、多分そういう人間ほど)ネット上では口汚い言葉を平気で吐いてしまう。

 また、話し言葉による会話では、相手の言葉を十分吟味するヒマがないが、ネットは文字で記録されるから、他人の発言を何度も読み返して、論理が破綻している部分や、言葉尻をとらえて、ねちねちと反撃する事が可能となる。これが、インターネット上の口論が過熱しやすい原因の一つである。

 自分がどこの誰であるか、誰からも知られない、という状況では、確かにいくらでも乱暴な言葉、相手が一番嫌がりそうな言葉を云ってしまいたくなる衝動に駆られる。しかし、そこが、その人間の品性の分かれ目である。そのまま行動したのでは、ゲーテが云うところの、人間が一番悪くなった姿を晒してしまう事になる。

 匿名でありながら、なお、見知らぬ他人に対して丁寧な言葉を使い、礼儀を保とうとする態度は、とても上品に見える。それこそが、人間のインテリジェンスだ。


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