スカーレットの心のつぶやき
つぶやき 目次過去未来


2005年09月26日(月) 春の光と雨の中

   「春の光と雨の中」

裸木になった桜の小枝朴の芽が

雨にぬれ光の中でキラキラと

しとしとと降る雨音に春の命の声がする

少しずつ少しずつふくらみ始めた朴桜

真白い雲と青い空に向って

背のびする

足元のコンクリートの割れ目から草萌えて

名も知らぬ小さな花が三輪

顔を出した もう春ですよ

車椅子の私に声をかけて

少しゆらいで見える

明るい光としとしと雨の交わりの中に

待ちわびる 待ちわびる

春近し

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

誠さんの詩にはよくこの光景が登場する。

春を待って草や木の芽が少しずつ

大きくなりやがて春花を咲かせる光景だ。

きっと誠さんの心の中に

春に対する特別の思いがあるのだろう。

そして朴の木に対する誠さんの思いを感じることが出来る。

名もない花の生命力に元気をもらい

車椅子の生活の中で

前を見て明るい光の方向に向って

歩いていこうとする誠さんの心が見えるような気がする。

私はどうだろう・・・・

普段は何気ないことを

見ていないのではないか・・・

当たり前のことを当たり前と思わずに

何でも有り難いと感じる心を持ちたいものだ。

そうすればまた別の生き方を見つけることが出来るはず。

いつまでも未練を持って

遠い世界に居る人のことを追いかけるのはやめたい。

今、季節は秋を迎える。

この誠さんの詩とは違う季節だ。

葉も散り、

空気も澄み渡り気持ちの良い季節になる。

心の中を空っぽにして

来る冬に向けて元気にしておきたい。

父の病状も落ち着いた。

この分では今月の末か来月の初めに退院できる予定だ。

父にとってはこの秋は

生命の春になったのかもしれない。

後数日遅ければ

今頃は初七日を迎えている頃かもしれなかった。

父は言う。

命拾いをしたのだから

これからは自分の命を大切に

少しでも長く生きたいと。

父にとって本当の春が来ることを心から祈りたいと思う。


スカーレット