スカーレットの心のつぶやき
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2003年10月19日(日) 魂の震え

私は今までこんなにも一人の演奏家による演奏に感動したことがなかった。

勿論色々なコンサートを聴きに行き、そのたびに新しい感動は覚えていた。

ピアノの優しい、また力強い調べに心惹かれたし、チェロの無伴奏の演奏にも感激した。

演奏することの難しさを嫌と言うほど味わっているから
どんなコンサートも素晴らしいと思った。

娘の参加するピアノのコンクールや発表会でも本当に凄いと思う演奏を何度も体験してきた。

そして、この私が弾くつたないピアノでもその日の気分で、何とも言えない自己満足の世界を味わったこともある。

でも・・・

でも・・・

昨日聴いた「フジ子・ヘミング」のピアノほど、私の心に響く演奏はなかった。

まさに魂に訴えてくるものだった。

心が震えた。

涙が自然に出てきた。

何故これほど彼女の演奏が私の心に感動を与えるのか?

正直言って分からない。

理屈ではない。

只感動したのだ。

昨日の午後はずっと彼女の演奏する曲を聴いて過ごした。

本当に何もしたくない、ただずっと聴いていたい・・・

永遠にこのままずっと耳を傾けていたいと思った。

彼女のことは何年か前にNHKの番組で取り上げられていたけれど
その時には見なかったのが残念でたまらない。

彼女のピアノへの思いが私を揺さぶるのか?

彼女は彼女にしかないピアノを奏でて、それは聴く人の心を魅了する。

病で臥せっている人が聴いたらきっと病を忘れることだろう。

今全てのことに絶望し、生きていることの意味を感じず
死にたいと思っている人が、彼女の演奏するピアノを聴いたら
きっと生きる勇気が湧いてくるだろう。

そんなフジ子の演奏は世界中で今一番注目されるピアノかもしれない。

右耳は全く聞こえない、左の耳も40パーセントの聴力だという。

一時は両耳も全く聞こえなくなった。

それでも今不死鳥のように甦った彼女。

私は今とても幸せだ。

この間から私の前に現れて私を変えてくれた天風先生、そしてフジ子の存在に心からの感謝している。

生きる意味、生きる感動を知った私はこれからの私の人生を明るく楽しいものにしていきたいと心から思っている。


スカーレット