スカーレットの心のつぶやき
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2003年10月18日(土) 姫京之助様へ

お久しぶりです、京之助様。

あなたに会わなくなって10年の月日が経ちました。

もう私の顔をお忘れになっているでしょうね?

でも、私は京之助様のことを忘れてしまうことはありませんでした。

今も同じ気持であるか?と聞かれたらNOと答える私です。

それは、私にとって生きがいができたからです。

あの頃の私には生きていく意味も、意義もありませんでした。

毎日が苦痛でしたしもうこれ以上今の苦しみを味わいたくないと思っていました。

その結果いろんなことがあり、人生に絶望していた時にあなたとお会いできたのです。

私は本当に生きていて良かった!と思いました。

そしてあなたにめぐり会うために生まれてきたのだとさえ思いました。

夢中になっていたあの頃がまるで夢の中の出来事のように思えます。

虚構の世界に生きていたのでしょうか?

あのころの私は体は生きていても心は死んでいました。

だから、私にとって何が一番大切なのかにも気付かずに、只夢中であなたの後を追っかけていたのです。

でもあの頃の数年は私の人生の中で確かに輝いていたように思えます。

まるで、映画のシーンのように私の脳裏に焼き付けられています。

思い出というにはまりにも儚く、虚しい気もします。

今日本当に久しぶりにあなたの姿を本で見ました。

全然変わっていない京之助様の妖艶さに見とれていました。

あのときにまだ小さかった息子さんたちが今では立派に役者の道を歩いているのですね。

4人の息子さん達が皆あなたに憧れ、あなたを追い越そうと頑張っていることを知りとても嬉しく思います。

もうあなたの舞台を見ることはないと思います。

でもあなたと一緒に写した写真は私の宝ものとして大事に残っています。

あれからの京之助様には色々なことがあったのですね。

交通事故で九死に一生を得て再び舞台に立っていることを初めて知りました。

どうかこれからも見る人たちの夢で花を咲かせてください。
劇団の名前の通り、花をいっぱい乗せて皆の所へ運ぶ「花車」のように。


スカーレット