歩行困難・その1

 26日(土)の夜から、にょらが少しびっこをひくようになった。左肘をやや外に向けながらひょこひょこ歩く。関節をさわってみても痛がらないし、肉球のあたりに何かささっているわけでもなさそうだったので、様子を見ることにした。

 おかしくなってからはベッドに飛び乗ることはあっても走ることはなくなっていた。ところがきのうの夕方、普通に歩いているのに気づき、にょらの前を走ってみたら嬉しそうに走ってついてきた。

 治ったと喜んだのもつかのま、今朝わたしが起きると一緒に階段をおりてきたにょらは、なんと左ではなく今度は右手がおかしくなっていた。

 きょうは血液検査と尿検査の日だったので、朝病院に行き、採血のあと触診とレントゲンを受けた。

 レントゲンの結果、両肘の関節のまわりに石灰沈着をおこしていた。これは老化によるものでしかたがないが、関節を動かすときに石灰がじゃまをして歩きにくかったり痛んだりするらしい。今のところ痛みはそれほどなさそうなので、関節の健康に効果のあるグルコサミンのサプリメントを飲ませることになった。ちなみに血液検査と尿検査の結果は良好で、腎臓の数値も正常範囲内におさまっていたのでこちらは安心。

 病院から帰ってキャリーから出してやると、にょらは庭に面した掃き出し窓のところで落ち着いたが、わたしがキャリーをかたづけようとした瞬間、また連れていかれると思ったらしく、「いやん」といって階段をのぼりはじめた。途中1回休憩を入れてのぼりきると、ベッドに避難。

 ごはんを入れてやると、血液検査のために朝ごはんぬきだったので、豪快な食べっぷり。そのあとわたしがパソコンに向かっていたら机に飛び乗ったりして、妙に元気だった。

 ところが夕方から症状が激変。

 にょらがいそいそと入っていったトイレをのぞくと、床にしゃがんでがんばっている。たまにうんちが出にくいときは、便座の上では力が入りにくいのか床ですることがあるので、今回もそれだと思い、心の中で応援しつつ見守っていた。ところがうんちが出ないまま、その場にへたりこんでしまったのだ。そのあと場所を点々と変え、がんばってはへたりこむというのを繰り返し、犬のように口をあけてハァハァすることもあった。途中わたしが何度か肛門周辺をもんでやり、数回に分けて少しずつうんちをして最後に大きいのが出たところでようやく落ち着き、パパさんチェア(おわん型の大きな安楽椅子)で寝はじめた。

 しばらくして、いつもいないような場所に寝ているのを発見し、なんとなく様子がおかしい気がしたので鰹節を目の前に持っていってみた。するとすっと立ちあがってがつがつ食べたものの、すぐにだらんとねそべってしまった。抱き上げて立たせてみると、後足がすべりそうになりながらへんな格好で立ち、またすぐにへたりこんでしまう。もう一度同じことをしてみると、いやがって逃げようとしたが歩き方がおかしい。後足がよたよたしているのだ。フローリングだからすべるのかもと思い、畳の上で立たせてみたがやはり同じだった。

 あわてて病院に電話し、また連れていくことに。

 朝は腰から上のレントゲンしか撮らなかったので、下半身のも撮っていただいた。脚の関節にはこれといって異常は見当たらないようだったが、変形性脊椎症が原因ではないかといわれた。これは老化により脊椎のひとつひとつにトゲのような突起ができ、それが周囲の神経を圧迫することでいろいろな障害が出るというものだ。以前レントゲンを撮ったときに、この病気があるとは伺っていた。その時点では症状が出ていなかったが、ついに出てしまったようだ。それにしてもこんなに急に悪化するとは、かなりショックだ。

 朝いただいたサプリメントに加え、ステロイド剤を短期間飲ませることになった。楽になるといいのだけど……。



2003年07月31日(木)
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