 |
 |
■■■
■■
■ (日記) 嫉妬
A子 「どうしたの?B子、浮かない顔して・・・」 B子 「私さぁ彼女の居る人から告られて・・・。罪の意識にさいなまれてる・・・ってワケ・・・」 A子 「それでB子はその人の事どう思ってるの?」 B子 「ウン・・・私も彼の事が大好き・・・かも・・・」 A子 「なら決まり!! サッサと奪っちゃいなさいよ♪ 人に取られるほど魅力が無いその女が悪いんだから」 B子 「でも・・・・・・」 A子 「でも?」 B子 「何だか貴女に申し訳なくて・・・・・・」
コレは確か阿刀田高か誰かのユーモア集で見た話だが・・・、それに近い話が最近有ったのだ。 大昔、私がまだ松本に来立ての頃、同じ年のホステス仲間でとても仲良しだった(I)と言う女性が居た。 (I)はとても美人でお客からも引っ張りだこだった。 しかし(I)は周囲の猛反対を押し切り、イケメンプレイボーイで名をはせていたある男性と結婚し、松本を離れ遠い他県で生活をしていたのだが・・・。
2年に1度か2度の割合で彼女から電話があり、「夫が友人に寝取られた」だの、「又○△のホステスを囲ってるのよ」だのと愚痴を漏らしていたのだが・・・・・・、此処何十年も電話もなに事も無く、やっと(I)のご主人も落ち着いたのか・・・、と、彼女の存在すら記憶から消えかけて居た、つい先月・・・。 再び彼女から泣きながら電話が掛かって来たのだ。
「もう私達、いよいよ終わりなの・・・・・・。私、金沢(実家)に帰ろうと思って・・・」
「おやまぁ、生きてたの? 随分久しぶりじゃない? 一体どうしたって言うの」
「夫に女が出来たのよ」
「そんなの今更始まった事じゃないじゃない・・・。もう慣れっこなんでしょ?」
「所が、今回だけはどうしても許す事が出来ないのよ・・・」
彼女の声が涙色に変わる。
「美人の商売女や夜の女ならまだしも、決して美人でもなく私達よりも10も年上の夫も子供も居るオバサンなのよ? しかも彼女の仕事、何だと思う? 夫のビルの掃除婦をやってるの・・・」
要するに(I)は、その女性が大切なあまり、手も付けられずにずっと心だけ奪われ続けている夫に対し、絶望的な嫉妬を抱いているという訳なのだ・・・。 「あれだけ手の早いあの人が、手も握れずに、ただただその女に骨抜き状態になってるの・・・。考えられる!?」 彼女は自嘲気味に鼻で笑った。
きっとご主人は掃除婦の女性の人間そのものを愛してしまったのだろう・・・・・・。 それが(I)にしてみれば、我慢がならないのだ・・・・・・。
「いっそ寝てくれれば良かったのに・・・・・・。寝れば大抵の場合、いつかは終わりが来るでしょう?」 (I)は電話の向こうで鼻を啜った。
なるほど・・・・・・。手も付けられないほどの純愛に目覚めた夫を許せないと言う(I)気持ちも解らないでもない・・・・・・。 それは多分ずっと続くのだろうから・・・・・・。
そして(I)の夫は、今まで美人で派手な夜の蝶達を意のままにして来て、フと童心に帰り、オス的な欲望を満たしてくれる女性ではなく、深い安らぎを与えてくれる女性に初めて出会えたのだろう・・・。 ご主人の気持ちも解らないでもない。
でも、寝る浮気も、寝ない浮気も、どっちもアタシは嫌だなぁ・・・・・。辛いなぁ・・・・・・。 もしアタシの宿六が浮気したら、アタシも負けずにやってやろう〜っと!!
貴女はどちらが許せるもん?
2007年06月14日(木)
|
|
 |