マキュキュのからくり日記
マキュキュ


 【愛猫エッセイ】 もしもミュウーが居なくなったら・・・


そう考えると此処数日、眠れなかった。

先日、ミュウーが病気になった。
私が下田から帰って来た頃から、徐々にミュウーの様子が変わってきた。
先ず、段々と声がしゃがれて来、元気も無くなり、餌の減りも悪くなって来た。
じゃらしても反応せず、怒ったように威嚇する。
最終的には、押入れに入りっぱなしで、呼んでも全く出てこない。
触ると怒り、熱もあるようだ。

それまで、一生懸命に手をかざし、何とか治ってくれるように祈ったが、やはり残念な事に身内には反応してくれない私の力・・・・・・。
こうなると医者に頼るしかない。
いよいよ病院に連れて行かなければ・・・・・・。と覚悟を決めた。

しかし、今月は下田の研修が有ったり、どうしても一気に支払いをしなければならない所が出て来たりで、ただでさえ心神喪失状態になるほど、生活費が残せなかった月なのに、もう全く余裕がない。
給料日から給料日まで一日5〜600円でやっていく計画だったのだ。
【こう言う時に限っていつもそういう事態になる。(・・,)グスン】

祈るような気持ちで、【ボス】と言う名のチンチラを飼っていた頃から、20年来、ずっと世話になっている動物病院の、女医さん(我が家のペット担当医)宛てに電話をする。
「今、全くお金に余裕がないんですが・・・・・・」
すると、診察だけなら600円足らずだから、取り合えずは診察だけでもしてみて、それから考えたら? と言われた。
嫌がるミュウーをゲージに入れ、連れて行く。

怖さと苛立ちで、診察台の上で大暴れするミュウー。

一通りの触診と熱を計り、診断の結果は、喧嘩で付いた傷からバイ菌でも入った事による咽喉炎か、風邪だろう。と言う事である。
ネコのエイズとか、伝染病の類の熱ならば、もっと高いので、その心配は少ないと言う。

要はここまでが600円なのだ。

喉が痛いはずだから、カリカリの餌は無理でしょう。暫くは缶詰の柔らかい餌にしてください。取り敢えずは薬を飲ませて様子を見ては? と言われた。
「ハイ・・・」と言いながら、情けなさに涙が出る。

本当はもっと精密な検査をしてあげたかったが、それをすればお金が足りない。
薬だけで快復する事を祈りつつ病院を出る。
この日、病院代と缶詰代で4000円弱が飛んで行った。

家に帰り早速薬を飲ませる。
ミュウーは薬を飲むのが上手なので、それだけは救われる。
質屋に電話をし、今月の24日が期限だった指輪のお泊り料金を(笑)今月末まで待ってもらう事にした。

「ゴメンね、ミュウー。満足な診察もしてあげられなくて・・・・・・」


それでも祈りが通じたのか、1日、2日と薬を飲ませて行く内、ミュウーがどんどん元気になってきた。
ミュウーはカリカリの餌しか食べてくれなく、結局は缶詰が無駄になってしまった。(^^;
今夜のフゥーリィーのおかずにでもしようか・・・・・・。(笑)

今では声も殆ど正常に戻り、カリカリ餌も良く食べ、ほぼ、何時も通りのミュウーに戻ってくれたのだ。

正直言って、あれだけの診察で解る物なのかなぁ・・・と不安だったけど、さすが我が家の担当医(M)先生!。
(そう言えばこの人もMさんだ・・・・・・)


ペットが病気になると辛い・・・・・・。
勿論、病気そのもので苦しんでいる愛しい我が子を見るのが辛いのだが、そういう、もしもの時に余裕がない自分がより情けなくて辛い。
幸い、ミュウーは滅多に病気はしないが、ボスの時は医療費だけでうん十万と言うお金を使った。

早くペット保険が確立してくれたら良いと思う。
そうすれば、避妊や去勢手術も手軽になり、野良猫や野良犬も減るのではないか・・・・・・。
ペットの病気に治療費が払えず、身を切るような辛い思いをしながら、棄ててしまうような人も居なくなるのではないかと思う・・・・・・。
ペット保険が確立したら、殺してしまうような人が現れるから・・・。と言う声もあるようだが、治療目的だけの保険にすれば、何ら問題はないと思う。


何はともあれ、元気になってくれて本当に良かった。


今日のみそひともじ

物言えぬ オマエの辛さ 見兼ねるも
何も出来ずに ただ祈るだけ




2003年11月20日(木)

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