<問題は昨日の日記をご覧下さい>
早速正解です。
相当ややこしいです。覚悟して読んで下さい…
まず「タッチアップ」というのは「守備側がフライを捕球する前に走ってはいけない」というルールなのではなく、「捕球した後の進塁は認められる」というルールなんですね。つまり、守備側が捕球するよりちょっと先に走ってしまっていても、相手側が気付かなければ(何も言わなければ)セーフなのです。ありなのです。あくまでも「離塁が早かったじゃねーか!コノヤロー!」と守備側がアピールして初めてアウトが成立するものになるのです。離塁が0.1秒早かろうが投球と同時に走り出していようが、扱いは同じです。
というわけで、今回の問題の状況の場合、第3アウトは正確にはフォースプレイではなく、「1塁ランナーはフライの捕球前に飛び出してたよね?タッチアップしたわけじゃないよね?だから一塁に触球すればアウトでしょ!」というアピールプレイになるので、この第3アウト成立まではインプレイ状態となり、第3アウト成立以前に成立した得点は有効になってしまうのです。つまり、1塁手がボールを受け取り一塁ベースを踏む前に3塁ランナーが本塁に到達していれば、この走塁による得点が認められてしまうのです。
意味がわかりますか?
二死1・3塁で一塁に牽制球を投げたら1塁ランナーが飛び出し、このランナーを追いかけてアウトにする前に3塁ランナーが本塁ベースを踏めば得点が認められる・・・というのと同じことなのです。(違うけど)
ただし、今回(の問題)の状況の場合は3塁ランナーも三塁へのリタッチを行っていなかったため、第3アウト成立後であっても審判に対して「3塁ランナーの離塁も早かったべさ!」とアピールすれば、3塁ランナーを三塁でアウトにすることができ(第4アウト)、これを第3アウトとして置き換えて得点を無効にすることが出来たのです。しかし、得点が認められることに気付かなかった守備側チームがこれを行わず、さらに野手全員がファウルラインを越えてベンチへ引き上げてしまったことでアピール権を喪失してしまったのです。
例えば、満塁から内野ゴロでダブルプレーを取ったとして、そのダブルプレーが完成する前に3塁ランナーがホームに入っていようといまいと得点が認められることはありませんが、見た目は同じようなプレイでも、それが正確にはフォースプレイなのか、アピールプレイなのかでは解釈が(ルールが)変わって来る、という例です。
野球のルールは本当に難しいですね。
野村監督は就任時に必ず(?)こういった問題を集めて選手・コーチにテストを行うそうですが、平均点は60点に満たない、という話しを聞いたことがあります。
まあ、こんなルールを知らなくても野球は出来ますからね。
そういえば、江川卓氏が以前こんなことを言ってました・・・
「1年に一度あるかないかのプレイのための練習(努力)をもするのがプロ」
|