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2002年10月18日(金) 朧月夜に憂きものは無し

 朧月。雨の気配が怖かった。垂れ込める雲を払い除ける嵐を望んだ。
 総勢20名以上の月見はそれなりに成功したのだろう。来てくださった方々に心からの感謝を捧げたい。

 月の光は己を抱きしめてはくれない。
 柔らかな光が見えなくなるまで見つめていた。くらくらする頭で笑いながら月を見ていた。何も無い虚空を見ていた。
 己を抱きしめてくれる腕が無い。体温をくれる口唇が無い。


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