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欲求不満。嵐のような情欲をどう消化していいのか分からない。己の肉体は不感症気味だ。肉体的な繋がりを欲しているくせに、己の中にはその具体的な欲望が無い。 矛盾。 抱きたいのではない。抱かれたいのでもない。そういう直接的な行為ではない。 接吻だけだ。蕩けるような接吻だけだ。他に求めているわけではない。それだけでも己には分不相応だが。 性交というものにそれほど執着は無いのだと思う。口唇を合わせて舌を絡めるという行為は性的ではあるけれど性交ではない。 触れられることに快感は無い。あまり感じない。己自身で触れることも無い。己の指に身悶える喘ぎや嬌声に昂ぶることはあっても、触れられて昂ぶることは無い。 嵐のような情欲を処理する方法なんて知らない。感じないこの肉体を持て余して、妄想で他人を犯している。果てしなく迷惑な人間だ。
粘膜を荒らすほど大量の珈琲を注ぎ込む。脳内麻薬物質に陶酔する。軽い酩酊感で心地良く口が滑る。無意味な言葉の羅列を吐き出し、通り抜けていく言葉を拾おうとする。 傾いた月の白さ。
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