咽喉が痛くて目が覚めた。誰も居ない部屋の寒々とした風景に、いつまでも慣れないでいる自分が可笑しい。曇った空は白く褪せた光を投げかけて、時が止まったように静かで、怖かった。 慣れないでいる。どんな痛みにも未だに慣れないでいる。幼いままでいることは決して美徳ではなくて、只生き難くなるというそれだけでしかない。 早く慣れてしまいたいのに、どうしても慣れられなくて、いつまでも咽喉の奥がひりひりと痛い。