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2002年06月30日(日) 寓話

 辛い。こんな感覚は明確に甘えだと思うのだけれど、それでも辛い。


 人恋しさに堪えられないこんな夜には、抱きしめてくれる腕が欲しい。苦しいくらいに抱きしめて、何も考えられなくなるくらいに乱れさせて、とろけさせて。

 抱きしめるなら女で、抱きしめられるなら男。己は男であり女でありたいと願っている。どちらの性も備えて、どちらの強さも備えて。そう在れたらいいと願っている。
 でもそれは寓話の蝙蝠。どっちつかずの半端者。身を翻す卑怯者。

 女らしいとか男らしいとかそういう言葉が欲しいわけじゃない。綺麗とか可愛いとかじゃない、曇ることの無い輝き、屈することの無い強さ、それだけを望んでいる。

 女とか男とか拘っているのは己の方だ。


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