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光はこんなにも輝いているのに。 空はあんなにも眩しいのに。 どうして此処に貴方がいないのだろう。 最近になって何故か触れたことも無い貴方の髪の柔らかな感触を思い出している。どうしようもなく恋しくなる故郷の、その中に組み込まれた貴方の姿。
疲れているのかもしれない。 何もかも放り出して、帰りたいと思った。現実逃避に過ぎないと分かっていながら、それでも帰りたいと思った。 温かいご飯を食べさせてもらいたい。雛鳥のように口を開けて。 柔らかなざわめきの中で眠りたい。夢も見ないほど深く、或いは幸福を夢見て。
精神が空虚なのが分かる。胸に開いた穴から冷たい空気が溢れ出している。それは怖いくらい冷たい。まるで死人の手のように凍えている。
助けてと叫ぶこともできなくて、恐怖に凍りついたまま、一体いつまで生きられるだろう。一体いつまで正気でいられるだろう。
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